ビットコインのホワイトペーパーが「macOS」に|サトシ・ナカモトの正体はApple関係者?
Apple(アップル)が提供している「macOS」に仮想通貨ビットコイン(BTC)のホワイトペーパーが隠されていたことが技術者であるAndy Baio氏の報告で明らかになりました。macOSの利用者は2つの方法でビットコインのホワイトペーパーの隠しファイルを確認することができます。
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macOSに隠された「ビットコインのホワイトペーパー」
Apple(アップル)が提供している「macOS」に仮想通貨ビットコイン(BTC)のホワイトペーパーが隠されていたことが技術者であるAndy Baio氏の報告で明らかになりました。
ビットコイン(BTC)のホワイトペーパーは、ビットコインの生みの親として知られる匿名の個人または団体である「サトシ・ナカモト」が2008年にインターネット上で公開した”ビットコインの仕組みの基となるアイデアをまとめた論文”であり、現在は日本語翻訳版のホワイトペーパーなども公開されています。
Andy Baio氏の報告によると、同氏はプリンターを修理しようとしている時に「macOSにビットコインのホワイトペーパーが隠されていること」に気付いたとのことで、BTCのホワイトペーパーはMojave(10.14.0)からVentura(13.3)までのすべてのバージョンのmacOSに隠されているが、High Sierra(10.13)以前のバージョンには含まれていないとされています。
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BTCのホワイトペーパーが隠されていた理由は?
macOSにビットコインのホワイトペーパーが隠されていた理由は現時点で明らかにされておらず、誰がどのような目的でホワイトペーパーを隠したのかも不明となっています。
今回のホワイトペーパーのように特定の操作を実行しない限り表示することができない”隠しファイル”はmacOS内に多数存在していますが、Andy Baio氏は「Macを使用している複数人の友人全員のmacOSにホワイトペーパーが隠されていたことが確認できた」と報告しているため、BTCのホワイトペーパーは特定のユーザーが保存したのではなく、Apple内部の関係者が隠した可能性があると予想されています。
なお、Apple社のCEOであるTim Cook(ティム・クック)氏は2021年11月に「Appleですぐに仮想通貨決済に対応したり、ビットコインに投資したりする計画はない」と語っているものの、「自分自身が以前から仮想通貨に興味を持っていて、個人的に仮想通貨を購入したことがある」ということも明かしています。
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BTCホワイトペーパー「隠しファイル」の確認方法
macOSに隠されているビットコインのホワイトペーパーを確認する方法には以下の2種類があります。
ターミナルを開いてコマンドを入力する方法
Macに搭載されている「Terminal(ターミナル)」の機能を利用できる場合は、ターミナルを開いて以下のコマンドを入力することによってビットコインのホワイトペーパーを表示することができます(※筆者のmacOSでも表示可能なことを確認済み)。
open /System/Library/Image\ Capture/Devices/VirtualScanner.app/Contents/Resources/simpledoc.pdf
Finderから「simpledoc.pdf」にアクセス
ターミナルの利用に慣れていない場合には「Finder」を開いて以下の手順で「VirtualScanner.app」のパッケージ内に含まれている「simpledoc.pdf」を選択する方法でもビットコインのホワイトペーパーを表示することができます(※こちらも筆者のmacOSで表示可能なことを確認済み)。
- Finderを開く
- Macintosh HDを選択
- システム→ライブラリ→Image Capture→Devicesに移動
- Controlキーを押しながら「VirtualScanner.app」をクリック
- パッケージの内容を表示する
- Contents→Resourcesの順に進む
- 「simpledoc.pdf」がビットコインのホワイトペーパー
サトシ・ナカモトは正体はApple関係者なのか?
AppleのmacOSにビットコインのホワイトペーパーが隠されていたことが判明したことによって「サトシ・ナカモトは正体はApple関係者なのか?」という疑惑も浮上しています。
しかし、サトシ・ナカモトの正体については「ニック・サボ氏やアダム・バック氏などが有力である」という説や「サトシ・ナカモトは特定の個人ではなく複数人で構成されたグループである」という意見が以前から出ており、「ビットコインのコードの特徴などがWindowsに近い」などの意見も出ているため、サトシ・ナカモトの正体が特定のApple関係者である可能性は低いと考えられます。(※ホワイトペーパーの存在が確認されている最初のバージョン”Mojave”は2018年9月にリリースされたもの)
なお、生前に『99%の確率でサトシ・ナカモトの身元を知っている』と語っていたジョン・マカフィー氏は『ビットコインは5年間をかけて11人のチームによって考え出された』と語っており、「元々はサトシ・ナカモトの正体を明かすつもりだったが、本人と電話で直接話した後に公開することをやめた」とも報告されています。
また、カルダノ(Cardano/ADA)の創設者として知られるチャールズ・ホスキンソン氏は『サトシ・ナカモトは誰だと思うか?』という質問に答えた際に、年齢・言語・文法・知識などのプロフィールが一致していることなどを理由に『おそらくアダム・バック氏だと思う』との考えを語っています。
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