テスラ社のビットコイン(BTC)購入で米国会計基準に見直しの可能性

テスラ社のビットコイン(BTC)購入で米国会計基準に見直しの可能性

会計ルール見直しの議論が噴出

2月8日にアメリカの電気自動車会社テスラ(Tesla)社が、およそ15億5,000万ドル(約1,624億9,000万円)でビットコイン(BTC:Bitcoin)を購入したニュースは、アメリカのビジネス界に波紋を広げています。また一部からは、暗号資産(仮想通貨)全体を包括するため、アメリカの会計ルールを改正すべきとの声も上がりました。

業界のオブザーバーたちは、財務会計基準審議会(FASB:Financial Accounting Standards Board)に対して、アメリカ国内のビジネスに適用される米国会計基準(GAAP)の会計原理改正を求めています。デジタル資産の税務会計ソフトを提供するヴェラディ(Verady)社のCEO(最高経営責任者)ケル・キャンティ(Kell Canty)氏は、ブルームバーグ・タックス(Bloomberg Tax)にて「財務会計業界において、デジタル資産に関する会計基準への対応は、特に必要とされている」と述べています。

不満を募らせるテスラ

現在の会計基準については、他ならぬイーロン・マスク(Elon Musk)氏が率いるテスラ社そのものが欠点を指摘しています。テスラ社は2月8日の年次報告書において、企業保有のビットコインが法律上は無形資産として扱われることによる減損処理が、同社の収益にネガティブな印象を与える可能性があると、出資者に対して注意喚起しています。

同社の報告書では「デジタル資産は現在の会計ルール上、無期限の無形資産とみなされている。つまり、取得価格が市場価格を下回った段階で減損処理を行わなければならず、デジタル資産の市場価値が上がったとしても、当社は保有分を売却するまで上方修正を行うことはできない。こうした状況は減損処理が発生するタイミングにおいて、当社の経営成績に不利な結果をもたらす可能性がある」と述べられています。

さらに同社は、GAAPのルールが将来的に変更されることで、デジタル資産の会計処理方法も変わることもありうるという認識を持っていることを認めています。つまり、規則の変更には期待を残しているようです。

基準が変更される可能性は?

デジタル資産に特化した銀行であるアバンティ(Avanti)社のCEO兼創始者のケイトリン・ロング(Caitlin Long)氏は、全米の会計士に、こうした問題を解決するため、FASBと協調することをtwitterで呼びかけました。ロング氏は、ファンドを通じてビットコインに投資することが、ビットコインそのものに投資するよりも、会計上は適正に扱われることに反感を抱いています。

一方でテスラ社が行ったような企業からの投資を促進することへの鍵を握るFASBは、2019年10月に決定した指針に則り、現在無形資産に対するルールの修正過程にあるにもかかわらず、仮想通貨投資に関する会計ルールの改正は行わない方針です。ただ、ブルームバーグ・タックスでは、規制機関の文言を引用して「企業の投資が起きたことを理由に、デジタル資産に対する評価が変わることはない。しかし、デジタル資産は活発な調査プロジェクトの対象になっておらず、今後その対象となる可能性はあると考えるべきだ」とまとめられています。

参考
Tesla Bitcoin Buy Highlights Need to Fix US Accounting Rules

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参照元:CoinChoice

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