Terra Classicの新DeFi「Terraport」でハッキング被害|LUNC・USTCなどが流出


テラ・クラシック(Terra Classic/LUNC)で立ち上げられたばかりの分散型金融(DeFi)プラットフォーム「テラポート(Terraport/TERRA)」は2023年4月10日に、Terraportの流動性ウォレットがセキュリティ侵害の被害を受けたことを発表しました。今回のハッキングによって、TERRA・LUNC・USTCなどの仮想通貨が流出したことが報告されており、一部の取引所では”LUNC入金停止”の対応が取られています。

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Terraportの流動性ウォレットから仮想通貨が流出

テラ・クラシック(Terra Classic/LUNC)で立ち上げられたばかりの分散型金融(DeFi)プラットフォーム「テラポート(Terraport/TERRA)」は2023年4月10日に、Terraportの流動性ウォレットがセキュリティ侵害の被害を受け、流動性ウォレットに保管されていた仮想通貨が外部に流出したことを発表しました。


お知らせ:
今朝、TerraportのLiquidityウォレットでセキュリティ侵害が検知されました。Terraportチームは現在、この侵害について調査を行なっており、プロトコルの安全性を確保するための取り組みを行なっています。正式なプレスリリースは後日発表される予定です。ご理解のほどよろしくお願いいたします。

Terraport(テラポート)は、Terra Classic(LUNC)の主要なバリデータの1つである「TerraCVita」が提供する分散型金融プラットフォームであり、最近ではTerraport独自のガバナンストークンである「TERRA」が早期購入者に付与されたことなどでも注目を集めていました。

Terraportは、仮想通貨LUNCなどの供給量を減らすことを目的とした「Burn(バーン)」の取り組みに貢献する仕組みを採用していることでも知られており、今月8日には「LUNC・TERRA・USTCのバーン」が実施されたことも報告されていたため、今後の動向には期待が高まっていましたが、今回はそのような状況の中で流動性ウォレットから大量の仮想通貨が流出したことが報告されています。

TERRA・LUNA・USTCなどの仮想通貨が流出か

今回のセキュリティ侵害で流出した仮想通貨の数量について公式発表は行われていないものの、記事執筆時点では複数のメディアで「950万TERRA・150億LUNC・550万USTCがハッカーによって盗まれた」との報道がなされています。

今回の資金を盗んだハッカーのものと見られているウォレットでは、4月10日の昼頃から複数回に分けてLUNCを送金していることが確認されており、LUNCコミュニティの調査などによって盗まれた仮想通貨が「MEXC」や「KuCoin」などの暗号資産取引所に移動されたことが報告されています。

流動性ウォレットからの大量の資金移動が確認されてからTerraportの公式発表が行われるまでには数時間ほど時間が空いたものの、今回の資金流出についてはLUNCコミュニティメンバーの間で早い時間帯から情報交換が行われており、盗まれた資金の移動先となった暗号資産取引所には”資産凍結の要請”が出されていたため、現在は複数の取引所で対策が取られていることが確認されています。

資産凍結・ブラックリスト登録などの対応も

具体的には、MEXCが10日15時頃にLUNCの入金受付を一時停止して関連資産を凍結したことが確認されている他、残りの資産を凍結するために他の取引所との連絡が行われていることも報告されており、10日19時にはTerraportから『コミュニティメンバーや主要取引所と協力して、可能な限り多くの資金を確保し、ウォレットをブラックリストに載せている』との報告もなされています。


なお、今回のセキュリティ侵害で流出した資金の移動先については「一部の資金はBINANCEなどの暗号資産取引所に送金された」との報道がなされていますが、BINANCEのCEOであるChangpeng Zhao(CZ)氏は、2023年4月10日のツイートで『BINANCEチームが調査した結果、BINANCEには資金が入金されていないことがわかった。私たちに今できることはない』と説明しています。


私たちのチームは取引の調査を行いましたが、分析の結果、BINANCEには資金が入金されていないことがわかりました。ハッキングで流出した資金の一部は、MEXCとKuCoinに入金されました。私たちが今できることはありません。

なお、今回のセキュリティ侵害で大量の仮想通貨が流出したことは確認できていますが、被害の詳細などについてはTerraportから後日公式プレスリリースが出される予定となっているため、流出した暗号資産の詳細や今後の対応などについては公式発表を待つ必要があります。

Terraportのセキュリティ問題に対する指摘は以前から

Terraportでは仮想通貨TERRAがリリースされてからわずか数日ほどでセキュリティ侵害が発生する事態となりましたが、Terraportに対しては4月2日時点で『Terraportのコードにはセキュリティ上の深刻な問題がある』との指摘が出ていたため、コミュニティからは「Terraportはプラットフォームをローンチする前にセキュリティ監査に関する話を聞くべきだった」との声も出ています。


先週、Terraportについてツイートしましたが、これがすぐに実現することになりました。投資家の皆様全員が資金を取り戻せることを願っています。

LUNC・USTC価格への大きな影響は見られず

LUNC・USTCの価格は2022年5月に発生したUSTのデベグ(参照価格からの乖離)で大幅下落しており、復興に向けた開発作業が進む中で今回の流出事件が発生することになりましたが、今のところLUNC・USTCの価格に大幅な影響は見られておらず、記事執筆時点におけるLUNC・USTC価格は「1LUNC=0.0164円」「1USTC=2.86円」となっています。

Terra Classic(LUNC)では昨年の大暴落以降もコミュニティ主導で復興・リペグに向けた開発作業が進められており、最近ではNFTやゲームなどLUNCの実用性を高めるサービスの開発なども進められているため、今後の動向には注目が集まっています。

参照元:ニュース – 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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