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8/25に発表されたIMMポジション
以下、ポイントです。
・円
74086枚ショートと、前週比3406枚減。内訳(図3)を見ると、ロング・ショート共に大きな変化は見られなかった事から、相場こう着の中で身動きが取りづらかった様子。
図1:IMMポジションとドル/円相場(下記チャートのドル/円レートは外為どっとコムを基に、IMMポジションはCFTCを基に外為どっとコム総研作成)
図2:IMMポジション(CFTCを基に外為どっとコム総研作成)
通貨枚数前週比円74086枚ショート3406枚減ユーロ87976枚ロング8709枚増ポンド45900枚ショート14040枚増スイスフラン1987枚ショート806枚増カナダドル51099枚ロング250枚減豪ドル60484枚ロング872枚増メキシコペソ97618枚ロング2769枚増ニュージーランドドル21882枚ロング2957枚減
図3:投機筋の円ポジションの内訳(CFTCを基に外為どっとコム総研作成)
17/08/2517/08/18Long45,16243,308Short119,248120,800Net-74,086-77,492
・円
74086枚ショートと、前週比3406枚減。内訳(図3)を見ると、ロング・ショート共に大きな変化は見られなかった事から、相場こう着の中で身動きが取りづらかった様子。
図1:IMMポジションとドル/円相場(下記チャートのドル/円レートは外為どっとコムを基に、IMMポジションはCFTCを基に外為どっとコム総研作成)
図2:IMMポジション(CFTCを基に外為どっとコム総研作成)
通貨枚数前週比円74086枚ショート3406枚減ユーロ87976枚ロング8709枚増ポンド45900枚ショート14040枚増スイスフラン1987枚ショート806枚増カナダドル51099枚ロング250枚減豪ドル60484枚ロング872枚増メキシコペソ97618枚ロング2769枚増ニュージーランドドル21882枚ロング2957枚減
図3:投機筋の円ポジションの内訳(CFTCを基に外為どっとコム総研作成)
17/08/2517/08/18Long45,16243,308Short119,248120,800Net-74,086-77,492
今日のテクニカル見通し:ユーロ/ドル
ユーロ/ドル相場は、25日に今月高値を更新すると、本日朝に1.1960ドル目前まで一段高となっています。1.16ドル台で下ヒゲを連発したことで下げ一服感が漂う中、ローソク足がボリンジャーバンド+2シグマを押し上げており、上昇トレンドが再開した可能性があります。本日高値を更新すると、1.20ドルの大台が否応なく注目されるでしょう。
ただ、1.20ドルは2015年1月に割ってから一度もつけておらず、それなりにオプションに絡んだ攻防が予想されます。また、現時点では下方向(1.19ドルちょうど前後から1.15ドルあたり)に断続的にオプションバリアが観測されており、1.19ドルを割り込んだ場合に下げが加速する恐れがあるという、予想外の展開にも備える必要がありそうです。
(上記ユーロ/ドル日足の外貨ネクストネオのチャートは8/28の10:59現在)
○上値目処
ローソク足がバンド+2シグマを押し上げたことで上昇トレンドが発生した可能性がある中、現時点での本日高値(1.19594ドル)を突破すると、いよいよ1.20ドルの大台が焦点となるでしょう。ちょうど、日足上に窓が開いており(15年1/5高値1.19762ドル-15年1/2安値1.19999ドル)、攻防の分岐点になりやすいと見ます。現在が14年高値-17年安値の下落幅に対する戻り具合を確かめる局面にあるとするならば、1.20ドル突破後は、前述の下げ幅の下げ幅の38.2%戻し(1.21663ドル)に向けた一段高も考えられます。
○下値目処
ローソク足がボリンジャーバンド+2シグマ(1.19116ドル)から脱落する時があれば、調整局面入りの手がかりとなる可能性があります。加えて、6日線(1.18386ドル)や20日線(1.17999ドル)で下げ止まらないようならば、下押す可能性が高まりそうです。その場合は、8/17に付けた直近安値(1.16621ドル)や、週足の一目均衡表の転換線(1.16359ドル)が位置する1.16ドル台半ばに注目です。
○上値目処
1.19594ドル(現時点での、8/28高値)
1.19762ドル(15年1/5高値)
1.19999ドル(15年1/2安値)
1.20420ドル(12年7月安値)
1.21663ドル(14年5月高値1.39933ドル-17年1月安値1.03392ドルの下げ幅1/2戻し)
1.22905ドル(12年7月安値1.20420ドル-14年5月高値1.39933ドルの上げ幅を、17年1月安値1.03392ドルに加えた値)
○下値目処
1.19116ドル(ボリンジャーバンド+2シグマ)
1.18792ドル(月足の一目均衡表の雲下限)
1.18740ドル(10年6月安値)
1.18459ドル(8/11高値)
1.18386ドル(6日線)
1.18108ドル(日足の一目均衡表の転換線)
1.17999ドル(20日線)
1.17860ドル(日足の一目均衡表の基準線)
1.17351ドル(14年5月高値1.39933ドル-17年1月安値1.03392ドルの下げ幅38.2%戻し)
1.17127ドル(15年8月高値)
1.16882ドル(ボリンジャーバンド-2シグマ)
1.16621ドル(8/17安値)
1.16359ドル(週足の一目均衡表の転換線)
1.16160ドル(16年5月高値)
ただ、1.20ドルは2015年1月に割ってから一度もつけておらず、それなりにオプションに絡んだ攻防が予想されます。また、現時点では下方向(1.19ドルちょうど前後から1.15ドルあたり)に断続的にオプションバリアが観測されており、1.19ドルを割り込んだ場合に下げが加速する恐れがあるという、予想外の展開にも備える必要がありそうです。
(上記ユーロ/ドル日足の外貨ネクストネオのチャートは8/28の10:59現在)
○上値目処
ローソク足がバンド+2シグマを押し上げたことで上昇トレンドが発生した可能性がある中、現時点での本日高値(1.19594ドル)を突破すると、いよいよ1.20ドルの大台が焦点となるでしょう。ちょうど、日足上に窓が開いており(15年1/5高値1.19762ドル-15年1/2安値1.19999ドル)、攻防の分岐点になりやすいと見ます。現在が14年高値-17年安値の下落幅に対する戻り具合を確かめる局面にあるとするならば、1.20ドル突破後は、前述の下げ幅の下げ幅の38.2%戻し(1.21663ドル)に向けた一段高も考えられます。
○下値目処
ローソク足がボリンジャーバンド+2シグマ(1.19116ドル)から脱落する時があれば、調整局面入りの手がかりとなる可能性があります。加えて、6日線(1.18386ドル)や20日線(1.17999ドル)で下げ止まらないようならば、下押す可能性が高まりそうです。その場合は、8/17に付けた直近安値(1.16621ドル)や、週足の一目均衡表の転換線(1.16359ドル)が位置する1.16ドル台半ばに注目です。
○上値目処
1.19594ドル(現時点での、8/28高値)
1.19762ドル(15年1/5高値)
1.19999ドル(15年1/2安値)
1.20420ドル(12年7月安値)
1.21663ドル(14年5月高値1.39933ドル-17年1月安値1.03392ドルの下げ幅1/2戻し)
1.22905ドル(12年7月安値1.20420ドル-14年5月高値1.39933ドルの上げ幅を、17年1月安値1.03392ドルに加えた値)
○下値目処
1.19116ドル(ボリンジャーバンド+2シグマ)
1.18792ドル(月足の一目均衡表の雲下限)
1.18740ドル(10年6月安値)
1.18459ドル(8/11高値)
1.18386ドル(6日線)
1.18108ドル(日足の一目均衡表の転換線)
1.17999ドル(20日線)
1.17860ドル(日足の一目均衡表の基準線)
1.17351ドル(14年5月高値1.39933ドル-17年1月安値1.03392ドルの下げ幅38.2%戻し)
1.17127ドル(15年8月高値)
1.16882ドル(ボリンジャーバンド-2シグマ)
1.16621ドル(8/17安値)
1.16359ドル(週足の一目均衡表の転換線)
1.16160ドル(16年5月高値)
25日のドル円相場ときょうのひとこと(8/28 月)
----------8/25ドル円相場概況--------------------- OP 109.531HI 109.842LO 109.110CL 109.334 東京市場は、イベント前で様子見ムードが残る中、仲値公示に向けてドル買いが入ると109.70円台へ上昇。ただ、その後は109.50-60円台でもみ合った。欧州市場も同様の水準で膠着。NY市場に入ると109.842円まで買いが先行したが、イエレンFRB議長の講演が始まると長期金利の低下とともにドル売りが強まり109.110円の安値を付けた。なお、イエレン議長は金融政策に関する踏み込んだ発言を行わなかったが、BS縮小にも言及しなかった事で、市場はこれをハト派的と受け止めた。その後は週末を控えて買い戻しが入り、109.334円で取引を終えた。 -----------8/25主な出来事---------------------------- 08:30(日) 7月全国消費者物価指数 (前年比)+0.4%前回+0.4%予想+0.4% (日) 7月全国消費者物価指数 (生鮮食品除く:前年比)+0.5%前回+0.4%予想+0.5% 15:00(独) 4-6月期GDP・確報 (季調前・前年比)+0.8%前回+0.8%予想+0.8% 17:00(独) 8月Ifo景況感指数115.9前回116.0予想115.5 21:30(米) 7月耐久財受注 (前月比)-6.8%前回+6.4%予想-6.0%(米) 7月耐久財受注 (前月比:除輸送用機器)+0.5%前回+0.1%予想+0.4% 23:00 イエレンFRB議長・金融規制のいかなる調整も控えめであるべき・行き過ぎた楽観論のリスクは遅かれ早かれ返ってくる・危機後に導入された改革に対する批判は認識している・改革で安全性が高まったという指摘もある・一部の改革が流動性に影響を及ぼしている可能性はある 28:00 ドラギECB総裁・世界経済の回復はしっかりしている・金融政策は過剰な反動を押さえるべき・欧州の景気回復は米国よりも初期段階・保護主義への回帰はシリアスなリスク・緩い規制は金融政策緩和時に不均衡もたらす・インフレ目標にはまだ達していない、対応がまだ必要・量的緩和は非常によく作用している ------------8/25株式・債券・商品----------------------
------------8/28きょうの注目材料--------------------- <国内>未定 8月月例経済報告 <海外>17:00 ユーロ圏7月マネーサプライM323:00 米7月卸売在庫24:30 米2年債入札(260億ドル)26:00 米5年債入札(340億ドル) ------------8/28きょうのひとこと----------------------
イエレンFRB議長とドラギECB総裁は、ジャクソンホールシンポジウムにおいて、どちらも金融政策の次の一手に関する手掛りを示しませんでしたが、ドルとユーロの反応は明暗がはっきり分かれました。利上げのヒントがなかった(バランスシート縮小にすら言及せず)事に失望してドルが売られた一方、通貨高けん制がなかったとしてユーロが買われています。さまざまな解釈が可能ですが、市場はもともとユーロ買い・ドル売りをメイン戦略に据えており、両トップからこれを否定する発言がなかった事を、改めてGOサインと受け止めたという事なのでしょう。 今週もよろしくお願いいたします。
------------8/28きょうの注目材料--------------------- <国内>未定 8月月例経済報告 <海外>17:00 ユーロ圏7月マネーサプライM323:00 米7月卸売在庫24:30 米2年債入札(260億ドル)26:00 米5年債入札(340億ドル) ------------8/28きょうのひとこと----------------------
イエレンFRB議長とドラギECB総裁は、ジャクソンホールシンポジウムにおいて、どちらも金融政策の次の一手に関する手掛りを示しませんでしたが、ドルとユーロの反応は明暗がはっきり分かれました。利上げのヒントがなかった(バランスシート縮小にすら言及せず)事に失望してドルが売られた一方、通貨高けん制がなかったとしてユーロが買われています。さまざまな解釈が可能ですが、市場はもともとユーロ買い・ドル売りをメイン戦略に据えており、両トップからこれを否定する発言がなかった事を、改めてGOサインと受け止めたという事なのでしょう。 今週もよろしくお願いいたします。
ドラギ総裁が3年ぶりにジャクソンホールへ。 その意味は?あえて賭ければドル安一服に!
■ジャクソンホール待ちで市場は総じて保ち合い 夏バテというか、ジャクソンホール会議(年次経済シンポジウム)待ちなので、マーケットは総じて保ち合いの基調を保ち、静かな値動きを繰り返している。
ユーロ/米ドルは高値圏、米ドル/円は安値圏をそれぞれキープしており、イエレンFRB(米連邦準備制度理事会)議長やドラギECB(欧州中央銀行)総裁の講演待ち、という気配を市場関係者なら誰でも無視できないから、事前に無闇な仕掛けもなさそうだ。
(※編集部注:ジャクソンホール会議でのイエレンFRB議長の講演は日本時間で8月25日(金)23時から、ドラギECB総裁の講演は日本時間で8月26日(土)早朝4時からある)
【参考記事】
●8月25日(金)■『ジャクソンホール会議での[米)イエレンFRB議長の発言]及び[欧)ドラギECB総裁の発言]』と『主要な株式市場&米国の長期金利&原油価格の動向』、そして『注目度の高い米国の経済指標の発表』に注目!(羊飼い)
米ドル/円 4時間足
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
ユーロ/米ドル 4時間足
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 4時間足)
■ドラギECB総裁の3年ぶりの参加に大注目の理由は? ドラギECB総裁の講演がより注目される。
なにしろ、ECBの政策転換(正常化)に関する示唆の有無が市場の関心事である上、氏は3年ぶりのジャクソンホール経済シンポジウム参加であり、また、講演時間はイエレン氏の倍を予定(イエレン女史は30分程度、ドラギ氏は1時間の予定)しているだけに、何か大きな示唆を与えてくれるのでは…と市場関係者たちは固唾をのんで見守っている状態だ。
というのも、2014年にドラギ氏は同じくジャクソンホールにてQE(量的緩和)政策を示唆し、翌年(2015年)、ECBが量的緩和を開始した経緯があった。だから、QE政策終了の発表があるならば、今回のジャクソンホールがぴったりの場所では…と思われるのだ。
もちろん、「3年ぶり」ということは、前回の参加が2014年ということを意味する。ドラギ総裁のジャクソンホール訪問はただの講演で終わらない、という思惑があるのもそこがミソである。
前回(2014年)参加時に、QE政策を示唆したドラギECB総裁。そこから今回のジャクソンホール訪問は、ただの講演で終わらないのでは…という思惑を持たれている (C)Bloomberg/Getty Images
■イエレン・ドラギ両氏の行動に対する予測は3パターン 実際、WSJ(ウォール・ストリート・ジャーナル)紙はこのようなロジックを展開して、ドラギ氏の講演を重視し、ドラギ氏による政策正常化宣言を予想している。
反面、ロイターはイエレン氏もドラギ氏も大したヒントをくれず、平穏な講演を予想しているから、どちらもあり得る。
ところで、最近第三の見方も浮上してきた。すなわち、ドラギ氏は慎重に政策を推進していくから、政策転換について言わず、ユーロ高を牽制してくる可能性がある。逆にイエレン氏の任期は来年(2018年)1月までなので、大胆な発言ができるのでは…といった予想だ。
任期が来年(2018年)1月までのイエレンFRB総裁は、大胆な発言ができるのではないかといった予想も出ている (C) Bloomberg/Getty Images
イエレン氏の大胆な発言とは何か?と聞かれれば、利上げを正常化する発言になる可能性が高いから、それは米ドルを押し上げる材料になりそうだという。
いずれにせよ、以上の見方はすべて推測、あるいは思惑にすぎないから、FRBやECBトップの話を聞かないとわからない、というのが実情だ。
ちなみに今回、黒田日銀総裁もジャクソンホール会議に参加するが、講演の予定がないので、心配の余地はない上、仮に講演の予定があっても従来の主張を繰り返すと予想されやすいから、サプライズにはならないだろう。
となると、足元の相場は完全にと言っていいほど…
ユーロ/米ドルは高値圏、米ドル/円は安値圏をそれぞれキープしており、イエレンFRB(米連邦準備制度理事会)議長やドラギECB(欧州中央銀行)総裁の講演待ち、という気配を市場関係者なら誰でも無視できないから、事前に無闇な仕掛けもなさそうだ。
(※編集部注:ジャクソンホール会議でのイエレンFRB議長の講演は日本時間で8月25日(金)23時から、ドラギECB総裁の講演は日本時間で8月26日(土)早朝4時からある)
【参考記事】
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■ドラギECB総裁の3年ぶりの参加に大注目の理由は? ドラギECB総裁の講演がより注目される。
なにしろ、ECBの政策転換(正常化)に関する示唆の有無が市場の関心事である上、氏は3年ぶりのジャクソンホール経済シンポジウム参加であり、また、講演時間はイエレン氏の倍を予定(イエレン女史は30分程度、ドラギ氏は1時間の予定)しているだけに、何か大きな示唆を与えてくれるのでは…と市場関係者たちは固唾をのんで見守っている状態だ。
というのも、2014年にドラギ氏は同じくジャクソンホールにてQE(量的緩和)政策を示唆し、翌年(2015年)、ECBが量的緩和を開始した経緯があった。だから、QE政策終了の発表があるならば、今回のジャクソンホールがぴったりの場所では…と思われるのだ。
もちろん、「3年ぶり」ということは、前回の参加が2014年ということを意味する。ドラギ総裁のジャクソンホール訪問はただの講演で終わらない、という思惑があるのもそこがミソである。
前回(2014年)参加時に、QE政策を示唆したドラギECB総裁。そこから今回のジャクソンホール訪問は、ただの講演で終わらないのでは…という思惑を持たれている (C)Bloomberg/Getty Images
■イエレン・ドラギ両氏の行動に対する予測は3パターン 実際、WSJ(ウォール・ストリート・ジャーナル)紙はこのようなロジックを展開して、ドラギ氏の講演を重視し、ドラギ氏による政策正常化宣言を予想している。
反面、ロイターはイエレン氏もドラギ氏も大したヒントをくれず、平穏な講演を予想しているから、どちらもあり得る。
ところで、最近第三の見方も浮上してきた。すなわち、ドラギ氏は慎重に政策を推進していくから、政策転換について言わず、ユーロ高を牽制してくる可能性がある。逆にイエレン氏の任期は来年(2018年)1月までなので、大胆な発言ができるのでは…といった予想だ。
任期が来年(2018年)1月までのイエレンFRB総裁は、大胆な発言ができるのではないかといった予想も出ている (C) Bloomberg/Getty Images
イエレン氏の大胆な発言とは何か?と聞かれれば、利上げを正常化する発言になる可能性が高いから、それは米ドルを押し上げる材料になりそうだという。
いずれにせよ、以上の見方はすべて推測、あるいは思惑にすぎないから、FRBやECBトップの話を聞かないとわからない、というのが実情だ。
ちなみに今回、黒田日銀総裁もジャクソンホール会議に参加するが、講演の予定がないので、心配の余地はない上、仮に講演の予定があっても従来の主張を繰り返すと予想されやすいから、サプライズにはならないだろう。
となると、足元の相場は完全にと言っていいほど…
ドラギ総裁が3年ぶりにジャクソンホールへ。 その意味は?あえて賭ければドル安一服に!
■ジャクソンホール待ちで市場は総じて保ち合い 夏バテというか、ジャクソンホール会議(年次経済シンポジウム)待ちなので、マーケットは総じて保ち合いの基調を保ち、静かな値動きを繰り返している。
ユーロ/米ドルは高値圏、米ドル/円は安値圏をそれぞれキープしており、イエレンFRB(米連邦準備制度理事会)議長やドラギECB(欧州中央銀行)総裁の講演待ち、という気配を市場関係者なら誰でも無視できないから、事前に無闇な仕掛けもなさそうだ。
(※編集部注:ジャクソンホール会議でのイエレンFRB議長の講演は日本時間で8月25日(金)23時から、ドラギECB総裁の講演は日本時間で8月26日(土)早朝4時からある)
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■ドラギECB総裁の3年ぶりの参加に大注目の理由は? ドラギECB総裁の講演がより注目される。
なにしろ、ECBの政策転換(正常化)に関する示唆の有無が市場の関心事である上、氏は3年ぶりのジャクソンホール経済シンポジウム参加であり、また、講演時間はイエレン氏の倍を予定(イエレン女史は30分程度、ドラギ氏は1時間の予定)しているだけに、何か大きな示唆を与えてくれるのでは…と市場関係者たちは固唾をのんで見守っている状態だ。
というのも、2014年にドラギ氏は同じくジャクソンホールにてQE(量的緩和)政策を示唆し、翌年(2015年)、ECBが量的緩和を開始した経緯があった。だから、QE政策終了の発表があるならば、今回のジャクソンホールがぴったりの場所では…と思われるのだ。
もちろん、「3年ぶり」ということは、前回の参加が2014年ということを意味する。ドラギ総裁のジャクソンホール訪問はただの講演で終わらない、という思惑があるのもそこがミソである。
前回(2014年)参加時に、QE政策を示唆したドラギECB総裁。そこから今回のジャクソンホール訪問は、ただの講演で終わらないのでは…という思惑を持たれている (C)Bloomberg/Getty Images
■イエレン・ドラギ両氏の行動に対する予測は3パターン 実際、WSJ(ウォール・ストリート・ジャーナル)紙はこのようなロジックを展開して、ドラギ氏の講演を重視し、ドラギ氏による政策正常化宣言を予想している。
反面、ロイターはイエレン氏もドラギ氏も大したヒントをくれず、平穏な講演を予想しているから、どちらもあり得る。
ところで、最近第三の見方も浮上してきた。すなわち、ドラギ氏は慎重に政策を推進していくから、政策転換について言わず、ユーロ高を牽制してくる可能性がある。逆にイエレン氏の任期は来年(2018年)1月までなので、大胆な発言ができるのでは…といった予想だ。
任期が来年(2018年)1月までのイエレンFRB総裁は、大胆な発言ができるのではないかといった予想も出ている (C) Bloomberg/Getty Images
イエレン氏の大胆な発言とは何か?と聞かれれば、利上げを正常化する発言になる可能性が高いから、それは米ドルを押し上げる材料になりそうだという。
いずれにせよ、以上の見方はすべて推測、あるいは思惑にすぎないから、FRBやECBトップの話を聞かないとわからない、というのが実情だ。
ちなみに今回、黒田日銀総裁もジャクソンホール会議に参加するが、講演の予定がないので、心配の余地はない上、仮に講演の予定があっても従来の主張を繰り返すと予想されやすいから、サプライズにはならないだろう。
となると、足元の相場は完全にと言っていいほど…
ユーロ/米ドルは高値圏、米ドル/円は安値圏をそれぞれキープしており、イエレンFRB(米連邦準備制度理事会)議長やドラギECB(欧州中央銀行)総裁の講演待ち、という気配を市場関係者なら誰でも無視できないから、事前に無闇な仕掛けもなさそうだ。
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●8月25日(金)■『ジャクソンホール会議での[米)イエレンFRB議長の発言]及び[欧)ドラギECB総裁の発言]』と『主要な株式市場&米国の長期金利&原油価格の動向』、そして『注目度の高い米国の経済指標の発表』に注目!(羊飼い)
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■ドラギECB総裁の3年ぶりの参加に大注目の理由は? ドラギECB総裁の講演がより注目される。
なにしろ、ECBの政策転換(正常化)に関する示唆の有無が市場の関心事である上、氏は3年ぶりのジャクソンホール経済シンポジウム参加であり、また、講演時間はイエレン氏の倍を予定(イエレン女史は30分程度、ドラギ氏は1時間の予定)しているだけに、何か大きな示唆を与えてくれるのでは…と市場関係者たちは固唾をのんで見守っている状態だ。
というのも、2014年にドラギ氏は同じくジャクソンホールにてQE(量的緩和)政策を示唆し、翌年(2015年)、ECBが量的緩和を開始した経緯があった。だから、QE政策終了の発表があるならば、今回のジャクソンホールがぴったりの場所では…と思われるのだ。
もちろん、「3年ぶり」ということは、前回の参加が2014年ということを意味する。ドラギ総裁のジャクソンホール訪問はただの講演で終わらない、という思惑があるのもそこがミソである。
前回(2014年)参加時に、QE政策を示唆したドラギECB総裁。そこから今回のジャクソンホール訪問は、ただの講演で終わらないのでは…という思惑を持たれている (C)Bloomberg/Getty Images
■イエレン・ドラギ両氏の行動に対する予測は3パターン 実際、WSJ(ウォール・ストリート・ジャーナル)紙はこのようなロジックを展開して、ドラギ氏の講演を重視し、ドラギ氏による政策正常化宣言を予想している。
反面、ロイターはイエレン氏もドラギ氏も大したヒントをくれず、平穏な講演を予想しているから、どちらもあり得る。
ところで、最近第三の見方も浮上してきた。すなわち、ドラギ氏は慎重に政策を推進していくから、政策転換について言わず、ユーロ高を牽制してくる可能性がある。逆にイエレン氏の任期は来年(2018年)1月までなので、大胆な発言ができるのでは…といった予想だ。
任期が来年(2018年)1月までのイエレンFRB総裁は、大胆な発言ができるのではないかといった予想も出ている (C) Bloomberg/Getty Images
イエレン氏の大胆な発言とは何か?と聞かれれば、利上げを正常化する発言になる可能性が高いから、それは米ドルを押し上げる材料になりそうだという。
いずれにせよ、以上の見方はすべて推測、あるいは思惑にすぎないから、FRBやECBトップの話を聞かないとわからない、というのが実情だ。
ちなみに今回、黒田日銀総裁もジャクソンホール会議に参加するが、講演の予定がないので、心配の余地はない上、仮に講演の予定があっても従来の主張を繰り返すと予想されやすいから、サプライズにはならないだろう。
となると、足元の相場は完全にと言っていいほど…