トルコリラ/円、試される政策スタンス

トルコ中銀は本日、金融政策の発表を行います。事前予想では政策金利の現状維持がコンセンサスとなっており、市場の関心はトルコ中銀の政策スタンスに集まっています。直近のインフレ率は11.72%と中銀目標上限(5%)を大きく上回るなど、トルコ経済がインフレ体質となる中、中銀は金融引き締めスタンスを継続する公算が大きいでしょう。

ただ、トルコ政府からの利下げ圧力が根強い点は懸念材料です。トルコ中銀は、4月にエルドアン大統領の権限強化を問う国民投票実施後に金融引き締め(後期流動性貸出金利の0.50%引き上げ)を行っていることから、本日の会合で利下げに動く可能性は小さいと見ます。とはいえ、大統領への配慮から金融緩和に少しでも前向きな姿勢を示すようならば、中銀の独立性が懸念されてトルコリラ売りが優勢となる事もありえます。
 

参照元:外為どっとコム総合研究所

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