YELLtum:地域通貨活用したデータ分析ツール「見エール」機能実装へ
トークンを活用したデジタルマーケティング事業を展開している「canow株式会社」は2021年2月10日に、同社が提供するファンの応援を可視化するファンマーケティングツール「YELLtum(エールタム)」にデータ分析ツールである「見エール」を実装することによって、地域における”人のにぎわい”や”商圏人口”を可視化する地域データベースを提供する構想を発表しました。
こちらから読む:富山グラウジーズ、BC技術用いた”応援アプリ”導入へ「国内ニュース」
YELLtum:データ分析ツール「見エール」実装へ
canow株式会社は2021年2月3日に、地域通貨×スポーツテック×DXによってチームの貢献度・スポーツファンの応援を可視化するファンマーケティングツール「YELLtum(エールタム)」の実証実験を開始したことを発表していましたが、今回の発表ではこの「YELLtum」にデータ分析ツールである「見エール」を実装することによって”人のにぎわい”や”商圏人口”を可視化する地域データベースを提供する構想が発表されました。
YELLtum(エールタム)では、ブロックチェーン技術を用いてスポーツクラブの地域通貨が発行されることになっており、ファンの人々はそれらの通貨を使用してチームや選手を評価・応援したり、スタジアム周辺の店舗などで支払いを行ったりすることができる予定となっています。
「見エール」が実装されるとスポーツチーム・地域企業・店舗の連携によって、ファンの行動データや購買データを取得して可視化することができるようになるため、それらのデータを用いて企業・店舗がファンの人々にリッチな顧客体験を提供したり、同じ嗜好性を持つファンを集めたコミュニティを形成したり、他の店舗・企業とのコラボレーションが生まれたりすることに繋がると期待されています。
また「YELLtum」を導入すると、地域のランドマークでもあるスタジアムを中心とした「商圏人口」を可視化することが可能になるため、試合が行われる日に『半径○kmの地域の盛り上がり』や『どこにファンが集っているか』などを可視化することができるとも説明されています。
「見エール」の機能・活用方法などについて
「見エール」の導入によって可能になること、「見エール」で取得・分析できる主なデータ、「見エール」を利用する主な施策としては以下のようなことが挙げられています。
「見エール」の導入によって可能になること
- 地域の企業や店舗がファンのことを理解し、よりリッチな体験を届けること
- データから見えたファンの嗜好性や地域の課題を共有することにより、チームと地方自治体、地域企業、店舗が一体となって、地域を活性化する施策を打つこと
「見エール」で取得・分析できる主なデータ
- チームが発行する地域通貨による消費行動データ
- 地域通貨の交換/交流による地域のつながりデータ
「見エール」を利用する主な施策
- 消費行動を元にした企業のブランディング・コマース広告配信
- 行動データを元にしたレコメンデーションによる店舗への送客
- 商圏内の小売店など実店舗での棚取り・在庫管理などの販促施策
「canow株式会社」のCOOである大坂 亮平氏は「見エール」の実装について次のように語っています。
スポーツチームの地域への貢献とその貢献度の可視化を目的とした「Yelltum」において、「見エール」での具体的な各データの可視化、それに基づく具体的な打ち手の提案は、スポーツチームとファンだけでなく、地域店舗や住民などチームを取り巻く近隣の商圏一帯の購買行動を活性化させることが可能になります。チームが地域住民の日常生活での利便性向上に貢献できることで、結果的にチームにとってもファンベース・収益の拡大に繋がり、「チームx住民x地域」での協力的な地域発展の基盤作りを行っていきます。
canow株式会社は今回の発表の中で『今後は多くのファンを有するスポーツチームやエンターテイメント企業との提携を予定している』とも語っており、『今後は実証実験を進めていくことで、スポーツチームとスタジアム周辺の商圏に拠点を持つ地域企業、店舗が一体となり地域創生を実現することを支援していく』とコメントしています。
こちらの記事も合わせてどうぞ