ヴィタリック・ブテリン氏、イーサリアムのスケーリング方針などに言及|ETHの価格保護戦略も
ヴィタリック・ブテリン氏がイーサリアムの方針に言及
イーサリアム(ETH)創設者のヴィタリック・ブテリン氏は、2025年1月24日に自身のブログで、イーサリアムにおけるL2の開発方針について言及しました。
ブログの中で、現在イーサリアムのL2に存在する課題として、L1におけるスケーリングとL2間における相互運用性などの諸問題の2点が挙げられました。
Today, there are two primary challenges:
1. Scale
2. Challenges of heterogeneity (standards, interoperability, proof system security, user experience, economics ….) pic.twitter.com/qk5F5S7d8l— vitalik.eth (@VitalikButerin) January 24, 2025
現在、主な課題は2つあります。1つ目はスケーリング、2つ目は不均一さによる課題(標準化、相互運用性、証明システムのセキュリティなど)です。
ヴィタリック・ブテリン氏はL1におけるスケーリングについて、L2に影響している直近の課題はBLOBスペースの拡大であると指摘しています。3月のアップデートで2倍にするなど拡大していく旨を明らかにしました。
L2間における相互運用性については、チェーン固有のアドレス・標準化されたクロスチェーンブリッジおよびメッセージ・共有シーケンスなどの実装によって解決していく方針を述べています。
また、L2の入出金における時間は長すぎると指摘し、L2の入出金を数週間から数分に短縮していく方針も明らかにしました。
一方で、L1自体を全面的にスケーリングし、L1上で全てを実行するようなチェーンにすることは否定しています。L1で全てを実行してしまうと、すでにイーサリアムに構築されているさまざまなエコシステム・開発・文化が失われてしまうと指摘しました。
あくまで、L2を通じてスケーリングし、最適化していく旨を明らかにしています。
ETHの価格保護戦略について
ETHの経済、価格保護戦略についても言及されました。ヴィタリック・ブテリン氏は、ETHを資本・変換・保存の3つの特性を持つトリプル資産として、多角的な戦略を追求していく必要があると指摘しています。
トリプル資産としての特性を強化するため、以下のような点を挙げました。
- ETHをより大きな経済の資産として定着させる
- L2において手数料の一定割合でのETH採用
- L1がMEVで価値を獲得するためにベースロールアップのサポート
特にブログ内では、L2においてETHの採用を拡大する方針を明らかにしています。ETHを主要な担保として使用するアプリケーションをサポートすることや、L2における手数料をバーンに回すといった提案が挙げられました。
1月20日にヴィタリック・ブテリン氏はETHを巡って、イーサリアム財団のETHを、懸念が払拭された場合、売却ではなくステーキングしていく方針を明らかにしていました。
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Souce:ヴィタリック・ブテリン氏ブログ
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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