月: 2020年2月

来週の日本株は乱高下、不安拭えない中ボラタイルな相場に News

来週の日本株は乱高下、不安拭えない中ボラタイルな相場に

来週の東京株式市場は、乱高下する相場展開が想定されている。新型コロナウイルスの影響に対して、短期間でマーケットに漂う不安感は拭えそうにない。引き続き景気悪化を織り込むことになりそうだ。ただ、短期間の急落で突っ込み警戒感も生じ、カラ売りを誘っている状況などを踏まえれば、きっかけひとつで急速なリバウンドを演じる可能性もある。目先はボラタイルな相場になるとみる関係者が多い。

来週はドルの「高ボラティリティ相場」、米株が底入れするかがカギ News

来週はドルの「高ボラティリティ相場」、米株が底入れするかがカギ

来週の外為市場では、米国の株式と債券の動向が最大の焦点となる。株価が底入れして長期金利が持ち直せば、ドルが買い戻される余地がある一方で、新型コロナウィルスの世界的な流行が終息するめどが立たなければ、リスク回避の地合いが一段と強まって円が買われやすい。利下げ督促相場となっている米国の金融市場に対して米連邦準備理事会(FRB)がどう応えるのかも見どころだ。

ドル108円後半、株大幅安でも下げ緩やか News

ドル108円後半、株大幅安でも下げ緩やか

午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、ドル安/円高の108円後半。日経平均が前営業日比で1000円を超える大幅安となり、上海総合株価指数が同3%超下落するなかで、じわじわと円が買われる展開となった。

新型肺炎は中国の問題から世界的な問題へ。 米ドル/円は105円程度まで下落の可能性も ブログ

新型肺炎は中国の問題から世界的な問題へ。 米ドル/円は105円程度まで下落の可能性も

■新型肺炎に関する状況が大きく変化! 新型肺炎(新型コロナウイルスによる肺炎)に関して、状況が大きく変化してきました。それを見ながら、私も見方を変え、リスクオフ相場に対応することにして、実行しています。

NYダウ 日足(出所:Bloomberg)

世界の通貨VS円 4時間足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 4時間足)

■問題は非常に強い感染力 新型肺炎の特徴をもう一度、整理をすると、重症化率は通常のインフルエンザより少し高い程度であるということですが、感染力は非常に強いということになると思います。

※WorldometerのデータをもとにザイFX!が作成

 この、感染力が非常に強いというのが問題です。

 ここのところの感染者を見てみると、感染した人の家族などが軒並み感染するなど、すごい感染力なのがわかります。また、大型客船、ダイヤモンド・プリンセス号に乗船していた人に限れば、なんと、2割以上の人が感染したという状態となっています。

 これだけ、感染力が強いとなれば、放っておけば、一気に感染が拡大してしまうのは、火を見るより明らかです。

 そうなれば、ともかく感染を防ぐような体制を作ることが必須になってきます。

 各国の政府も、初めは様子を見ていたとしても、感染が拡大し始めれば、さまざまなイベントを中止したり、国民に出歩かないように指示を出さざるを得ません。実際、日本政府は、イベントの中止、延期を国民に広く求め、全国の学校に対して休校も要請するという対応に出ました。

【参考記事】

●新型コロナの初動対応に失敗した日本政府。円安は「日本売りそのもの」だと認識すべき(2月21日、陳満咲杜)

■最低でも数カ月間は経済活動が停滞か これは、何も日本に限ったことではありません。ウイルスに国境はないからです。

 すでに、国内で感染者が出た国は、南極を除いた5大陸に広がっています。これから、もっと増えていくでしょう。

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染状況マップ(2月27日時点)(出所:世界保健機関)

 そうなると、国同士での渡航制限が益々、広がるだけではなく、それぞれの国内でも、経済活動が一気に停滞していくのは間違いありません。

 中国の例を見てもわかるとおり、ウイルスの完全制圧には、最低でも数カ月間はかかります。それだけの期間、経済活動が停滞するということは大打撃です。

 1週間ほど前から、金融市場が反応し始めていますが…