【取材】キャプテン翼のブロックチェーンゲーム、ThirdverseとBLOCKSMITHが年内ローンチへ、2種のトークン発行
キャプテン翼のブロックチェーンゲーム、ThirdverseとBLOCKSMITHが年内ローンチへ
ゲーム開発企業Thirdverseとソーシャルゲーム開発企業KLabが、サッカー漫画 「キャプテン翼」のIPを活用したブロックチェーンゲーム「キャプテン翼 -RIVALS-」を2022年内にローンチする予定であることを10月18日に発表した。
またゲームローンチに先立ち、本日より公式サイトやDiscordなどのソーシャルメディアコミュニティをオープンした。なお「キャプテン翼 -RIVALS-」においては、ガバナンストークンとして「TSUBASAGT」を、ユーティリティトークンとして「TSUBASAUT」を利用していくとのこと。
そしてトークンのIEO(Initial Exchange Offering)も実施する予定とのことだ。「あたらしい経済」編集部が担当者に確認したところ、国内か海外取引所どちらでIEOを実施するかは検討中だという。
またキャプテン翼のブロックチェーンゲームは、Thirdverseのブロックチェーンゲーム子会社SWORDとKLabのweb3子会社BLOCKSMITH&Coが開発、運営していく。「キャプテン翼 -RIVALS-」の投資家には、アニモカブランズ(Animoca Brands)やイールドギルドゲームス(Yield Guild Games)が加わっている。
ブロックチェーンゲーム「キャプテン翼 -RIVALS-」
「キャプテン翼 -RIVALS-」は、原作「キャプテン翼」に実際に登場する選手たちを育成し、他のプレイヤーと対戦(PvP)する新感覚ブロックチェーンゲーム。最大の特長は、他プレイヤーとの対戦を通して得られるライバルピースを、選手やサポートキャラクターなどのNFTを含む報酬と交換することができる点とのことだ。
そして従来のスマートフォンゲームとは異なり、このゲームにおいてプレイヤーが扱う選手に関しては、たとえ同一選手であっても全て異なる絵柄・パラメータから構成されるようプログラムで生成された、「ジェネラティブ NFT」とのこと。
また同ゲームにおいてライバルピースを奪い合う対戦に勝利するためには、選手の必殺技やスキル、属性や相性といった様々なパラメータを考慮したゲーム 戦略を立てることに加え、「ジェネラティブNFT」、すなわち選手をどう育成するかが鍵となるという。
ジェネラティブNFTとなる選手の育成には、「TSUBASAUT」と呼ばれるユーティリティトークンを使用。 「TSUBASAUT」は原作に登場するライバルと戦う対戦モードで獲得することができ、このトークンを使用することで、「選手のレベルやパラメータを成長させること」、「必殺技やスキルを覚えること」、「 2つの選手の特徴を継いで、新たな選手NFTを産み出すこと」などの多数の育成機能があるという。
またこのゲームユーザーは、イラスト、必殺技シーンムービー、ジェネラティブBGMが組み合わさった、世界に一つだけのオリジナルNFTを収集し、プレイすることができるとのことだ。
なおジェネラティブBGMとは、ジェネラティブNFTと同様に、プログラムによる組み合わせで自動生成されるゲーム内音楽とのことだ。 「キャプテン翼 -RIVALS-」においては、新しく「キャプテン翼」の世界へ飛び込むユーザには「キャプテン翼」の魅力を感じてもらえるように、そしてこれまでの「キャプテン翼」関連作品のファンにとってはブロックチェーンゲームの奥深さを感じてもらえるように、音楽家・プロデューサー・DJの大沢伸一(MONDO GROSSO)氏に楽曲制作をしていただいたとのことだ。
なお育成した選手NFTなどは、ゲーム内のマーケットプレイスで売買する事が可能とのことだ。
「キャプテン翼 -RIVALS-」が目指すもの
同ゲームの目標はユーザーに長く楽しんでもらうブロック チェーンゲームにすることだという。そのために次の3つの仕組みを導入するとのことだ。
(1)投機を目的としたユーザーよりゲームを楽しむユーザーがユーティリティトークンを多く得られる仕組み
(2)ユーティリティトークンを使って遊ぶユーザーを優遇する仕組み
(3) ユーティリティトークンの獲得/消費のバランスを取るための動的な制御
そして「キャプテン翼 -RIVALS-」は、トークンの需給バランス調整のための仕組みに力を入れ、ゲー ム経済圏のサステナブルな状態を目指していく。 ・「キャプテン翼」の原作者である高橋陽一氏は「今回、ブロックチェーンやNFTという新しい技術を使ったゲームを出してもらえることになりました。どんな風に遊べるのか、僕自身もまだわからない部分も多いのですが、その分期待も大きいです。今までのゲームとはまた違った形で皆さんに楽しんでもらえたらと思います」とコメントしている。 ・
MONDO GROSSOの大沢伸一氏は「数ある音楽の使途のなかでも、ゲームとの親和性はかなり深いものがあると考えている。特に本作では、1曲に対して複数のアプローチをステムで用意し、組み合わせの妙を楽しむという部分が画期的だと思います」
Thirdverse担当者へ取材
あたらしい経済編集部はThirdverseの担当者へ取材を行った。
−−ブロックチェーンゲームでキャプテン翼のような人気IPを活用することが難しいと言われていますが、どのようにIP側と交渉して実現したのでしょうか?
KLabの翼チームが2011年よりキャプテン翼のIPを活用したゲーム開発をし続けています。またフィナンシェで南葛SCのトークン発行を行なっている流れで、株式会社TSUBASA(『キャプテン翼』の版権を管理)代表の岩本さんとブロックチェーンゲームにも挑戦してみようと話しが盛り上がりました。
Thirdverseのブロックチェーンゲーム事業の事業部長である守安功氏へ取材
あたらしい経済編集部はThirdverseのブロックチェーンゲームの事業部長である守安功氏へ取材を行った。
−−ソーシャルゲームとブロックチェーンゲーム、開発プロセスに違いはありますか?
ソーシャルゲーム黎明期と現状のブロックチェーンゲームの開発プロセス/体制は似ています。ただ、各種バランス調整など気にすべき点が非常に多いです。
−−またソーシャルゲームとブロックチェーンゲームの市場規模の大きさはどれだけ違うと考えていますか?
ソーシャルゲームは広義のモバイルゲームと捉えると、現状の市場規模の大きさはかなり違います。5-10年かけて両市場は大きな重なりを見せてくると考えています。
参考:Thirdverse
参照元:ニュース – あたらしい経済