米大手マーケットメーカーCitadel、暗号資産市場に本格参入か=報道
シタデルが暗号資産市場に本格参入か
米大手マーケットメーカーのシタデル・セキュリティーズ(Citadel Securities)が、暗号資産(仮想通貨)市場参入を目指していると、ブルームバーグが2月25日に報じた。
このことは、事情に詳しい関係者による情報として報じられている。その関係者によると同社は、バイナンス(Binance)やコインベース(Coinbase)、クリプトドットコム(Crypto.com)など複数の暗号資産取引所に対し、暗号資産の流動性を提供することを計画しているとのこと。
これまでシタデルは、他の米金融大手企業と共に機関投資家向けのデジタル資産取引所「EDX Markets(EDXM)」を設立していたが、それ以外での暗号資産市場への事業展開は慎重な姿勢を見せていた。
報道によるとシタデルの方針転換は、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領のクリプト(ブロックチェーン・暗号資産関連の総称)業界への支持により暗号資産の規制方針が変更となったことが、きっかけになったようだ。
シタデルらが2022年に設立した「EDXM」は2023年6月に運営を開始。「EDXM」では、顧客のデジタル資産を直接取り扱わない「ノンカストディアル(非保管)」モデルの取引所となっている。第三者の銀行や暗号資産カストディ機関を利用して顧客資産を保管する。
また「EDXM」では個人投資家に直接サービスを提供していない。フィデリティなどの証券会社を通じて注文を出す、株式市場と同様の形式をとる取引所となっている。
「EDXM」はシタデルの他、チャールズ・シュワブ(Charles Schwab)、フィデリティ・デジタルアセット(Fidelity Digital Assets)といった大手金融機関や、パラダイム(Paradigm)、セコイアキャピタル(Sequoia Capital)、ヴァーツフィナンシャル(Virtu Financial)などの暗号資産関連のベンチャーキャピタルらによって支援され、独立した事業体として運営がされている。
参考:ブルームバーグ
画像:Reuters
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参照元:ニュース – あたらしい経済