暗号資産デリバティブ大手「Bybit」中国のIPアドレス関連アカウント停止へ
大手暗号資産デリバティブ取引所「Bybit(バイビット)」は2021年5月25日に、中国国内のIPアドレスに紐づけられているユーザーアカウントを2021年6月15日に停止することを発表しました。中国政府が今月21日に仮想通貨の取引・マイニングに関する規制を強化する方針を示したことを受けて、仮想通貨事業者からは続々と「中国居住者向けサービスの停止」が発表されているため、業界では”今後の取り締まりによる市場への影響”を懸念する声が強まっています。
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Bybit「中国関連アカウントを15日に停止する」と発表
Bybit(バイビット)は2021年5月25日に、中国国内のIPアドレスに紐づけられたアカウントを北京時間2021年6月15日16時00分(日本時間2021年6月15日17時00分)に停止することを発表しました。
バイビットは中国本土ではサービスを提供しておらず、2020年にも中国国内のIPアドレスからのアクセスを禁止する措置をとっていましたが、今回の発表では『随時実施している登録ユーザーのアカウント情報チェックを行った結果、少数のAPIインターフェースが中国のIPアドレスからアクセスされていたことが発覚した』と報告されています。
2021年6月15日に実施される中国関連アカウントの停止によって、対象となるアカウントは口座資産の照会・注文・取引・入出金などといった様々なサービスに利用制限がかけられることとなるため、Bybitは早めにポジションをクローズして出金するように促しています。
なお、期日までに間に合わなかった場合も資金が凍結されることはないとのことですが、その後の対応には一定の期間が必要になるとのことで、一度中国の電話番号に紐づいたアカウントの場合は、電番番号の変更手続きを実施した場合でもアカウントの凍結が実行されるとも報告されています。
中国政府は今月21日に暗号資産の取引とマイニングの規制を強化する方針を示したため、中国居住者向けに暗号資産関連サービスを提供していた「Huobi」や「BTC.TOP」などの企業は中国での事業停止を発表しています。
中国政府が今後具体的にどのような取り締まりを実施していくかについては明らかにされていないものの、実際の取り締まりはこれから行われていくと報告されているため、仮想通貨コミュニティでは『中国の規制強化は今後も仮想通貨業界や仮想通貨関連事業者に打撃を与える可能性がある』として懸念する声が強まっています。
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