【FXオプション⇒FX変換後の運用ルール】 米ドル円の大底圏・天井圏・往来相場をどうやって判断して攻めていくか
2020-01-15 2020-01-22
FXポジション発生してからの運用ルールです。大底圏・天井圏などをどのように攻めていくのかの基本ルールについての解説です。運用第二段階:FXポジション発生後この運用法は、FXオプションの段階から利益がでてきます。基本形としている「一の型」を1年続けるだけでも、結構な利益額になります。前回の最後に書いた、2019年のFXオプション部分の利益約90万円は、そのほとんどが「一の型」からの利益です。でも、「一の型」でいつもいつも「プレミアム利益受取」だけで終わるということはありません。FXオプション⇒FXポジションに変換というパターンが必ず発生してきます。変換パターンは4つあります。FXオプション⇒FX変換パターンコールオプション買い⇒米ドル円上昇時にFX米ドル円買いポジションに変換コ-ルオプション売り⇒米ドル円上昇時にFX米ドドル円売りポジションに変換プットオプション買い⇒米ドル円下落時にFX米ドル円売りポジションに変換プットオプション売り⇒米ドル円下落時いFX米ドル円買いポジションに変換FXオプション⇒FXへの変換条件は、下記ページを参照ください。参考:FXオプション決済(清算) 3つの種類このページの「その3:権利行使日(満期日)到来によるFXポジションへの変換」のところでまとめています。FXポジションが発生したら、運用は第二段階にはいります。ここのルールを元に運用をしていきます。FXポジション発生後の運用ルールポジション操作を行う局面は、具体的には5つあります。大底圏天井圏転換下落後の往来相場上昇後の往来相場大底圏などの判断は、連載中に紹介した2つのテクニカル指標を目安にしています。参考記事:MT4に75日移動平均線+RSIを設定する手順 毎朝、このチャートをチェックして、5つの動きのどれかがでてきたと判断したら、売買検討をしていきます。最初に書いておきますが、FXオプション⇒FXポジションに変換したポジションを活かすのが基本ではあるのですが、中には「仕掛け 三の型」のような単純にFXポジションで攻めることもあります。具体的な、攻め方を順番に説明させていただきます。大底圏の判断と攻め方大底の判断は、日足RSIで行います。大底の判断目安RSI30未満RSI30割れでの買いは、一般的によく使われているポジションの取り方です。RSIの性質上、「短期で大きく下げた時」や「ズルズルと下げ幅が拡大してきた時」に発生します。米ドル円日足チャートでRSIを表示を表示させるとわかるのですが、RSI30割れとなるのは、年に数回です。最近RSI30割れになったのは、2019年8月12日です。RSI30割れ局面の画像この日、米ドル円は105.066円まで下げています。薄赤色で示したRSIは27.9758と30を割り込んでいるのが確認できるはずです。こういう時に「大底」との判断の元、ポジションを入れていきます。使うポジションコールオプション買いFX新規買い使うのは、このどちらかのポジションです。「コールオプション買い」は、「上げ相場で利益・下げ相場で損失」で「損失限定・利益限定なし」という性質のFXオプションポジションです。RSI30割れとなる局面は、まだまだ下げそうなときでもあるので、損失を限定できるコールオプション買いが有効に使えます。もう一つの選択肢は、「単純にFXで米ドル円買いポジション」です。コールオプション買いは「リスク限定」というメリットがある反面、「期日の存在」「利益が出るまで相応の上昇が必要」などのデメリットがあります。単純なFX買いは、「1銭でも上昇すれば利益が乗り出す」というメリットがある反面、「更に下げれば大きな損失に繋がる」というデメリットです。その局面で、それぞれのメリット・デメリットを勘案して使うポジションを決めます。現段階は、「今の下げ局面はどのへんか」「FXでの保有買いポジション数量」などを目安にしています。2020年1月現在の目安下げ局面が初期であれば更に大きく下げる可能性があるのでリスク限定型のFXオプションを使う。下げ局面が長く続いているところでのRSI30割れは、大底の可能性濃厚なので、FXで攻める。保有FXポジション数量が少ないので、FXでの買いポジションを優先的に作る。今のところ、こんな感じで考えています。8月12日の105.066円は、今から見れば、絶好の買場という感じのする局面です。でも、当時ここで買えた方はほとんどいないはずです。こういう大きく下げる局面は、「大底化もしれない」という気持ちがあっても、「いやいや、まだまだ下げるかもしれない」と見えてしまうところです。よく言われてることですが、こういう時が「大底」なんですよね。この運用法では、実際にここを「買場」として狙っていきます。ただ、注意すべきこともあります。RSIで大底を攻める際の注意点それは「長い期間続く下げ相場」です。先程のページの画像2をご覧ください。RSI30割れが何段階も続く局面昨年の米ドル円日足チャートとRSI推移の画像です。2019年は、4月から8月まで米ドル円は下げ続けました。112円から104円台まで下げています。過去に何度かあった20円・30円という下げから比べると下げ幅はそれほど大きいものではありませんが、下げ期間は4ヶ月に及んでいます。この下げ期間、RSIが30割れになったのは4回あります。下げ期間が長くなると、RSI30割れが2回・3回と重ねて起こりやすくもなります。当然ではありますが、この下げ相場でRSI30割れが1回なのか3回になるのかなどはわかりません。ポジション操作は、この辺を意識しながらやっていきます。下げが2段階以上となるときの使い分け具体的には、分割で対応していきます。下げ相場突入してRSI30割れとなったら「2回目・3回目・4回目」くらいまでのRSI30割れを想定してやっていく訳です。過去の下げ相場をみても、4回目くらいまでを想定しておけば大体対応ができているようなのです現在の分割方針最初にコールオプション買い2回目以降FX買いポジションポジションが数量上限に達したときはコールオプション買い下げ相場でRSI30割れが1回だけだったときにも、着実に利益を得やすい形です。RSI30割れが1回だけで上昇に転じて、権利行使期日が到来してもさらに上昇濃厚なときは、そのままFXでの米ドル円買いポジションに変更していくという選択肢もあります。長い期間に何段にも分けて大きく下げていくようなときは、2段目以降の買いは単純なFXポジションでいきます。ただ、資金に対する保有ポジション数量基準は厳守します。2020年1月在1200万円で40万通貨です。この40万通貨の基準には「FXオプション買い」は含んでいません。コールオプション買いは、損失が限定されているので大きく下げても含み損が大きくならずに済むからです。下げ相場のRSI30割れで、FXの保有ポジション数量が増やせないときは、このコールオプション買いを入れていきます。当面、この形でやっていきます。大底圏:コールオプション買いの「期間」「権利行使価格」の選び方コールオプション買いの権利行使までの期間は、2~3カ月と長目の方が望ましいと思っています。一応の目安はこうしています。コールオプション買いの目安権利行使までの期間は2~3カ月プレミアムは1以下権利行使価格:現在値よりも2円高以内コールオプション買いは、ポジション作成時にプレミアム代金を払う立場です。プレミアム1のコールオプション買いを10万通貨購入すれば、支払代金はこうなります。プレミアム支払代金:1×10万通貨=100,000円損失がこの範囲に限定されるとはいえ、これくらいの金額になると、支払がきついときもあります。FXオプションの仕組み上、「権利行使までの日数が長い」「権利行使価格が現在値に近い」、これらの条件が重なると、プレミアム価値はどんどん高くいなります。なので、権利行使価格が1円くらい上でもプレミアムがもっと安く済むコールオプション買いを選択することもあります。いずれにしても、基準はまだまだ検討段階ですが「大底圏濃厚」というときにきっちりポジションを入れられるようにしていくつもりです。天井圏の判断と攻め方天井圏の判断も、日足RSIを使います。天井圏の判断目安RSI70超米ドル円のRSI値が70を超えたら「天井圏」との判断で、ポジションを作成検討に入る感じです。天井圏RSI70目安は、大底圏の判断で使った「RSI30未満」同様、ご存じの方も多いと思います。日足RSI70超の発生頻度は、多くても年に数回です。最近70超となったのは、2018年10月1日です。、RSI70画像前回RSI70を超えたのは、もう1年以上前ですね。米ドル円相場は、2018年10月にRSI70超となったあたりの114円前後を天井にして3か月後の翌年1月の104円台まで下げています。こういう時に、「天井」との判断の元、ポジションを入れます。天井圏で使うポジションプットオプション買いFX米ドル円売りポジションプットオプション買いは、「下げ相場で利益・上げ相場で損失」で「利益限定なし・損失限定」という性質を持ちます。もしも、10月のRSI70超となったときに、期間3カ月くらいのプットオプション買いを仕掛けていれば大きな利益が乗ったことでしょう。「天井圏」の可能性が高いとはいえ、RSI70超となるようなときは、表面上は「米ドル円がまだまだ上昇しそうだ」というときでもあります。実際、更に大きく上昇するようなことだってあります。そういう時に「売り」で勝負をするのですから、「損失限定」という性質を持つプットオプション買いが有効に使える局面です。ただ、状況によっては「FXでの米ドル円売りポジション」を単純に仕掛けることもあります。プットオプション買いは、「損失限定」ではあるものの「最終利益にするのは難しい」という一面も持っています。参考:プットプション買い 暴落相場をリスク限定で攻める有効な一手記事中「プットオプション買い 注文画面の見方」の部分で詳しくまとめています。一方、単純なFX売りポジションであれば、ポジションを作って1銭でも下げれば利益がのりはじめます。この使い分けについては、後半で書かせていただきます。RSI70超が何度も発生する局面に注意大きな上げ相場の最終局面にRSI70超となることが多いのですが、長期間の上げ相場となると、RSI70超が何回も発生することがあります。所謂「ダマシ」です。RSI70超が何度も発生するパターンこの画像では、大きな上げ相場で4回RSI70超となる局面が発生しています。2018年の米ドル円相場は、長期間上げ傾向で推移しました。こういう時期は、RSI70超が2回・3回・4回と何度かに分けて発生します。初期に仕掛けたポジションは「損失」となる可能性が高くなるので、予め対策を考えておく必要があります。この回数はあらかじめわかるものではありません。天井圏:FXとオプションの使い分けこの局面には、RSI30未満のときと同様「分割」で対応していきます。過去の値動きとRSI70超発生状況をみると、相当大きな上げ相場でも、大体「4回」くらいまでの想定しておけば対応できそうです。現在の使い分けの基準最初にプットオプション買い2回目以降FX売りポジション(両建て)両建てにできなくなったらプットオプション買いRSI70超、最初は「ダマシ」となる可能性が濃厚なので「損失限定」のプットオプション買いで攻めていきます。2回目以降は、FXで保有中の「米ドル円買いポジション」と両建てになるような形で売りポジションを入れていきます。以下のようなイメージです。米ドル円売りポジションの入れ方 まとめ米ドル円20万通貨買いポジション保有2回目のRSI70超米ドル円10万通貨売りポジション3回目のRSI70超米ドル円10万通貨売りポジション追加(合計20万通貨)この時点での保有ポジション(売り20万通貨ー買い20万通貨)完全両建てになったら、次はプットオプション買いにするこんな感じです。RSI70超となる局面は、「米ドル円が天井圏に入った可能性が高い」ということなので、保有中の米ドル円買いポジションの決済を検討しても良い時期です。「決済」をしてもよいのですが、私としてはここは「両建て」を使います。両建てを使うメリットは、「買いポジションにスワップポイントを蓄積し続けられる」「売買を中断せずに続けていける」などがあります。ここで作った売りポジションは、米ドル円が下げたら利益確定する予定のものです。決済してしまえば、買いポジションが残ります。その買いポジションには、両建て期間もスワップポイントが蓄積されているという訳です。FX口座が、完全両建てとなったら「プットオプション買い」で対応していきます。利益は出にくいものの、「損失限定」できるので、積極的に使っていくつもりでいます。プットオプション買いの「期間」「権利行使価格」の選び方プットオプション買いの「期間」「権利行使価格」については、こう考えています。プットオプション買いの目安権利行使までの期間は2~3カ月プレミアムは1以下権利行使価格:現在値よりも2円高以内実際の売買では、その時点の資金状況・利益状況をみてきめます。米ドル円のプットオプションは、コールオプションよりもプレミアムが高い傾向にあります。プットオプション買いは、プレミアム代金を払う立場なので、この負担がきつくなることもあり得るのです。権利行使価格は、現在値に近いほど利益が出しやすくなるものです。でも、プレミアム負担も大きくなるので、現在値より2~3円くらいのちょっと離れたところでプットオプション買いを仕掛けるということもあるかもしれません。以上のような感じで「天井圏」を攻めていきます。下げ転換の攻め方この運用で意識している3つ目のポイントが「下げ転換」です。上げ相場が終わり、下げ相場に転換したかもしれないというところで、「大きな下げ相場に備えたポジションを入れる」ルールにしています。基準はこうしています。現在値が75MAを割ったあとの大陰線⇒デットクロス+大陰線の形デットクロスによる転換 局面テクニカル指標の教科書に必ずかかれている「デットクロス」の形です。この形が発生したら、ポジションを仕掛けます。単純にデットクロスとなるだけでなく、そのあとに大き目の陰線が発生したところで「下げ転換確定」とする見方です。ここでポジション操作をします。仕掛けるポジションプットオプション買いFX新規売り又は買いポジション決済プットオプション買いは、「下げ相場で利益・下げ相場で損失」で「利益限定なし・損失限定」という性質を持ちます。参考:プットプション買い 暴落相場をリスク限定で攻める有効な一手 この中の「プットオプション買いの全体像」で詳しい特徴をまとめています。下げ転換シグナルは一過性のもので終わり、実際には下げないこともあります。そういう時は、「損失限定」させて利益を追いかけていけるプットオプション買いの活躍時です。「下げ転換」のポジション操作は、このプットオプション買いを基本と考えています。あとは、状況に応じて「FX新規売り又は買いポジション決済」も使います。その時点のデットクロスがどれだけ強力と感じるかどうかで、ポジション操作の内容を変えていきます。この下げ転換は、「天井」「大底」以上に的確に掴むのが難しい局面です。どうしてもダマシが多くなってしまいがちです。それでも、なんらかの手を打つ必要があると考えています。「下げへの転換」を意識する理由一般的に相場の転換には、「下げ⇒上げへの転換」と「上げ⇒下げのへの転換」の2つの意味があります。この運用法では、「上げ⇒下げへの転換」だけを意識しています。「FXオプションからのスワップ投資」は、FXのスワップ投資同様に米ドル円買いのようなポジションを長期保有します。FXポジションを保有するようになると、いつの時期もある程度の「米ドル円買いポジション」を持っていることになります。敢えて上げ転換を意識せずとも、上げ相場となれば利益が乗る仕組みになっています。なので、上げ転換は意識しないでやっています。下げ相場は事情が違います。買いポジションを常時保有する状況なので、「下げ相場」が大きくなると、大きめの含み損を抱えてしまうことになります。「下げへの転換シグナル」だけは注意せねばなりません。1万通貨30万円くらいの資金配分で運用しているので、5円や10円規模の下げであれば問題なく耐えることは可能です。ただ、20円規模の下げともなれば精神的にきつくなることもありえますし、30円規模の下げであれば強制ロスカットが現実に起こりえます。「天井圏」で「下げ相場向けのポジション」をうまく乗せられれば、そのあとに下げ相場が到来しても問題はありません。でも、実際の運用では「天井圏」のシグナルが発生しないまま下げ相場に突入することがよくあります。以上の可能性を考慮すると「下げへの転換」は意識せざるを得ないのです。プットオプション買いの選び方「下げ転換」と判断したときに作るプットオプション買いの基準は以下のようにしています。権利行使日までの期間は2~3カ月プレミアムは1以内権利行使価格は、現在値から少し離れていてもよい「損失限定」で下げ相場を追いかけていくポジションです。できればプレミアムは高目になっても利益となりやすい「現在値近辺の権利行使価格」にしたいところです。プレミアムが1くらいのプットオプション買いだと、30万通貨購入で30万円のプレミアム購入代金が必要になります。結構な金額ですよね。「下げ転換」がでたものの下がらないようなときは、この30万円が全て損失になる覚悟も必要です。ここは無理はしません。下げ転換で一番怖いのが、そこから10円・20円の大きな下げとなるような展開です。その下げを想定するのであれば、現在値よりも3円くらい離れているプットオプション買いでも、十分に「下げ相場対策」となるポジションが作れます。どの辺が良いのかは、実際の売買でいろんなパターンを試しながらやっていきます。今後の課題:ダマシが多くいという現実この「下げ転換」でのポジション対応の悩みどころは、「ダマシが多いところ」です。デットクロスのダマシ過去の「デットクロス+大陰線」となっても、実際には下げずに上げ続けたケースがでてきまうs。数週間前の売買も、そのパターンにはまっています。参考:現実の売買:米ドル円 移動平均線のデットクロスに合わせての売買事例 この時は、「デットクロス+大陰線」という形を確認してから以下の売買をしています。プットオプション買い 30万通貨米ドル円買いポジション20万通貨決済当時保有していたポジションが30万通貨でしたので、3分の2を決済しています。かなり思い切ったポジション操作です。この時は、米国とイランの緊張が高まり「第三次世界大戦に発展するかも」と言われていた時期です。下げ相場の含み損対策だけであれば、プットオプション買い30万通貨だけでよかったのです。でも・・・「米国とイランの緊張関係は、簡単には収まりそうにない。米ドル円も下げる展開がしばらく続くかもしれない」・・・という考えが進んで・・・安値で買い直すこともねらって、20万通貨の決済をしています。このポジション操作の結果は、裏目にでてしまいました。今回のケースに関しては、「プットオプション買い」のみにしておくというのが最良の選択肢だったという気がします。今後もこんな売買をしながら、現実に利益を大きくできる形にしていく予定です。
参照元:お気楽FX 相場生活入門編