著名投資家マーク・キューバン、昨今のミームコインブームを批判。「TRUMP」引き合いに

米国債債務残高削減を提言しTRUMP皮肉る

著名投資家であるマーク・キューバン(Mark Cuban)氏が、米次期大統領ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏の名を冠した「公式」ミームコイン「OFFICIAL TRUMP:オフィシャルトランプ(TRUMP)」を引き合いに出し、昨今のミームコインブームを批判した。

キューバン氏は1月20日、「TRUMP」がどのようにして暗号資産(仮想通貨)市場にとって長期的に強気相場となる可能性があるかを説明したポストに対し、「発行し、印刷し、販売する。クソ食らえだな。それがあなたの提案する世界における合言葉だ」と述べ、「これは私がこれまで耳にした中で最大の自己中心的なデタラメだ」とした。

またキューバン氏は、米証券取引委員会(SEC)の前委員長であるゲイリー・ゲンスラー(Gary Gensler)氏が、この出来事に腹を抱えて笑っているに違いないとし、「SECの新委員長は怒っているに違いない。もし新委員長がこの馬鹿げた意見を信じているのであれば、彼にはSECの法律を施行する能力はない。株式、トークン、債券、何もかもだ」と述べている。

またキューバン氏は、1月21日にXのポストにて「もしミームコインがその解決策であるなら、私もひねりを加えて発行しよう」と発言した。

「TRUMPと同条件、20%の変動相場制、リリーススケジュールも同じだ。ただし違いが一つある。コインの販売による収益はすべて米国財務省に送金される。ウォレットアドレスは公開し、誰もが追跡できる。ギャンブルをしたいなら、どうぞ。しかし、少なくとも米国の負債を減らすために使っていただきたい。参加する?」と述べた。

キューバン氏はこのポストについて「私の考え違いかもしれないけど、もうすでにそうなっていると思うけど」というコメントに対し、「君は、彼らが米国債に資金提供していると考えているんだね」と述べている。

ちなみに米財務省が2024年7月に発表したデータによると、米連邦政府の政府総債務残高が初めて35兆ドル(約5,456兆円)を突破している。

「TRUMP」は日本時間1月18日正午頃、発行が発表された。

翌19日夜、「TRUMP」の価格は最高値の76.96ドルを記録。時価総額は約117億ドルを超え、暗号資産の時価総額ランキングで第21位、ミームコインの時価総額ランキングではペペコイン(PEPE)を抜き、ドージコイン(DOGE)とシバイヌ(SHIB)に次ぐ第3位となり、週末の暗号資産市場を大きく沸かせた。

「TRUMP」が最高値を記録した翌日29日6:00頃、「TRUMP」に続き、メラニア夫人のミームコイン「Melania Meme:メラニアミーム(MELANIA)」の発行開始が発表された。

最高値を更新したのち、下落傾向にあった「TRUMP」は20日朝には約75ドルまで価格を戻したが、「MELANIA」の影響により価格は暴落。「MELANIA」ローンチから1時間弱で約40ドルまで、約47%下落した。

なお記事執筆時点での「TRUMP」は43ドル台、「MELANIA」は4ドル台の値を付けている。

画像:iStock/Pict-Rider

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参照元:ニュース – あたらしい経済

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