度肝を抜かれた4円超の急落! ドル/円の シナリオを再考、考えに考え抜いた結論は?
■数分間で米ドル/円が4円超の急落! 今後のシナリオは? 新年早々、為替相場ではフラッシュ・クラッシュが発生した。
米ドル/円 4時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
2019年1月3日(木)未明、数分間で米ドル/円が4円超の急落を演じ、一気に105円の節目割れを果たしたことで、市場関係者は度肝を抜かれた。もちろん、筆者もそのうちの1人であった。
となると、正月からずっと考えざるを得なかったのは、米ドル/円のシナリオだ。
2019年は米ドル高・円安と考えた方向性は果たして間違いだったのだろうか。今年(2019年)はやはり、円高トレンドを形成していくのだろうか。
【参考記事】
●2019年、ドル/円は125円超への上昇期待!株価は歴史的な安値圏にあり。反発は近い(2018年12月21日、陳満咲杜)
■円高方向への急伸は、あくまで「事故にあった結果」 相場を再度点検し、また、だいぶ悩んだ後の結論として、2019年年初のクラッシュがあったからこそ、変動レンジ自体は下方修正せざるを得ないものの、基本的な方向性、すなわち、「米ドル高・円安という方向性についての見方は不変」とまず申し上げる。
もっとも、2019年年初の急落は、ウェリントン市場における薄商いの時間帯を狙った意図的な仕掛けであったことは間違いない。
一部報道では、トルコリラ/円のストップを狙った大物投機筋の仕掛けだったと言われるが、その真相はどうであれ、円の急伸自体、その値動きのすべてを「正当化」できるかどうか、疑問視されるのは確かだ。
だから、米ドル/円にしても、ユーロ/円などクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)相場にしても、1月3日(木)において共通した日足が形成され、いわゆる「スパイクロー」(安値と終値の距離が長く、長い足でまた、ひげがつく足型)のサインが点灯していた。
世界の通貨VS円 日足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 日足)
【スパイクローについての参考記事】
●陳満咲杜氏監修、欧米流プライスアクションがMT4チャート上へ表示できるように!
同足型は、先週(2018年12月31日~)の週足でも確認されたから、相場自体の構造を暗示していたのではないかと思う。
世界の通貨VS円 週足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 週足)
要するに、円高方向への急伸自体が「正当化」できる値動きなら、1月3日(木)の米ドル/円やクロス円の急落後でも、円高方向へ続伸でき、週足における「足」あるいは「ひげ」の部分を埋めていたのではないかと推測される。
実際、米ドル/円の週足に照らして考えると、その「足」あるいは「ひげ」部分の値幅は実に4円超を記録したから、円高方向への急伸は、あくまで「事故にあった結果」と考えるべきではないかと思う。
■今回の急落の値動きは、Brexit時のチャートに似ている!? 仮にこのような考え方が正しければ、今回の値動きは、あのBrexitショック時の足型を彷彿とさせ、また、その後の行方から大きな示唆を得られるのではないかと思う。
2016年6月24日(金)に発生したBrexitショックによって円高方向への急伸が見られたが、結果的に同週において米ドル/円は3.56円程度の「下ひげ」を形成、その足型はその後の米ドル/円相場の反転をもたらした。
米ドル/円 週足 言ってみれば、「スパイクロー」は往々にして円急騰(円高)のクライマックス的な段階に出現し、また、その出現によって急激な円高が一気に達成されたからこそ、その後は逆に円安に振られやすいのではないかと推測される。
実際、2019年年初の急落で、積み上げられてきた円売りポジションが一掃されたことは、ほぼ間違いなく、ここからの円高余地は、2016年夏場と同様、逆に限定されるのではないかとみる。
もちろん、米ドル/円は急落してきた以上、たちまちV字回復する…
米ドル/円 4時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
2019年1月3日(木)未明、数分間で米ドル/円が4円超の急落を演じ、一気に105円の節目割れを果たしたことで、市場関係者は度肝を抜かれた。もちろん、筆者もそのうちの1人であった。
となると、正月からずっと考えざるを得なかったのは、米ドル/円のシナリオだ。
2019年は米ドル高・円安と考えた方向性は果たして間違いだったのだろうか。今年(2019年)はやはり、円高トレンドを形成していくのだろうか。
【参考記事】
●2019年、ドル/円は125円超への上昇期待!株価は歴史的な安値圏にあり。反発は近い(2018年12月21日、陳満咲杜)
■円高方向への急伸は、あくまで「事故にあった結果」 相場を再度点検し、また、だいぶ悩んだ後の結論として、2019年年初のクラッシュがあったからこそ、変動レンジ自体は下方修正せざるを得ないものの、基本的な方向性、すなわち、「米ドル高・円安という方向性についての見方は不変」とまず申し上げる。
もっとも、2019年年初の急落は、ウェリントン市場における薄商いの時間帯を狙った意図的な仕掛けであったことは間違いない。
一部報道では、トルコリラ/円のストップを狙った大物投機筋の仕掛けだったと言われるが、その真相はどうであれ、円の急伸自体、その値動きのすべてを「正当化」できるかどうか、疑問視されるのは確かだ。
だから、米ドル/円にしても、ユーロ/円などクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)相場にしても、1月3日(木)において共通した日足が形成され、いわゆる「スパイクロー」(安値と終値の距離が長く、長い足でまた、ひげがつく足型)のサインが点灯していた。
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【スパイクローについての参考記事】
●陳満咲杜氏監修、欧米流プライスアクションがMT4チャート上へ表示できるように!
同足型は、先週(2018年12月31日~)の週足でも確認されたから、相場自体の構造を暗示していたのではないかと思う。
世界の通貨VS円 週足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 週足)
要するに、円高方向への急伸自体が「正当化」できる値動きなら、1月3日(木)の米ドル/円やクロス円の急落後でも、円高方向へ続伸でき、週足における「足」あるいは「ひげ」の部分を埋めていたのではないかと推測される。
実際、米ドル/円の週足に照らして考えると、その「足」あるいは「ひげ」部分の値幅は実に4円超を記録したから、円高方向への急伸は、あくまで「事故にあった結果」と考えるべきではないかと思う。
■今回の急落の値動きは、Brexit時のチャートに似ている!? 仮にこのような考え方が正しければ、今回の値動きは、あのBrexitショック時の足型を彷彿とさせ、また、その後の行方から大きな示唆を得られるのではないかと思う。
2016年6月24日(金)に発生したBrexitショックによって円高方向への急伸が見られたが、結果的に同週において米ドル/円は3.56円程度の「下ひげ」を形成、その足型はその後の米ドル/円相場の反転をもたらした。
米ドル/円 週足 言ってみれば、「スパイクロー」は往々にして円急騰(円高)のクライマックス的な段階に出現し、また、その出現によって急激な円高が一気に達成されたからこそ、その後は逆に円安に振られやすいのではないかと推測される。
実際、2019年年初の急落で、積み上げられてきた円売りポジションが一掃されたことは、ほぼ間違いなく、ここからの円高余地は、2016年夏場と同様、逆に限定されるのではないかとみる。
もちろん、米ドル/円は急落してきた以上、たちまちV字回復する…