ネム(NEM)移行委員会で続く議論とシンボル(SYMBOL)開発進捗
仮想通貨ネム(NEM)は次世代ブロックチェーンであるシンボル(SYMBOL)の開発が進んでおり、そのローンチは2020年第2四半期(4~6月)を目標としている。3月24日には13回目の移行委員会アップデートが公開された。SYMBOLのローンチを取り巻く環境はどのように進んでいるのだろうか。公開された内容を紹介する。
現行稼働しているNEM(NIS1)についての議論
移行委員会はNIS1に関する議論を続けており、SYMBOLはNIS1のネットワークを踏まえて開発を進めていくとのこと。その上で議論となっているトピックは、NIS1におけるスーパーノードプログラムの将来、ノード保証計画の策定、トークノミクスの評価、コミュニティと開発者のサポートに関することだ。
SYMBOLがローンチすることで、現行のNEM(NIS1)のネットワークと新しいSYMBOLのネットワークの2つが稼働することとなる。NIS1上のスーパーノードを将来どういう方向へ進めるかは今後も重要なポイントだろう。
開発の進捗状況
バージョン0.9.3.2のサーバーでパッチリリースが実行された。開発チームは、次のバージョン0.9.4.1のリリースに向けて取り組んでいる。
オプトインプロセスを強化するツール開発も継続されており、現在はバージョン0.9.3.2で導入されたアップデートをサポートするための更新作業が中心となっている。その後、現在における公式ウォレットであるナノウォレット(Nano Wallet)のプラグインと、モバイルオプトインアプリケーションの両方のUI/UXを最適化する作業が進められるようだ。
そして、プレリリースとしてNIS1テストネットバージョンを公開し、一般コミュニティなどからのフィードバックを収集する予定となっている。
モバイルウォレット開発については、外部テストの準備が進行中だ。今週はベータ版公開を目標とし、デスクトップウォレットに適用されたアップデートと同様のものを適用する。その後、外部テスター用にセットアップした上で共有されることとなる。
入念な準備
新たな取組みの1つとして、今週からハッカーワン(HackerOne)でパブリックテストキャンペーンが開始される。バグ発見の報奨金プログラムなどもあり、興味があれば、誰でも参加することが可能だ。
SYMBOLのローンチは2020年第2四半期を目標としているが、セキュリティ面についてはしっかりした構築が必要になる。ローンチしてからの大規模なアップデートは難しい面があるため、現段階でのシステムチェックやパブリックテストが大切だと思われる。目標としたローンチ日を目指すことも大事だが、プログラムのテストには時間と労力をかけ、確実なものとしてほしい。
参照
・Migration Committee Community Update #13
・Hackerone
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参照元:CoinChoice