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米ドル/円長期取引は111円近辺を明確に 上抜けたら「売り」撤退!では短期取引は? ブログ

米ドル/円長期取引は111円近辺を明確に 上抜けたら「売り」撤退!では短期取引は?

■米ドル/円は日足チャートでボックス相場を次々と形成 今回は、米ドル/円の分析を行なう。まず、日足チャートをご覧いただきたい。

 米ドル/円は、125円台の最高値を付けたが、下落に転じた。その下落過程で、米ドル/円はボックス相場「紫の破線」を形成した、と考える。

米ドル/円 日足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)

 ボックス相場「紫の破線」の上限は112.00円近辺、下限は105.50円近辺、と考える。

 米ドル/円は、105円台ミドルの安値を付けたが、麻生財務大臣の「口先介入」を材料・きっかけに、111円台にまで反発(上昇)した。 

 しかし、111円台からは反転下落している。 

米ドル/円 日足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)

 そして、昨年(2016年)の6月16日(木)の日銀政策決定会合で、「現状維持(=変更なし)」が発表されると、ボックス相場「紫の破線」の下限(105円台ミドル)を割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。

■2016年6月の「英国国民投票」を材料に大きく乱高下 昨年(2016年)の6月23日(木)に実施された「英国の国民投票」を材料に、米ドル/円は、大きく乱高下をしている。

 「英国の国民投票」の結果が出る直前は、英国がEUに残留するだろう、という思惑が強く、米ドル/円は、106円台後半の高値を付けている。

米ドル/円 日足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)

 ところが、英国のEU離脱が確実になると、それを材料に、米ドル/円は急落して、99.00円割れ(98円台後半)を付けた。

 99.00円割れ(98円台後半)からは、103円台までリバウンドして、そして、再度100.00円割れ(99円台後半)を見ている。

 この2度目の100.00円割れ(99円台後半)から、米ドル/円は、大きく上昇している。

 大きく上昇した理由は、バーナンキ前FRB議長が来日した際に、同氏が安倍首相、黒田日銀総裁と会談をしたことから、日銀が追加の金融緩和策を打ち出すのではないか、といった思惑が広がったこと、と考える。

 いわゆる「ヘリコプター・マネー」を想像したのだろう、と考える。

 昨年(2016年)の6月頃からの米ドル/円は、ボックス相場「茶色の破線」を形成していた、と考える。

米ドル/円 日足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)

 ボックス相場「茶色の破線」の上限は108.00円近辺、下限は99.00円近辺、と考える。

■ボックス相場上抜け後のターゲットを達成したが… 日足チャートを俯瞰すると、昨年(2016年)の1月下旬以降の相場は、レジスタンス・ライン(1)「赤の破線」に従って下落した、と考える。 

米ドル/円 日足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)

 昨年(2016年)の(10月)初旬の値動きで、米ドル/円が上昇して、このレジスタンス・ライン(1)「赤の破線(細線)」を上に抜けた。「買いシグナル」を発した、と考える。「売り方」(=米ドル売り・円買いのポジション)は、いったん撤退と考える。 

 ただし、この時点では引き続き、米ドル/円はボックス相場「茶色の破線」を形成中だ。

 このボックス相場に着目すれば、上値のメドは108.00円近辺だが、米ドル/円の上値抵抗も強いだろう、と考えていた。

 ところが、日足チャートを見てのとおりに、ボックス相場「茶色の破線」の上限(108.00円近辺)を上抜けして、「買いシグナル」を発した、と考える。

 この「買いシグナル」に従い、相場は大きく急騰している。

 ボックス相場を上抜けした場合のセオリーでは、ボックス相場の上限から、ボックス相場の値幅分を上昇したところがターゲットになる。

 ボックス相場「茶色の破線」の上限が108.00円近辺で、ボックス相場「茶色の破線」の値幅が約9円であるから、ターゲットは、117.00円近辺になる。

 日足チャートを見てのとおりに、すでにターゲットを達成した(「茶色の破線(両端矢印)」で表示した)。

米ドル/円 日足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)

(出所:ヒロセ通商)

  米ドル/円は、上述のターゲットを達成してからも上昇を続けて、118円台の高値を付けている。

 しかし、118円台の高値を付けてからの米ドル/円は…
FX成功の基礎 10億稼いだ人は何を語るのか ブログ

FX成功の基礎 10億稼いだ人は何を語るのか

1億円以上儲けたという話は結構聞きます。でも、10億円はなかなかいません。中には本のネタ的に10億円というパターンもあるので、普通の人が「本当に10億円儲けた人の書いた言葉」に触れることは至難のわざです。途中で失敗を続けながらも10億円達成した成功者が「成功ために必要な事」として一体何を語るのか。そこに、FX成功の単純な真実があります。
昨日のドル円相場ときょうのひとこと(8/16 水) ブログ

昨日のドル円相場ときょうのひとこと(8/16 水)

  ----------8/15ドル円相場概況--------------------- OP 109.628HI 110.845LO 109.597CL 110.676 東京市場は、北朝鮮リスクの緩和を背景に株高・円安の流れが強まり110円台を回復。午後も堅調推移が続き110.40円台まで上昇した。欧州市場では様子見ムードが強かったが、NY市場に入り、米7月小売売上高が予想以上に伸びると110.845円まで上値を伸ばした。その後は株価が伸び悩んだ事で戻り売りに押される場面もあったが、110.50円割れでは底堅く110.676円で取引を終えた。 -----------8/15主な出来事---------------------------- 09:00 金正恩朝鮮労働党委員長・(グアムへのミサイル発射計画について)決定を下す前にもう少し米国の行動を注視する 10:30 (豪) RBA議事録・豪ドルのさらなる上昇は経済成長やインフレを鈍化させる・金利据え置き、成長・インフレ目標に整合的・第2四半期からGDPは上向き、2018,2019年には約3%の成長を見込む・住宅価格と家計債務は、依然として注意深く監視する必要   15:00 (独) 4-6月期GDP・速報 (季調前・前年比) +0.8%前回+2.9%→+3.2%予想 +0.6%   17:30 (英) 7月消費者物価指数 (前年比) +2.6%前回+2.6% 予想+2.7% (英) 7月小売物価指数 (前年比) +3.6%前回+3.5% 予想+3.5%  (英) 7月生産者物価指数 (前年比) +3.2% 前回+3.3% 予想+3.1%  21:30 (米) 8月NY連銀製造業景況指数 25.20 前回9.80 予想10.00 21:30 (米) 7月小売売上高 (前月比) +0.6%前回-0.2%→+0.3%予想 +0.3%  (米) 7月小売売上高 (前月比:除自動車) +0.5%前回-0.2%→+0.1%予想 +0.3%   21:30 (米) 7月輸入物価指数 (前月比) +0.1% 前回-0.2% 予想+0.1% 23:00 (米) 8月NAHB住宅市場指数 68 前回64 予想64  23:50 ティラーソン米国務長官・米国は北朝鮮との対話の模索に関心 29:00 (米) 6月対米証券投資 +344億USD 前回+919億USD   -----------8/15株式・債券・商品-----------------------
  ---------8/16きょうの注目材料------------------------- <国内>なし <海外>17:30    英7月雇用統計17:30    英4-6月週平均賃金18:00    ユーロ圏4-6月期GDP・改定値20:00    南ア6月小売売上高21:30    カナダ6月証券投資21:30    米7月住宅着工件数21:30    米7月建設許可件数23:30   EIA週間在庫統計27:00    米FOMC議事要旨(7月25-26日分)  --------8/16きょうのひとこと------------------------- 昨日の米小売売上高はポジティブ・サプライズとなりました。7月の伸び率が予想を上回っただけでなく、5月と6月分がいずれも上方修正されており、6月分に至っては-0.2%から+0.3%にまさかのプラ転です。小売売上高は「前月比」の増減率が注目されるため、前月分が上方修正された上で、さらに当月分が予想を上回ったとなると2重のサプライズです。そう考えると、年内の追加利上げ期待が再燃するのも頷けるほど強い内容の小売統計だったと言えそうです。   本日もよろしくお願いいたします。   
ドル/円、上伸続くか米小売に注目 ブログ

ドル/円、上伸続くか米小売に注目

ドル/円相場は今月11日に4月以来の安値となる108.70円台まで下押すも一時的。結局、日足チャート上に十字線をつけた事で、下押しが一服したとの見方が浮上しました。その後も堅調な推移が続くと、本日の東京市場で110.40円台まで上値を伸ばしています。

足下の反発基調が続くかは、本日の米7月小売売上高がカギとなるでしょう。事前予想は前月比+0.3%、自動車を除いた売上高も前月比+0.3%と、いずれも3カ月ぶりの増加が見込まれています。昨日ダドリーNY連銀総裁は「経済指標が持ちこたえれば年内あと1回の利上げがある」との見方を示しました。こうした中で予想を上回る伸びとなれば、年内利上げ期待が再浮上してドル買いを後押しする公算が大きいと見ます。ドル/円は20日移動平均線(執筆時110.635円)を突破すると、4日に付けた今月高値(111.047円)更新に向けた一段高もあるでしょう。
今夜の注目材料は?8/16 ブログ

今夜の注目材料は?8/16

 東京市場のドル/円は、「北朝鮮がグアムへのミサイル発射計画を中止」と報じられた事から警戒感が緩み、110.40円台へと上昇しました。欧米市場の動きが注目されますが、まずはイベントを確認しておきましょう。 8/15(火)17:30☆ 英7月消費者物価指数17:30   英7月小売物価指数17:30   英7月生産者物価指数21:30   米7月輸入物価指数21:30☆ 米8月NY連銀製造業景気指数21:30☆ 米7月小売売上高23:00   米8月NAHB住宅市場指数23:00   米6月企業在庫
 ※☆は特に注目の材料 米小売売上高は前2ヵ月分がマイナス(減少)と冴えない結果でした。今回は前月比+0.3%が予想されており、増加に転じる見込みです。ドルの支援材料になるか、自動車・ガソリンを除いた売上高の結果にも注目が集まりそうです。 
今日のテクニカル見通し:豪ドル/円 ブログ

今日のテクニカル見通し:豪ドル/円

豪ドル/円相場は、今月11日に85.40円台まで下押すも、週足の一目均衡表の基準線付近で下げ渋り。その後86円台後半に切り返しています。

週足では底堅さが窺えたものの、それだけでは日足で反発局面に入ったとは不十分です。足下で先月27日高値を基点とするレジスタンスラインが上値を抑えており、同線を越えられないようならば、一時的な戻りの可能性があります。反発局面に持ち込むためには、レジスタンスラインのみならず、20日線を突破して下値支持に変える動きが欲しいところです。それが出来ない間は戻り売りが好まれそうです。



(上記豪ドル/円・日足の外貨ネクストネオのチャートは8/15の11:12現在)



(上記豪ドル/円・週足の外貨ネクストネオのチャートは8/15の11:37現在)


○上値目処について
足下で上値を抑えている、7/27とと8/7の高値を結ぶレジスタンスライン(86.80円付近)を突破すると、20日線(87.761円)が見えてきます。同線を突破して下値支持に出来るかがポイントであり、これらを達成できれば先月に続いて90円の大台を試す事も考えられます。

○下値目処について
週足の一目均衡表の転換線(86.574円)や6日線(86.518円)が位置する86円台半ばを割ると、8/11安値(85.451円)割れリトライに傾きそうです。同水準に週足の一目均衡表の基準線&月足の一目均衡表の転換線(85.461円)があるほか、やや下に75日線(85.280円)や200日線(85.053円)もあり、下押しが浅いとこれらの水準での反発も考えられます。ただし、割るようならば日足の一目均衡表の雲下限(84.519円)に向けた一段安もあるでしょう。 


○上値目処
86.80円付近(7/27高値89.427円と8/7高値88.019円を結ぶレジスタンスライン)
86.841円(日足の一目均衡表の転換線)
87.439円(日足の一目均衡表の基準線)
87.761円(20日線)
87.649円(7/24安値)
88.177円(2/16高値)
88.728円(月足の一目均衡表の雲下限)
89.313円(7/20高値)
89.718円(ボリンジャーバンド+2シグマ)
90.720円(15年12月高値)
91.187円(14年11月高値102.837円-16年6月安値72.339円の下げ幅61.8%戻し)

○下値目処
86.574円(週足の一目均衡表の転換線)
86.518円(6日線)
85.461円(週足の一目均衡表の基準線、月足の一目均衡表の転換線)
85.451円(8/11安値)
85.280円(75日線)
85.053円(200日線)
84.954円(26週線)
84.519円(日足の一目均衡表の雲上限)
84.134円(13週線)
84.020円(週足の一目均衡表の雲上限)
昨日のドル円相場ときょうのひとこと(8/15 火) ブログ

昨日のドル円相場ときょうのひとこと(8/15 火)

 ----------8/14ドル円相場概況--------------------- OP 109.086HI 109.797LO 109.072CL 109.660 東京市場は、本邦GDPの好結果に円売りで反応するなど小じっかりの展開となり109円台半ばへと上昇。欧州市場でも株高・米長期金利上昇の中、109.797円まで上値を伸ばした。その後、NY市場にかけて109.40円台まで小緩んだが、ペンス副大統領ら米政府高官から「北朝鮮との対話」を模索する発言が続いた事で市場心理が改善。株高・金利上昇の流れが続く中、ダドリーNY連銀総裁のタカ派発言もあって再び109.70円台へと上昇した。 -----------8/14主な出来事---------------------------- 07:45 (NZ) 4-6月期小売売上高 (前期比) +2.0% 前回+1.5%→+1.6%予想+0.7%  08:50(日) 4-6月期GDP・1次速報 (前期比年率) +4.0%前回+1.0%→+1.5%予想+2.5%   11:00 (中国) 7月鉱工業生産 (前年比) +6.4%前回+7.6% 予想+7.1%  11:00 (中国) 7月小売売上高 (前年比) +10.4%前回+11.0% 予想+10.8%   18:00 (ユーロ圏) 6月鉱工業生産 (前月比) -0.6%前回+1.3%→+1.2%予想-0.5%   26:45ダドリー米ニューヨーク連銀総裁・9月にバランスシート縮小という市場の見方は不合理ではない・経済が予想通りに展開すれば年内にもう一度の利上げを支持する -----------8/14株式・債券・商品-----------------------
  ---------8/15きょうの注目材料------------------------- <国内>なし <海外>10:30    8月RBA理事会議事要旨15:00    4-6月期独GDP・速報値16:15    7月スイス生産者輸入価格17:30    7月英消費者物価指数17:30    7月英小売物価指数17:30    7月英生産者物価指数21:30    7月米輸入物価指数21:30    8月米ニューヨーク連銀製造業景気指数21:30    7月米小売売上高23:00    8月米NAHB住宅市場指数23:00    6月米企業在庫29:00    6月対米証券投資動向 --------8/15きょうのひとこと------------------------- きょう15日は北朝鮮の祖国解放記念日とあって、アジアタイムは警戒感が残ると考えていましたが、早々にWSJが「北朝鮮がグアム攻撃計画を中止」と報じました。これを受けて円売りの巻き戻しで円買いを余儀なくされていた向きが再び円売りに動くという右往左往ぶりとなっています。  本日もよろしくお願いいたします。   
+712,955 くりっく株365サヤ取り ドテン売買実行 ブログ

+712,955 くりっく株365サヤ取り ドテン売買実行

くりっく株365で既存ポジション決済と新規の反対ポジション作成、いわゆるドテン売買(途天売買)を行っています。昨日含み益70万円突破 くりっく株365サヤ取りという記事を書いたばかりなのですが、本日場帖記入で判断しました。くりっく株365 高配当と安定性 私の使い方
トランプ氏の“ご乱心”に市場は過剰反応。 今回の「リスクオフ」はホンモノではない! ブログ

トランプ氏の“ご乱心”に市場は過剰反応。 今回の「リスクオフ」はホンモノではない!

■地政学リスクの急浮上で「リスクオフの円買い」に? 地政学リスクの急浮上で米ドル/円とクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)の多くは下落、「リスクオフの円買い」といった様相を呈している。

世界の通貨vs円 日足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 日足)

 しかし、今回の「リスクオフ」自体がホンモノかどうかを検証する余地があるかと思う。

 事の発端はトランプ米大統領の発言にあった。北朝鮮を牽制し、また警告を与えるつもりだったが、感情的なトランプ氏は「世界が見たことがないような炎と怒りに直面する」と言い、その後、この言葉が「物足りない」と強調していた。北朝鮮は直ちに応酬し、米軍基地のあるグアム島周辺の海上に弾道ミサイルを発射する計画を策定中と宣言した。

トランプ氏は「世界が見たことがないような炎と怒りに直面する」と発言し、北朝鮮を牽制した

(C) Chip Somodevilla/Getty images

 これによって市場関係者が動揺し、米国株の下落とともに円が買われた、といった反応パターンはもはや定番だった。

 なにしろ、トランプ氏の発言はトルーマンの原爆投下演説に似ていると思われる節があるから、核戦争まで連想する者がいてもおかしくなかろう。

 認められてはいないものの、北朝鮮がれっきとした核兵器保有国になった以上、核戦争の可能性を否定できないからだ。

■今回の騒動は単なる「殿のご乱心」のようなもの しかし、冷静に考えてみれば、奇妙なところも多かった。

 まず、トランプ氏の言葉、すなわち「世界が見たことがないような炎と怒りに直面する」といった表現が、北朝鮮の名物アナの口から出るならまったく違和感がないが、米大統領の口から出るのは異例だ。出た以上、普通は何らかの具体的なプランに基づいて、相手に具体的な要求をして、それが通らなければ、最後通告をするといった手順が想起される。

 が、米政権当局者は大統領の言葉について、「計画された発言ではなく、自発的なものだった」と釈明、トランプ氏から何らかの具体的な要求やプランも続かなかった。

 さらに今月(8月)初頭、米国務長官は「米国が北調整の体制を変えたり、北朝鮮の統一を加速させたりなどはしない」と宣言し、北朝鮮が核開発を放棄すれば、米国として対話の用意がある、という姿勢を示したばかりだ。トランプ氏の発言が北朝鮮に対話を迫るためであったなら、明らかに逆効果で、計画されたものではなかった。

 したがって、今回の騒動は単にいわゆる「殿のご乱心」に近い、トランプ氏の気まぐれにすぎなかったのではないだろうか。

 トランプ氏の人柄や素質からみれば、「北朝鮮管制アナ」調の話が出ても、北の核開発のレベル向上といった事の重大さを考えてのことというよりも、単にトランプ氏個人の「怒り心頭」を表しただけであり、米政府の計画が必ずしも裏付けられたとは限らないだろう。

 そして、北もメンツのため、グアム沖へミサイル発射などと軽々しく宣言し、口先の攻撃を強めたわけだ。

■今回の騒動に対する市場の反応はやや「行きすぎ」 しかし、北朝鮮の独裁政権は政権維持、すなわち、金政権の安全を第一に考えるから、政権転覆につながる米軍への先制攻撃を仕掛けるはずはない。

 米軍から攻撃されない限り、北朝鮮が手を出すことはほぼないが、いったん攻撃されると必死に反発するのも容易に想定される。

 なにしろ、独裁者や独裁政権は、己の崩壊とともに世界を道連れにしてやる、といった狂った思想を持つのが普通で、北の核武装自体がそもそも最終手段を確保しておくという意味合いが大きいといえる。

 ゆえに、万全な計画なしでは米国は安易に手を出さず、ましてや北朝鮮の裏に中露両大国の利益や思惑が潜んでいるから、米国はたやすく北に軍事行動を取れる立場ではない。

 だから、トランプ氏の発言は少なくとも目先、単に「狂言」にすぎなかったと思う。言ってみれば、事の重大さは巷で言われるほど深刻ではなく、今回の市場の反応もやや行きすぎていると思う。

 では、表面上のファンダメンタルズではなく…