DeFiプロトコル「Solv Protocol」が「SolvBTC[.]JUP」提供へ、Jupiterと統合で
Solv ProtocolがSolvBTC.JUP提供へ
オンチェーンファンドプロトコル「ソルブプロトコル(Solv Protocol)」で、ビットコイン(BTC)リキッドステーキングトークン(Liquid Staking Token:LST)「SolvBTC.JUP」が提供される。このことは同プロジェクトの公式ブログより10月17日発表された。
「SolvBTC.JUP」は、ソラナ(Solana)上のDEX(分散型取引所)アグリゲーター「ジュピターエクスチェンジ(Jupiter Exchange)」の流動性プール「ジュピターリクイディティプロバイダー(Jupiter Liquidity Provider:JLP)」と統合されたリキッドステーキングトークンだ。このトークンは「JLP」の流動性プールを利用して、BTC保有者に対して流動性を維持しつつ、利回りを提供するとのこと。
リキッドステーキングとは、プルーフオブステーク(PoS)を採用するブロックチェーンにおいてステーキングを行う際に、ロックした資産と「1:1」の割合で価値が担保されているトークン「リキッドステーキングトークン」を発行することで、ロックされた資産に疑似的な流動性を与えることができるサービスだ。
「SolvBTC.JUP」の仕組みは、BTC保有者がBTCまたはラップされたBTCを「ソルブプロトコル」に入金し、「SolvBTC」をミント(鋳造/発行)する。その後「SolvBTC」は「SolvBTC.LST」の生成に使用され、そのリターンとして流動性を維持したまま利回りが蓄積される「SolvBTC.JUP」を取得できるとのこと。「SolvBTC.JUP」はステーキングしたBTCを表すものになるという。
なお利回りは、「ジュピターエクスチェンジ」のジュピターリクイディティプロバイダー(Jupiter Liquidity Provider:JLP)プール参加により生成されるという。また、中央集権型取引所(CEX)の最終的な決済や清算が完了していない残高をヘッジ(リスク回避)することで、リスクを軽減しながら安定したリターンを得られるとのこと。
「SolvBTC.JUP」は、まずパイロット版として機関ユーザーなどに限定して、最大28%のAPY(利回り)を提供するとのことだ。
なお「ソルブプロトコル」では「SolvBTC.JUP」の他に、同プロトコルが提供するBTCを異なるブロックチェーン間でトークン化して流動性を高める「SolvBTC」や、ビットコインステーキングプラットフォーム「バビロン(Babylon)」で利回りを得られる「SolvBTC.BBN」、分散型金融(DeFi)プラットフォーム「エセナ(Ethena)」で利回りを得られる「SolvENA」も提供している。
ソルブプロトコルとは
シンガポール拠点の「ソルブプロトコル」は、オンチェーンファンド発行・取引・清算のための標準を備えたトラストレス・ファンド・インフラストラクチャーを提供している。
ユーザーは、セミファンジブルトークン(SFT)にラップされた金融プロダクトを組成でき、SFTはソルブのプラットフォームや引受会社を通じて販売され、買い手や投資家らから流動性を得る。その後、ユーザーは売上をまとめ、SFTが決済されるまで、または決済された時点で投資家に利回りを支払える仕組みだ。
また「ソルブプロトコル」では今月14日に、1,100万ドル(約16.4億円)の資金調達実施を発表している。この資金調達は、同社提供のBTCステーキングフレームワーク「ステーキングアブストラクションレイヤー(Staking Abstraction Layer:SAL)」を普及させる為に実施され、野村證券のweb3子会社であるレーザーデジタルなどが参加した。
参考:ソルブプロトコル
画像:iStocks/BlackSalmon
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参照元:ニュース – あたらしい経済