米11月PPI0.3%上昇、基調的な弱さは続く News

米11月PPI0.3%上昇、基調的な弱さは続く

[ワシントン 11日 ロイター] - 米労働省が11日発表した11月の米卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は季節調整済みで前月比0.3%上昇した。サービス価格が上昇し全体水準を押し上げたものの、基調的には物価は引き続き弱含んでいる。市場は前月比横ばいを予想していた。

米11月のコア小売売上高0.6%増、利上げに耐える勢い保持 News

米11月のコア小売売上高0.6%増、利上げに耐える勢い保持

[ワシントン 11日 ロイター] - 米商務省が11日発表した11月の小売統計によると、自動車とガソリン、建材、外食を除いたコア売上高が前月比0.6%増となった。前月の0.2%から加速し、予想の0.4%も上回ったことで、米経済が利上げに耐えられるほどの勢いを保っていることが示された。

米ダウとデュポンが合併合意、巨大化学企業誕生へ M&A加速も News

米ダウとデュポンが合併合意、巨大化学企業誕生へ M&A加速も

[11日 ロイター] - 米化学大手ダウ・ケミカルと同業の米デュポンは11日、合併することで合意した。1300億ドル規模の化学大手が誕生する。合併に伴い節税効果が期待されるが、規制当局による厳しい承認審査も待ち受けている。物言う投資家は合併を歓迎。今後業界内でM&A(合併・買収)がさらに加速する可能性もある。

なぜ、市場は問題児の発言に過剰反応 したのか?ユーロ高なら絶好の売り好機! ブログ

なぜ、市場は問題児の発言に過剰反応 したのか?ユーロ高なら絶好の売り好機!

■ECBメンバーの発言により米ドル反落! 米ドル全体の反落が続いている。 

米ドルVS世界の通貨 4時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 4時間足)

 12月9日(水)には、ドルインデックスが97.22の安値にトライし、50日移動平均線にも再度トライした。 

ドルインデックス 日足(クリックで拡大)(出所:CQG)

 ドルインデックスは8月や9月に50日移動平均線に頭を押さえられ、高値をつけていただけに、50日移動平均線のサポート機能の有無が注目された。

 足元では米ドル全体が回復している様子を見せているが、短期スパンではなお油断できない見通しだ。

世界の通貨VS米ドル 1時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 1時間足)

 もっとも、テクニカルの視点では、9日(水)の安値打診は、先週(12月3日)のECB(欧州中央銀行)金利決定後の米ドル安の延長線上にあり、特筆する必要もない。

 しかし、見逃せないのは、同日の米ドル急落は、実はあの方の発言が引き金を引いたものだったからだ。

 あの方とは、ECB政策委員会メンバーのノボトニー氏(オーストリア中銀総裁)である。9日(水)、ノボトニー氏は「マイナスの中銀預金金利に関するドラギECB総裁のコメントを、市場は過剰に解釈した」と発言、「市場が誤った行動をするとすれば、それはこういった過剰期待を膨らませたアナリストたちのせいだ」と指摘した。

 こういった「八つ当たり」とも受け取られかねない発言は、マーケットの神経を尖らせ、ユーロの買い戻しを一層うながした。

 ちなみに、ドラギ総裁はマイナス金利についてECBは予断を持たず、検討すると述べていたから、氏の発言はECB内部の微妙なズレも暗示していると思われた。

■ノボトニー氏の発言に対し、市場は過剰に反応 しかし、ノボトニー氏の発言が過激かどうかは別にして、本来一メンバーにすぎない同氏の発言に市場はここまで大きく反応する必要はなかった。なぜなら、ECB政策委員会メンバーの数は多く、また政策に関してはドラギECB総裁主導の構造が明確であるから、政策委員個人の発言は必ずしもインパクトを持つとは限らないからだ。

 もう1つ重要なのは、そもそもノボトニー氏はECBの「問題児」と見なされており、氏の過去の発言から考えても、今回の発言を特にサプライズ扱いしなくてもよいはずということだ。 

ECBの「問題児」と見なされているというノボトニー・オーストリア中銀総裁。元々、過激な発言が多いから、ちょっと過激なことを言ってもサプライズ扱いしなくてもよい?  (C)Bloomberg

 たとえば、ノボトニー氏は9月25日(金)には「ECBは政策金利を引き下げる必要はない」と主張し、10月28日(水)には、ESM(欧州安定化メカニズム)の必要に応じた迅速な対応能力に疑問を呈した。

 そして、5月においても、「預金金利の引き下げ計画は、近い将来にない」と言い切り、どちらかというと「常に」ドラギさんの意見と相違した見方を示してきた。ゆえに本来、ノボトニー氏の発言は「当然」といえば当然だから、マーケットが神経を使うほどではなかった。

 しかし、12月9日(水)の同氏の発言で、ユーロ/米ドルは再度急騰して1.1042ドルまで買われ、米ドル全面安を促した。

ユーロ/米ドル 日足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 日足)

 米ドル全面安ということで、米ドル/円も121円の節目割れ寸前まで売られた。

米ドル/円 日足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)

 マーケットは神経質すぎるほど、ノボトニー氏の発言に敏感に反応したと言える。 

 では、米ドル高トレンドは終焉した…