仮想通貨市場への中国の影響力は小さく、市場は良好とノボグラッツ氏語る
米国の大富豪で投資家のマイク・ノボグラッツ(Mike Novogratz)氏は、中国が先週(9月24日)に暗号資産(仮想通貨)絡みのすべて取引とマイニング(採掘)を禁止したことにコメントして、仮想通貨市場に対する中国の影響力は小さいと述べ、ビットコイン(BTC)市場は良好な状態であり、「大きな資本がこの市場に流入している」と語りました。
仮想通貨市場低迷の3つの理由
仮想通貨運用会社ギャラクシーデジタル(Galaxy Digital)の最高経営責任者(CEO)でもあるノボグラッツ氏は、最近の仮想通貨市場が低迷している理由を3つ挙げています。第1は中国が反クリプト、反自由の立場を繰り返していること、第2に米連邦準備制度理事会(FRB)が量的緩和政策の見直しに入っていること、第3にビットコインとイーサリアム(ETH)が大きなレジスタンスライン(上値抵抗線)に直面していることです。
同氏はさらに、BTCとETH価格が一体となって動くことを重視しています。同氏は先週のCNBCとのインタビューに答えて、ビットコイン市場が良好に推移していることを前提にして、「BTC価格の4万ドルとETHの2,800ドルのレベルは、人々が注目すべき非常に重要なレベルである」と語りました。同氏は「このレベルの価格が保持される限り、市場は良好であると思う」と述べています。
中国は仮想通貨空間のイノベーションで大きな発信源ではない
ノボグラッツ氏はさらに続けて、「当社の投資クライアントや企業クライアントの活動しか見ていない。問い合わせのレベルやビジネスのレベルはそれほど高くはない」と述べています。「われわれは個人的あるいは公的な手段で、仮想通貨空間に多額の資本が流入していることを確認している。私はナーバスにはなっていない」と、現状を分析しています。
同氏は結論として「中国はこれまで、仮想通貨業界においてイノベーションの大きな発信源ではないが、膨大なトレードは行われてきた。彼らはVPNの利用法をよく知っているが、それはますます難しくなっており、私の考えでは徐々に重要ではなくなっている」と語りました。
投資家で「金持ち父さん、貧乏父さん」の著者であるロバート・キヨサキ氏は、中国の今回の措置は、近く中央銀行発行デジタル通貨(CBDC)を公式に発行する道を開くものであるとコメントしています。
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参照元:CoinChoice