G20での「通貨安競争回避」の影響は? ユーロ/米ドルの売りシグナルはどうする?
2016-03-02
週足チャートに、長期のレジスタンス・ライン「赤の破線」を表示している。1.20ドル台からの上昇で、サポート・ライン「紫の破線」を表示した。
中長期のチャート(週足チャート)で見ると、ユーロ/米ドルは、レジスタンス・ライン「赤の破線」とサポート・ライン「紫の破線」で、「三角保ち合い(ウェッジ)」を形成していたと考える。
ユーロ/米ドル 週足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
そして、週足チャートを見てのとおりに、ユーロ/米ドルは、サポート・ライン「紫の破線」を割り込み、「三角保ち合い(ウェッジ)」を下に抜けて、「売りシグナル」を発した、と考える。
■目先はサポートラインを割り込み「売りシグナル」 従来の安値1.18ドル台ミドル程度に、「赤の破線」で水平線を表示した。従来の安値を更新した時点で、「売りシグナル」を発した、と考える。
一番右のレジスタンス・ライン「青の破線(太線)」を表示した。
このレジスタンス・ライン「青の破線(太線)」は、その傾きを、実際の相場に合わせて調整している。
このレジスタンス・ライン「青の破線(太線)」は、直近(2016年02月12日)の高値(1.13ドル台後半)に合わせて表示している。
ユーロ/米ドルは、週足チャートに、「緑の破線」で示したボックス相場を形成中、と考える。
ユーロ/米ドル 週足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
チャートの形状を見ると、1.18ドル台ミドルの水平線「赤の破線」が目先のレジスタンス(上値抵抗)だ。
つまり、今のところ、このレジスタンス(上値抵抗)を上に抜けていないので、ユーロ/米ドルのダウン・トレンド(=下落傾向)に変化がない、と考える。
■日足では2015年年初の「窓(Gap)」がいまだ埋まらず 続いて、日足チャートをご覧いただきたい。ユーロ/米ドルは2015年1月に、1.2000ドルを割り込み、「窓(Gap)」を空けて急落した。
ユーロ/米ドル 日足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
今のところ、この「窓(Gap)」は、窓埋めをしていない。
窓を埋めても、このまま窓を埋めなくとも、この「窓(Gap)」自体が、「売りシグナル」だ。
上述の1.2000ドル近辺「窓(Gap)」で、「売りシグナル」を発してから、
ユーロ/米ドルは、大きく急落した。節目の1.1500ドルを割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。
この「売りシグナル」に従い、急落して、この時点では、1.1100ドル近辺(1.10ドル台後半)の安値をつけている。
1.1100ドル近辺からは、反発しているが、この反発は1.2000ドルを割り込んでからの下落が、大きく速かったので、その調整が起こっているだけ、と考えていた。
つまり、調整が終われば、安値を更新して下落する可能性が高い、と考えていた。
この時点での相場は、「赤の破線」で示したボックス相場を形成中、と考える。
ユーロ/米ドル 日足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
そして、事前に想定していたとおりに、ボックス相場「赤の破線」の下限(1.1100ドル近辺)を下に抜けて、「売りシグナル」を発した、と考える。
ボックス相場「赤の破線」の下限(1.1100ドル近辺)を下に抜けることは、新安値を更新することだ。
安値を更新したので「売りシグナル」を発した、と考えることもできる。
キリの良い数字である1.1000ドルを割り込み、さらに「売りシグナル」を発した、と考える(一般的に、キリの良い数字は、チャート・ポイントになりやすい)。
これらの「売りシグナル」どおりに下落して、今のところ1.0500ドル割れ(1.04ドル台後半)の安値をつけている。
1.0500ドル割れ(1.04ドル台後半)の安値をつけてからは…