分散型予測市場のオーガー(Augur)のv2がリリース、積極的に開発を進行

分散型予測市場のオーガー(Augur)のv2がリリース、積極的に開発を進行

分散型予測市場のAugurのv2がリリース

2020年7月に、オーガー(Augur)v2がローンチしました。Augurは、2015年からイーサリアム(Ethereum)上で開発を進めている予測市場のプロトコルです。イーサリアムのプロジェクトの中でも最初期から存在するものです。Augurのような予測市場のアーキテクチャは、スポーツベッティング・保険・デリバティブなどの金融商品など多用なものに応用が可能であると期待されています。あらゆる未来の出来事に基づくデリバティブを作れるプロトコルと言い換えても良いでしょう。

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今回v2のアップデートとしては、以下が含まれます。

  • 予測市場での参加がETH建てであるとボラティリティがあるためステーブルコインのDAI建てで参加可能に
  • 0x meshを統合してさまざまな0x基盤の分散型取引所で一元的に取引できる機能を追加
  • IPFSと統合してマーケットデータや各予測市場のデータを分散ファイルシステムに対応して検閲性を高めている

AugurのネイティブトークンであるREPの保有者は、v2の移行の際に、トークンのスワップを実行する必要があります。

分散型予測市場というコンセプト自体が市場で立ち上がりに時間を要す

Augurは上述したように2015年から比較的長く開発を進めているプロジェクトですが、まだ広く利用されるに至っていません。分散型予測市場というコンセプト自体が市場で立ち上がっていない状態であると言えます。

このAugurのv2のリリースにREPのトークン市場も大きく反応はしていません。しかしながら、予測市場というコンセプト自体は、ユーザーが求めていないものを作っているというわけではありません。予測市場は既に中央集権取引所のFTXなどで立ち上がっており、取引が活発に行われています。FTXで取引されている予測市場では、「トランプ大統領が今年の大統領選挙で再選するかどうか」などの市場が立ち上がっています。

Augurは2015年からプロジェクトを進めていながらも、現状は多くの新興分散型金融プロジェクトに市場でのトラクションを引き離されています。一方、今回のv2の機能に盛り込まれているように、分散化や検閲体制を担保した予測市場プロトコルの構築を一貫して推し進めており、筆者としてはビジョンや強烈な色を感じる印象です。予測市場では検閲体制や不正が困難な仕組みが実装されていることは重要です。

既に集権的な予測市場の需要は確認できていることから、Augurのような分散型予測市場のマーケットの立ち上がりにも今後期待を持ちたいが、そのタイミングがいつになるかは今の時点では読めないと言えます。

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参照元:CoinChoice

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