MinecraftのNFTへの見解とは?
Web3が注目される昨今、NFTゲームの盛り上がりへの注目は止まることを知りません。
そんな中人気のサンドボックスビデオゲームであるマインクラフトは7月20日、NFTやブロックチェーンに関する声明を発表しました。
声明によると、現在はゲームにNFTの発行や導入を許可しない意向を示しています。
本記事ではマインクラフトの示したNFTに対する姿勢を紹介していきます。
マインクラフト開発元のMojang Studiosの主張
引用:https://www.minecraft.net/ja-jp
マインクラフトの開発元である「Mojang Studios」は、安全性への懸念やデジタル格差といった観点から、NFTやその他のブロックチェーン技術を導入しないと発表しました。
マインクラフトのプレイヤーに安全なゲーム体験を提供するために、ブロックチェーン技術をクライアントおよびサーバーアプリケーション内に統合することは許可できないと述べています。
さらには、アプリのワールド、スキン、ペルソナアイテム、その他のモッドなどのマインクラフト内のコンテンツに関連するものをNFTの作成に利用することも実装しない姿勢を示しています。
また「Mojang Studios」は、最近一部の企業でマインクラフトのワールドファイルやスキンパックに関連付けられたNFTを実装したことの事例が確認されていることや、マインクラフトのコレクターズアイテムのNFTが存在することも発表しました。
「Mojang Studios」は、これらの慣行がデジタルの希少性とコンテンツの排除を促進し、マインクラフトの価値に反すると主張しました。
NFTはマインクラフトコミュニティの全プレイヤーが平等に所有できるものではなく、持っているプレイヤーと持っていないプレイヤーがいるというシナリオを作り出しかねないと述べられており、NFTの投機的な性質が「利益追及を助長する」と付け加えました。
Mojang Studiosとは対照的なスクウェアエニックスのNFTの展開
引用:https://www.jp.square-enix.com/
一方、日本のゲームソフト販売・開発会社である株式会社スクウェアエニックスは、新たなNFTプロジェクトを発表しました。
「Mojang Studios」の厳しい姿勢とは対照的に、日本のゲームソフト販売・開発会社である株式会社スクウェアエニックス(通称スクエニ)は、NFTプラットフォーム「Enjin (ENJ)」と提携して、1997 年代ののロールプレイングビデオゲームである「ファイナルファンタジーⅦ」の25周年をお祝いするデジタルカードのコレクションをローンチすることを発表しました。
購入希望者はスクウェアエニックスストアで、NFTと引き換え可能なコードが付属する物理的なアクションフィギュアを事前注文できるようになります。
デジタルNFTの要素を備えた物理的なトレーディングカードも、今年下旬に予約注文ができるようになります。
Enjin CTO(最高技術責任者)のWitek Radomski氏は会見で、今回のパートナーシップは、デジタル資産とエンターテインメントの発達段階を象徴するものであると述べました。
開発元であるスクウェアエニックスは、業界への道をますます開拓していると述べています。
この動きは、スクウェアエニックスの松田洋祐社長が、NFTとブロックチェーンが今年の「主要なトレンド」になると述べた後に行われました。
松田氏は、ブロックチェーンゲームは「トークンエコノミーを前提に構築されているため、自律的なゲームの成長を可能にする可能性を秘めている」と主張しています。
ゲーム業界内でも相違するNFTやブロックチェーンへの取り組み
同じゲーム業界の中でもNFTやブロックチェーンに関する見解は様々であるということが今回のマインクラフトの開発元である「Mojang Studios」の発表によって顕著に表れました。
NFTやブロックチェーン技術は可能性に満ちているものの、新規性が強いがゆえに安全性や安定性への懸念がまだ見受けられるのも事実としてあります。
NFTのシステム自体がそれぞれのゲーム会社の理念に沿っているのかという点も導入を進める上での焦点となります。
今となっては多くのゲーム会社とNFTの関係値は大きなものとなっています。
今後も、あらゆるゲーム会社がどのように最新テクノロジーと向き合っていくのかに注目していきます。
元記事:
参照元:NFT Media