ビットコイン(BTC)価格の異常な高騰を支える3つの要因を探る
ビットコイン(BTC)の価格が11月17日に180万円を超えました。今回の高騰は、230万円という過去最高記録を付けた2017年12月以来のことで、これから200万円を超えることも現実的な見通しになっています。今回の強気相場を現出した理由は3つあると推測されています。
新型コロナウイルスのワクチン臨床試験の成功は大きなインパクト
その1つの要因は、新型コロナウイルスのワクチン開発への期待です。新型コロナウイルスのワクチン「モデルナ(Moderna)」の臨床試験成功のニュースは、ダウ平均が過去最高の3万ドルをうかがうまで上昇するなど世界経済に大きな影響を与えました。
米モデルナ社(Moderna)は16日、第3相臨床試験の結果、ワクチンの有効性が94.5%だったと発表しました。米株式市場が直ちにこれに反応して、ダウ平均、S&P500 、ナスダック総合指数などが一斉に高騰しました。
CNBC放送によると、金融保険サービス企業のネーションワイド(Nationwide)の市場調査責任者マーク・ハケット(Mark Hackett)氏は、「有望なワクチン開発のニュースは、景気循環増幅性やバリューセクターを支援し続けている」と述べ、「このローテーションを支えるものは、バイデン新政権による所得の持続的改善や追加の経済対策、世界貿易改善に向けた歴史的な評価ギャップと展望の見込みである」としています。
ビットコインは21年末までに31万ドル超?
インフルエンサーの発言もまた、金融・証券の世界に大きな影響を与えます。今回のビットコイン価格高騰に影響を与えたとされる1人は、シティバンクのマネージング・ディレクターであるトーマス・フィッツパトリック(Thomas Fitzpatrick)氏です。
同氏は最近、「ビットコイン:21世紀のゴールド」と題する調査リポートを執筆、ビットコインの価格を決定する独自の技術的分析を用いた結果、価格は2021年12月までに31万8,000ドル(約3,300万円)に達するだろうと予言しました。シティバンクのこのリポートは、11月13日にリークされ、16日になってTwitterはじめ多方面で大きな反響を呼びました。
ビットコインは時価総額1兆ドル目指すとブルームバーグ
第2のインフルエンサーは、ブルームバーグ・インテリジェンス(Bloomberg Intelligence)のシニア商品ストラテジストであるマイク・マクグローン(Mike McGlone)氏です。同氏はこれまでも、ビットコイン価格は2025年までに10万ドルに達するだろうと予言していました。
同氏は11月16日のツイッター上で、ビットコインの時価総額は1兆ドルを目指していると投稿しました。同氏は、「ビットコイン価格の2万ドルは、時価総額1兆ドルに向けた大きなハードルである。ゴールド(金)のデジタルバージョン(すなわちビットコイン)は、金よりはるかに供給が限られ、価格発見の初期段階にあると思われ、2021年にはひたすら値上がりすることになる。メインストリームの採用は高まっている」と分析しています。
参考
・3 Reasons Why Bitcoin Surged Past $16,800 to New 2020 High
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参照元:CoinChoice