オンチェーンデータ分析から見えるビットコイン(BTC)の強気指標
オンチェーンデータ分析とは?
暗号資産の投資判断や相場観にオンチェーンデータを用いることは判断材料の1つになりえます。オンチェーンデータとはパブリックブロックチェーン上のデータのことで、これを分析して、例えば「ビットコインのアクティブアドレスが増加している」「どの取引所からはどのくらい資金が抜けている」などの情報が分かります。
このような特定の情報を分析したうえで、ある現象が価格の動きに結びつくと仮説を立て、過去の価格推移を統計分析します。例えば「取引所に資金が置かれていなくてカストディに保管されている総量が増えると、強気相場に転じやすい」などの仮説をもとに、実際にオンチェーンデータと価格推移の統計分析をすることが一般的にオンチェーン分析の手法です。誰でも閲覧できるパブリックブロックチェーンのデータを分析するのは暗号資産ならではの手法であると言えます。
このような分析情報を提供している海外サイトとして、以下のようなものがあります。
デューン・アナリティクス(Dune Analytics)
・https://www.duneanalytics.com/
コイン・メトリクス(Coin Metrics)
・https://coinmetrics.io/
グラスノード(Glassnode)
・https://glassnode.com/
1年以上保有されているビットコイン(BTC)が全体の63.5%に増加し過去最高に
2020年9月にCoin Metricsが発表したブログによると、すでに供給されているビットコインのうち、1年以上保有されているビットコインが全体の63.5%になっていることが確認されました。
この数字には取引所やカストディも含まれているものの、この割合は2010年以降で最も高い数値となっており、Coin Metricsは価値の保存手段として、ビットコインの長期保有傾向が強まっていると説明しています。
出典:Coin Metrics
また、Coin Metricsは今回のデータの中で、ビットコインの1日のアクティブアドレス数が9月25日に114万を超え、過去最高に近い水準を維持しているとも説明しています。同時に送金手段としてはステーブルコインのほうが利用されており、ビットコインは価値の保存としての位置づけを強くしていると説明しています。
出典:Coin Metrics
ビットコインは2020年9月時点で将来の総供給量を加味しても90%がマイニング済みになっており、今後採掘されるコインは残りわずかとなっています。最近ではナスダック上場企業のマイクロ・ストラテジー(Micro Strategy)社が保有現金をビットコインに変えていることもニュースになりました。
今回紹介したようなオンチェーンデータは、ビットコインが価値の保存手段として地位を高めていることを裏付けているように見えます。
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参照元:CoinChoice