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金利環境を見れば当面、米国が一人勝ち!? 本邦M&A活況で米ドル高・円安相場に!

■地政学リスクが減ったのはマーケットにとっては良いこと 今週(6月11日~)は、注目材料が目白押しの1週間でした。
 まず、米朝首脳会談(12日)です。
 これに関しては、正直な感想は、問題の先送りです。両首脳が署名した声明を見ても、具体的なことは、ほとんどありません。
 最大の関心であった「非核化」に向けては、「これから協議をしましょう」ということが決まっただけです。
【参考記事】
●初の米朝首脳会談への評価は真っ二つ!? 米中通商問題が引き続きリスク要因に!(6月14日、西原宏一)
 ただ、当面、米韓合同軍事演習は行われないことになったことと、当面、北朝鮮が軍事行動に出ることもなくなったため、「地政学リスク」がかなり減ったということは、マーケット的には良いことだと思います。
史上初の米朝首脳会談は、声明文に具体的な内容がほとんど盛り込まれず、今後の協議に委ねられる格好となった。ただ、米韓合同軍事演習の当面の中止や北朝鮮が軍事行動に出ることがなくなったという点では、マーケットにとってはポジティブとなりそう(C)Handout/Getty Images
 今後、何か問題が起きるとすれば、非核化への協議の中で、交渉が決裂することでしょう。まったくない話ではないので、常に頭の中に入れておきたいところです。
■米国が先進国の中では高金利通貨に!? 2つ目は、FOMC(米連邦公開市場委員会)です。
 13日(水)、FOMCは政策金利であるFF(フェデラル・ファンド)金利の誘導目標レンジを0.25%引き上げ、1.75~2.00%にすることを決定しました。
 併せて、今年(2018年)は、あと2回、利上げを実施する見通しも示しました。
2018年6月FOMCで示されたドットチャート(出所:FRB)
 決定後は、米ドルが上昇するかと思われましたが、利上げは予想どおりだったこともあってか、どちらかというと利食いの場とされて、米ドルは軟化しました。
米ドル/円 1時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 1時間足)
 しかし、先進国の通貨の中で、米ドルがもっとも金利の高い通貨となったことも事実です。現状、米ドルは、オセアニア通貨よりも金利が高くなっています。
※FRB、各国の中央銀行のデータを基にザイFX!が作成
■ECB理事会でユーロが急落! 米国がこうした決定をした一方、FOMCの翌日(14日)に行われたECB(欧州中央銀行)理事会での決定は、対照的でした。
 ECBは債券の購入額を「10月から半減させ、12月には終了する」ことを決定しましたが、その一方で、「少なくとも2019年夏の終わりまで、政策金利を現行水準に据え置く」と表明。
 ドラギECB総裁は会見で、「見通しに対するリスクを過小評価したくない」などと述べ、「かなりの刺激策が依然として必要だ」との見解を示しました。
 市場は、かなりタカ派の内容が出てくるのではないかと期待していたために、決定後、ユーロは急落しました。
 ユーロ/米ドルは、1.18ドル台半ばから、一気に1.15ドル台半ばまで、ユーロ円も、130円台から127円台に突入しています。
ユーロ/米ドル 1時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 1時間足)
ユーロ/円 1時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/円 1時間足)
 そして、本日(15日)は、日銀が金融政策決定会合を開催しましたが…
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米上院委員会、フェイスブックの情報流出巡り関係者に証言要請へ

[ワシントン 14日 ロイター] - 米上院商業委員会は、米フェイスブックから大量の個人情報が流出した問題で、英データ会社ケンブリッジ・アナリティカ(CA)に情報を提供したとされる研究者、アレクサンドル・コーガン氏に証言を要請する計画。委員会の広報担当が14日確認した。
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コラム:FRBと好対照、ECBの慎重さが市場で歓迎される訳

[ロンドン 14日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は14日、年内に量的緩和(QE)を打ち切ると表明し、危機モードの政策を巻き戻す上でこれまでで最も大きな一歩を踏み出した。前日には米連邦準備理事会(FRB)が政策金利を引き上げ、以前の想定より利上げペースを速める姿勢を打ち出している。
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日銀、金融政策の維持決定 物価判断「ゼロ%台後半」に下方修正

[東京 15日 ロイター] - 日銀は14─15日に開いた金融政策決定会合で、短期金利をマイナス0.1%、長期金利をゼロ%程度とする長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)付き量的・質的金融緩和政策の現状維持を賛成多数で決めた。足元の動向を踏まえ、物価の現状判断を「ゼロ%台後半」に下方修正した。