JPモルガンのブロックチェーン決済「Onyx」が「Kinexys」に名称変更、FXサービス導入も

OnyxがKinexysに名称変更

米銀行大手JPモルガン(JP Morgan)が、同社提供のブロックチェーン基盤決済システム「オニキス(Onyx)」を「キネクシス(Kinexys)」にリブランディングしたと11月6日発表した。

なお「キネクシス」は、「運動」や「結びつき」を意味し、JPモルガンが資金や資産、金融情報を迅速かつ効率的に世界中で移動させるビジョンを表しているとのこと。

「キネクシス」は、「JPMコイン(JPM Coin)」を活用した決済サービスを提供する「キネクシスデジタルペイメント(旧称:JPMコインシステム)」、資産のトークン化やデジタル資産の管理を支援する「キネクシスデジタルアセット」、ブロックチェーン技術の研究開発を行う「キネクシスラボ」の3つの主要部門で構成されているとのこと。

発表によると「キネクシスデジタルペイメント」には、2025年第1四半期からFX(外国為替)サービスが導入されるという。このサービスでは、24時間365日ほぼリアルタイムでブロックチェーン上でFX取引と決済が可能とのこと。現在、同サービスで対応している通貨は米ドルとユーロだが、今後対応通貨が増えていく予定だという。

またJPモルガンは、「キネクシスデジタルアセット」と「キネクシスラボ」による概念実証(PoC)も行っていくとのこと。このPoCでは、オンチェーン上のプライバシーやアイデンティティ、コンポーザビリティ(組成可能性)の実証を目的としているとのことだ。

ちなみに「オニキス」は、JPモルガンが2020年に設立した銀行主導型ブロックチェーンプラットフォームである。そして「オニキス」が進行する企業間決済に特化した独自デジタル通貨として、JPモルガンが開発・運用する独自通貨「JPMコイン」が存在している。

「JPMコイン」により、大手多国籍企業などのホールセール(金融機関などの大口業務)顧客は、世界中のJPモルガンの様々な口座間でドルやユーロの送金実施や、ブロックチェーンを使って同行の他の顧客に支払いが行える。また「JPMコイン」での決済は常時稼働しており、迅速な支払いが可能となっている。

今年9月に、ドイツの大手テクノロジー企業シーメンス(Siemens)は、「キネクシス(旧:オニキス)」とドイツのフィンテック企業SWIATが提供するプライベートブロックチェーンを活用し、トークン化された社債の発行と決済を行っている。この取引には、JPモルガンのデジタル通貨「JPMコイン」が利用された。

参考:JPモルガン
画像:iStock/LewisTsePuiLung

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参照元:ニュース – あたらしい経済

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