【月間海外NFTニュース】2023年2月|これだけは押さえたいニュース6選

本記事では、今月1ヶ月間の海外ニュースの中から、NFT Media編集者が話題のニュースを厳選し、まとめて紹介しています。

1週間ごとにもニュースを記事にまとめて紹介しているので、お手隙の際にぜひご覧ください。

Hermès」がメタバーキンNFTをめぐり、商標権を問う裁判を開始

メタバーキンNFT
引用:https://metabirkins.com/

高級ブランドであるHermès(エルメス)は、デジタルアーティストMason Rothschild(メイソン・ロスチャイルド)氏を相手に、NFTコレクションをめぐる裁判を実施したことがわかりました。

2023年1月初旬、エルメスがロスチャイルド氏に対して、エルメスのブランドのシンボルとも言えるバッグ「 Birkin(バーキン)」の商標権を侵害したとして、停止通告書を送ったことで、事態は深刻化しました。

エルメスは、ロスチャイルド氏が手掛けるコレクション「MetaBirkin(メタバーキン) NFT」は商標権を侵害していると非難しており、バーキンの名前を使ってブランドを模倣していると主張しました。

一方ロスチャイルド氏は、この作品は表現の自由を保障するアメリカ合衆国憲法修正第1条によって保護されている「アート」だと主張しており、両者の言い分は平行線を辿っています。

知的財産の侵害をめぐるこの裁判は2023年1月30日からアメリカのマンハッタンで始まり、エルメスはメタバーキンという名が消費者を欺き、両者に提携関係があるかのように思わせて顧客を混乱させうると主張しています。

この訴訟は、今後私たちがどうNFTを扱うべきかについての指標を与えうるものになると考えられます。

NFTのような現代の新技術に対しても、既存の法律が適用されているため、クリエイターは何が有効であるかを見極めなければなりません。

企業:Hermès

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OpenSeaを上回るマケプレ登場?「Blurとは」

引用:https://blur.io/

2022年10月に新しく登場したNFTマーケットプレイス「Blur」が、凄まじい勢いで成長を続けています。

Blurはマーケットプレイスの最大手として君臨していた「OpenSea」を世界市場シェアで上回っています。

そして、立ち上げたばかりにもかかわらず、Blurは週間市場シェアの46%を獲得しており、OpenSeaの36%を超えました。

また、2023年2月時点で、NFT業界の1日あたりの取引高は、OpenSeaの1130万ドルに対し、Blurは平均約1,430万ドルでトップです。

2022年12月初旬以来、Blurは常にOpenSeaの取引量を上回っています。

しかし、実施された取引の数でみると、依然としてOpenSeaがリードしている状態です。

データ分析サイト「Dune」によると、Blurは多額の取引を処理する専業トレーダーのグループが少なく、過去1週間の取引者数はOpenSeaの116,278人に対し、33,540人であることが分かっています。

これは、Blurがアグリゲーターであるため、ユーザーはBlurを含む複数のプラットフォームのNFTを1つのプラットフォームで取引することができることが原因でもあります。

OpenSeaの場合、プラットフォーム内でローカルにしか取引できないため、すべての取引は100%OpenSeaに特化したものとなっています。

そのため、全体的なシェアでは後れを取っているものの、Blurに抜かれたというのは見方によるということです。

とはいえ、Blurのアグリゲーションプラットフォームで行われた取引はOpenSeaで行われているわけではないので、OpenSeaの収益が減っているのは事実です。

企業:Blur

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スーパーボウルにも登場した世界が注目の歌手【リアーナ】がヒット曲をNFT化

引用:https://twitter.com/nfljapan/status/1626024066804076544?s=20

世界的有名歌手であるRihanna(リアーナ)のヒット曲「B*tch Better Have My Money」の、NFTコレクションが発売されました。

リアーナは、先日開催されたアメリカの最大スポーツイベント「スーパーボウル」のハーフタイムショーに出演し、一曲目にこの曲を披露しています。

「B*tch Better Have My Money」のプロデューサーであるジャミール・ピエール氏は、ヨーロッパのNFTプラットフォーム「anotherblock(アナザーブロック)」と協力し、この曲の自身のストリーミング権の一部をNFTとして300個限定で販売しました。

NFTは、2023年2月9日に210ドル(約28,000円)で販売開始されてからわずか数分で完売し、収益は63,000ドル(約840万円)に及びました。

購入者にはロイヤリティとして、この曲のストリーミングの印税の0.0033%を所有する権利が与えられました。

anotherblockのコミュニティ責任者であるアンドレアス・ビガート氏は、

購入者は曲の一部を所有することとなり、「生涯」ストリーミングされたときに、権利収入を受け取ることが可能である

と述べています。

また、anotherblockのウェブサイトによると、ホルダーは最初の1年で年利6.1%から6.8%のリターンを受け取ることができます。

企業:anotherblock

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ドバイの「Majid Al Futtaim」社が世界初のバーチャルショッピングセンター「Mall of the Metaverse」を開発

Mall of the Metaverse
引用:https://twitter.com/MajidAlFuttaim/status/1625824763955367937?s=20

世界13カ国以上でモール施設などを提供するドバイの会社「Majid Al Futtaim(マジド・アル・フッタイム)」が、バーチャルショッピングセンター「Mall of the Metaverse(モール・オブ・ザ・メタバース)」の開発を進めていることが判明しました。

「Mall of the Metaverse」は、イーサリアムチェーンをベースにしたブロックチェーンプラットフォーム「Decentraland(ディセントラランド)」に登場する予定です。

このモールは、「ショッピングやエンターテイメント、レジャーにおいて、より多くのデジタル体験を顧客に提供すること」を目的としており、バーチャル空間ではあるものの、マジド・アル・フッタイム社を代表するモールになると言われています。

現在、「Mall of the Metaverse」は開発の初期段階です。

マジド・アル・フッタイムのオムニチャネル&デジタル部門のディレクターであるファティマ・ザダ氏は、

「消費者行動の観察を行い、オンラインショッピングの一歩先を行く本格的なプロジェクトを立ち上げました。行動科学やデータを分析して、お客さまが望むものを提供できるよう取り組んでいます。」

と述べています。

また、ここ数年のデジタル体験に対する需要の高まりから、このモールは今後、買い物とエンターテインメントの主要スポットとなると考えられます。

企業:Majid Al Futtaim

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【NFT×YouTube】YouTubeの新時代

YouTubeの新CEOであるニール・モーハン氏は、YouTubeにNFTを導入することを提案していることがわかりました。

YouTubeのCEOであるスーザン・ウォジスキ氏は2023年2月2日、9年間務めたCEO退任を発表し、CPO(最高製品責任者)のニール・モーハン氏が新CEOに就任することになりました。

そして、新CEOであるモーハン氏は、NFTやWeb3に対して強い関心を示しており、YouTubeにNFTを導入することを提案しています。

加えて、モーハン氏はYouTubeオフィシャルブログにて、

「ブロックチェーンやNFTのような新しい技術によって、クリエイターはファンとより深い関係を築くことができると思います。そして、これまでになかった方法で収益を得ることができるようになるでしょう。」

といった、NFTへの前向きな姿勢を見せています。

導入が実現されると、

  • NFTホルダーに限定コンテンツを公開
  • 動画コンテンツをNFTとして販売

など、クリエイターのマネタイズの選択肢が広がっていくでしょう。

また、モーハン氏は、YouTubeをメタバースのような「より没入感のあるもの」にするために取り組んでおり、クリエイターエコノミーの規模が約10億ドルに及ぶYouTubeがWeb3の取り組みを進めることは、業界に巨大なインパクトを与えます。

企業:YouTube

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タイタニック号の5,500個の遺物がNFT化

引用:https://twitter.com/ArtifactLabs_/status/1628189635410026496?s=20

2023年2月22日、香港のWeb3企業であるArtifact Labs(アーティファクト・ラボ)社は、タイタニック号の所有・管理を務めるRMS Titanic(RMSタイタニック)社と提携し、船の遺物をトークン化することを公式ツイッターにて発表しました。

今回、タイタニック号から回収された5,500個に及ぶ遺物がNFTとして永久に保存され、今後タイタニック号から発見される遺物についても、同様の措置がとられる予定です。

遺物には、

  • 手袋
  • バイオリン
  • 沈没当日のメニュー
  • 沈没時刻で止まったままの懐中時計

などがあります。

ホルダーには、VIPイベントや歴史家によるセミナーへの招待などを含む、さまざまな限定特典が用意されています。

また、プロジェクトの一環として、「Titanic DAO (タイタニックDAO)」が立ち上げられる予定です。

これには、

  • 遺跡のダイビング探査に関する提案
  • 教育プログラムの開発
  • デジタルコンテンツやドキュメンタリーの制作
  • 研究活動
  • イベント主催
  • 回収した遺物の保存と展示に関する方針

などの取り組みが含まれています。

今回の提携について、RMSタイタニック社社長ジェシカ・サンダース氏は、

「私たちは、船の遺物をデジタルに移行することで、未来の世代の人たちに教育やインスピレーションを届けたいと思っています。」

と述べています。

企業:Artifact Labs

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参照元:NFT Media

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