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日銀決定はテーパリングへの道?それとも ヘリマネ? 米ドル/円は底固め後、反発へ ブログ

日銀決定はテーパリングへの道?それとも ヘリマネ? 米ドル/円は底固め後、反発へ

■日銀会合での決定はテーパリングへの道なのか? みなさん、こんにちは。

 全世界の注目を集めた日銀の新たな緩和策について、ここで確認します。

 今回の緩和策の名称は「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」。

 決定を要約すると、

(1)2%目標実現へ、これを安定的に持続するために必要時点まで継続

(2)マネタリーベースは安定的に物価上昇率が2%超まで拡大

(3)金融市場調節方針は、長短金利の操作について方針示す

(4)長短金利の操作を行うイールドカーブコントロールを導入

(5)平均残存期間の定めは廃止する-長期国債買い入れ

 まず、2%の「物価安定目標」の実現時期を明記することをやめて、「できるだけ早期に実現する」という表現に変更。

 次にイールドカーブコントロールの導入が入っており、金融機関への配慮を示しています。

【参考記事】

●日銀会合への市場の評価は真っ二つ! 米ドル/円はこのまま反発しそうな感じも…(9月26日、西原宏一&大橋ひろこ)

●マイナス金利の深堀りはなく相場乱高下! 日銀は金融政策の何を変更したのか?

 この決定に対して、日本の市場参加者の大多数は、明らかに「テーパリング(※)への道である」と認識しています。

 大多数の意見をまとめると、今回の枠組みが日銀版テーパリングへの道を開くものであり、現時点ではマーケットがそれを十分に理解していない。その理解が浸透するにつれて、円高圧力は強まり、米ドル/円の100円割れはもちろん、さらなる円高は避けられないといったところ。

(※編集部注:「テーパリング」とは、量的緩和政策により、進められてきた資産買い取りを徐々に減少し、最終的に購入額をゼロにしていこうとすること)

米ドル/円 日足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)

世界の通貨VS円 日足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 日足)

 これまでの日銀のQQE(量的・質的金融緩和)に対して、市場参加者はラフにいってしまえば、「量の拡大=円売り」と反応していたわけですので、今回の決定が「量の縮小」であれば、マーケットの最初のリアクションは「円高」に振れても当然といったところ。

 加えて、ドイツ銀行株急落の悪影響もあり、米ドル/円の100円割れは必至で、95円へと急落するというのがコンセンサスになりつつあります。

ドイツ銀行株価 日足(出所:CQG)

米ドル/円 週足(出所:CQG)

 しかし、これは本当に、多くの市場参加者が指摘するような「テーパリングへの道を開いた?」ことだと言えるのか?

■バーナンキ氏は日銀政策を「ヘリマネに似ている」と評価 一方、今回、日銀が導入した策に対して肯定的な意見もみられます。

 前FRB(米連邦準備制度理事会)議長のバーナンキ氏は、日銀の政策を「ヘリマネに似ている」との見方を示していると報じられています(9月26日(月)公開の「FX&コモディティ(商品) 今週の作戦会議」を参照)。

【参考記事】

●日銀会合への市場の評価は真っ二つ! 米ドル/円はこのまま反発しそうな感じも…(9月26日、西原宏一&大橋ひろこ)

日銀政策「ヘリマネに似ている」 前FRB議長が指摘

日本銀行が新たに導入した長期金利を「0%程度」とする目標について、米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ前議長がブログで、政府の借金を中央銀行が直接引き受ける「ヘリコプターマネー政策」に似ているとの見方を示した。

バーナンキ氏は、日銀の新たな金融政策の枠組みについて「市場の反応はまちまちだった」としたが、「デフレを終える目標への新たな決意が含まれており、おおむねいいニュース」と評価した。

出所:朝日新聞

 バーナンキ氏の主張が正しければ、米ドル/円相場は早晩、底打ちし、反発に転じる可能性が高まっていることになります。

米ドル/円 日足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)

  前述のように「日銀の緩和策はテーパリングへの道」ではないとする…
OPEC原油「減産」合意でリスクオンだが、 とりあえず影響は一時的とみる理由は? ブログ

OPEC原油「減産」合意でリスクオンだが、 とりあえず影響は一時的とみる理由は?

■OPECが臨時総会では、8年ぶりに原油「減産」で合意 OPEC(石油輸出国機構)は、9月28日(水)、非公式の臨時総会を開催しました。

 これに先立ってさまざまな折衝や個別の会談なども行われていたようですが、サウジアラビアとイランの利害の対立で、事前の予想では、合意は困難ではないかとみられていました。

 しかし、予想に反して、加盟14カ国の原油生産量を日量3250万~3300万バレルに制限することで一転、合意しました。

 OPEC加盟国・14カ国は2016年8月時点で、日量3324万バレルを生産しており、今回の合意は「減産」の意味合いがあるということです。

 OPECが減産するのは、金融危機直後の2008年以来、約8年ぶりのこととなります。

■原油「減産」合意を受けて、マーケットはリスクオンに! この決定を受けて、昨日9月28日(水)のNY市場では、WTI原油先物価格が急騰し、それが契機となって各市場でリスクオンの動きになっています。

WTI原油先物 1時間足(出所:CQG)

 日経平均も29日(木)は、一時290円以上、上昇し、為替市場では円安が進行しています。

日経平均株価 日足(出所:株マップ.com)

世界の通貨VS円 30分足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 30分足)

 どうして、原油価格が上昇するとリスクオンになるのか? やや不可解ではありますが、原油価格の下落によって新興国の景気が低迷し、それが世界経済にマイナスの影響を与えている、という認識が、市場の中には根強くあるのかもしれません。

■具体的な内容を詰めるのは、2016年11月のことなので… 実際には、2016年11月の総会で具体的な内容を詰めるという運びになるので、かなり先の話であります。

 今後の折衝次第では、各国の利害関係が対立するなど、不安定な状況になる可能性も残されており、とりあえず、影響は一時的と考えておきたいところです。

■米ドル/円、100円割れを試したが、下へは抜けず 一方で、この決定がなされる前、米ドル/円は、何度か100円割れを試しにいったのですが、結局、下に抜くことができませんでした。

 直近では9月27日(火)のアジア時間に、100.081円まで売り込まれたものの、その後は、次第に下値を切り上げています。

米ドル/円 1時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 1時間足)

 いろいろと市場にヒアリングをしてみたところ、短期の投機筋は下に抜かせようと米ドル売りを何度も仕掛けていたものの、100円近辺には、日本の実需の買い注文とオプション関連の買いがかなり並んでいたために、下に抜くことができなかったようです。

 短期的には、少しドルショートになっているようでありますから、それが巻き戻すことで米ドル買いの勢いが少し強まるかもしれませんが、そういった動きが一巡すれば、またレンジ相場に戻るという展開になるのではないでしょうか。

 ところで…
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11月FOMCで米ドル利上げ可能性上昇! ユーロ/米ドルはボックス相場抜けた方へ ブログ

11月FOMCで米ドル利上げ可能性上昇! ユーロ/米ドルはボックス相場抜けた方へ

■ユーロ/米ドルは大きく上下動を繰り返した 今回は、ユーロ/米ドルの分析を行なう。まずは月足チャートをご覧いただきたい。

 月足チャートで見ると、ユーロ/米ドルは0.8500ドル近辺(安値は、0.8200ドル近辺)から、1.6000ドル近辺まで大きく上昇している。

ユーロ/米ドル 月足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)

 1.6000ドル近辺の高値を付けて以降は、安値1.2000ドル程度-高値1.6000ドル程度のゾーンで、大きく上下動を繰り返した。

 この「安値1.2000程度-高値1.6000程度のゾーンでの大きな上下動」は、個人的には、「高値圏での乱高下」と、判断している。

 一般的に「高値圏での乱高下」は、「売りのシグナル」だ。

 つまり、この大きな上下動は、いずれネック・ライン(=下限)を下に割り込むことを示唆しているのだろう、と推測していた。

 このネック・ライン(=下限)は1.2000ドル近辺のことで、ネック・ライン(=下限)を割り込む場合は、その後で大きく下落する、と考える。

■重要サポートを割り込み、「売りシグナル」点灯 上述のように考えていたところ、1.2000ドルを割り込んだ。

 重要な節目(=チャート・ポイント)である1.2000ドルを割り込んだことで、「売りシグナル」を発した、と考える。

 サポート・ライン「緑の破線」は、その傾きを緩やかにして、2013年7月の安値1.27ドル台ミドルに合わせている。

 月足チャートを見てのとおりに、ユーロ/米ドルはこのサポート・ライン「緑の破線」を割り込んだ。

ユーロ/米ドル 月足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)

 このサポート・ライン「緑の破線」を割り込んだ時点で、まず、「売りシグナル」を発した、と考える。

 ユーロ/米ドルは、この長期のサポート・ライン「赤の破線」を割り込み、その時点でさらなる「売りシグナル」を発した、と考える。

■1.18ドル台の水平線や三角保ち合いを下抜け 長期のレジスタンス・ライン「紫の破線」を表示した。

ユーロ/米ドル 月足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)

 2008年以降のユーロ/米ドルが、下落トレンド(下落傾向)にあることを示している、と考える。

 1.18ドル台に「紫の破線」で水平線を表示した。

 これらの2本の「紫の破線」に注目すると、ユーロ/米ドルは「三角保ち合い(ウェッジ)」を形成した、と考える。

 2015年1月の値動きで、重要なチャート・ポイント1.2000ドルを割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。

 そして、1.18ドル台の水平線「紫の破線」を、割り込み、「三角保ち合い(ウェッジ)」を下に抜けて、さらなる「売りシグナル」を発した、と考える。

 この1.18ドル台ミドルを割り込んで発せられた「売りシグナル」に従い、ユーロ/米ドルは、1.04ドル台の安値を付けた。

 1.04ドル台からは、1.17ドル台に大きく反発(上昇)した。しかし、1.17ドル台からは、再び下落に転じている。

 ユーロ/米ドルは、1.17ドル台から1.05ドル台に下落したが、1.05ドル台から1.16ドル台にまで再度、上昇している。

 しかしながら、大局で見るならば、今のところユーロ/米ドルの下落トレンドに変化がない、と考えている。

■「売りシグナル」の目標は、パリティ(1.0000ドル)割れ 続いて、長期のレジスタンス・ライン「紫の破線」の平行線を表示した、別の月足チャートをご覧いただきたい。 

ユーロ/米ドル 月足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)

 長期のレジスタンス・ライン「紫の破線」とその平行線「紫の破線」の値幅を示すために、「緑の破線(両端矢印)」を表示した。

 この月足チャートを俯瞰すると、中長期のサポート・ライン「赤の破線」を割り込んで「売りシグナル」を発し、1.18ドル台の水平線「紫の破線」を割り込んで、さらに「売りシグナル」を発した、と考える。

 これらの「売りシグナル」のターゲットは、パリティ(1.0000ドル)を割り込んだあたり、と考えることができる。

 続いて、別のラインなどを書き込んだもう1つの…
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