Cryptoeconomics LabがEthereum Foundationより2度目の助成金獲得(CTO部谷氏のコメントあり)
Cryptoeconomics LabがEthereum Foundationより2度目の助成金獲得(CTO部谷氏のコメントあり)
株式会社Cryptoeconomics Labは、Ethereum Foundationが運営する助成プログラム「Ecosystem Support Program 」に2度目の採択を受けたことを発表した。
Ethereum Foundationからの2度目の支援によって、Ethereumブロックチェーン上にDapps構築を検討しているエンジニア・企業さまに対して「開発エクスペリエンス向上」「取引の高速化」、そして「堅牢なセキュリティ」を提供するための開発を加速していくとのことだ。
これまでCryptoeconomics Labは、2017年8月のPlasmaのホワイトペーパー発表から2年半、大きく分けて2つの領域の課題に取り組んできた ・実際に、Ethereum Communityの共通課題であるネットワーク内のトランザクション処理速度の遅さの解決とDapps開発の難易度の高さをOptimistic Virtual Machine等を用いて、その解決に取り組んでいる。
あたらしい経済編集部は、Cryptoeconomics Lab CTO部谷修平氏に、2つの質問を投げかけた。それは、「他のLayer2ソリューションと比べ、Plasma Chamberは、何が優れているのでしょうか」と「Plasma Chamberなど、Dappsが開発しやすくなるフレームワークがメインネットでローンチされることで、事業者の直近の課題として、何が解決されるのでしょうか」だ。
質問に対して、部谷氏は「我々はまずPlasmaにフォーカスしていますが、その一番大きな優位点は、トランザクションあたりの手数料が非常に安い点です。Rollup系がLayer1に対して定数倍のスケーリングなのに対して、Plasmaでは、Layer1に複数のPlasmaを動かすことで、n倍のスケーリングを実現できます。そして、2つの目の質問に対してですが、現状のブロックチェーンのトランザクションコストはアプリケーションを開発する上で、現実的なコストではないと思います。Plasma Chamberによって、より安い運用コストでブロックチェーンアプリを運用できるようになります。また、例えば事業者が手数料を負担することで、エンドユーザがトランザクションの手数料を払わなくて良いアプリケーションを、より簡単に実現することもできます」とコメントしてくれた。
編集部のコメント
Layer2領域は、Layer1に基づいた送金トランザクション処理速度を高める例が、出てきています。例えば、3月1日にFuelがOptimistec Rollupサイドチェーンを構築して、ERC20やETHのトランザクションが、ETH1.0 L1で21,000~50,000 gas かかるの対して Fuel だと 2,400~3,500 gasで処理できるようになりました。ただ現状のところ、送金の領域だけです。
あたらしい経済編集部は、ブロックチェーンのマスアダプションに必要なTo C向けのアプリケーションなどに利用されるLayer 2ソリューションをCryptoeconomics Labの開発するPlasma Chamberは実装しているのだと、考えています。そして、あたらしい経済編集部は、Layer2ソリューションが2つに分かれると考えていて、トランザクション数がそこまで多くないTo B向けのものとトランザクション数が多いTo C向けのものです。To Bで言うと、機関投資家向けの金融サービスなど。そして、To Cで言うとメッセージングアプリやゲームなどと、考えることができます。
コメント:竹田匡宏(あたらしい経済)
(images:antoniokhr)
参照元:ニュース – あたらしい経済