アングル:マイナス金利導入に地銀からは悲鳴、収益圧迫は不可避 News

アングル:マイナス金利導入に地銀からは悲鳴、収益圧迫は不可避

[東京 29日 ロイター] - 日銀のマイナス金利導入は、銀行の収益に小さくないインパクトを与える可能性がある。日銀の当座預金に積んでいた資金から得ていた金利収益が将来的に減少する見通しである上に、今年中にも底打ちするとの期待もあった貸出利ざやの縮小が、一段と進むとみられるためだ。

革新機構がシャープ支援策を議論、結論は持ち越し News

革新機構がシャープ支援策を議論、結論は持ち越し

[東京 29日 ロイター] - 経営再建中のシャープ支援策をめぐり、官民ファンドの産業革新機構は29日、意思決定機関である産業革新委員会を開いた。委員会終了後、機構の浜辺哲也専務は記者団に対し「シャープの案件について、本日の委員会で何らかの決議をした事実はなく、具体的に報告できることはない」と述べ、結論が持ち越しになったことを明らかにした。

焦点:マイナス金利、弊害や「量」との両立・波及経路に疑問の声 News

焦点:マイナス金利、弊害や「量」との両立・波及経路に疑問の声

[東京 29日 ロイター] - 日銀が初めて導入したマイナス金利に対し、BOJウオッチャーからはその弊害の存在や、「量」をターゲットとする政策との両立が難しいとの指摘が相次いでいる。また、投資拡大など実体経済への具体的な波及経路と効果が定かではないとの分析も出ており、日銀との間で新たな論争が展開する兆しもある。

マイナス金利導入、量が限界に達したからでない=黒田日銀総裁 News

マイナス金利導入、量が限界に達したからでない=黒田日銀総裁

[東京 29日 ロイター] - 日銀の黒田東彦総裁は29日の金融政策決定会合後の記者会見で、スイス・ダボスの世界経済フォーラムに出発する前、「事務方に緩和策の検討を指示した」ことを明らかにし、日経平均株価が1万6000円前後、ドル円116円割れなど市場のリスク回避が高まったタイミングで決断したことを示唆した。

日銀マイナス金利に市場は大混乱、政策の「わかりやすさ」失う News

日銀マイナス金利に市場は大混乱、政策の「わかりやすさ」失う

[東京 29日 ロイター] - 日銀のマイナス金利導入で、市場は大きく混乱した。金利低下による円安促進効果が期待される一方、金融機関の収益圧迫が懸念され、日本株は乱高下。金利のマイナス幅を拡大することで追加的な金融緩和はやりやすくなったが、量的・質的金融緩和策(QQE)の限界説も強まった。

日銀総裁会見:識者はこうみる News

日銀総裁会見:識者はこうみる

[東京 29日 ロイター] - 日銀の黒田東彦総裁は29日の金融政策決定会合後の記者会見で、スイス・ダボスの世界経済フォーラムに出発する前、「事務方に緩和策の検討を指示した」と明らかにした。市場関係者のコメントは以下の通り。  

ソロスが“孫子の兵法”で中国政府を翻弄? マイナス金利導入でも昨年以上の円安なし ブログ

ソロスが“孫子の兵法”で中国政府を翻弄? マイナス金利導入でも昨年以上の円安なし

■ジョージ・ソロスはポジショントークをしているだけ 前回のコラムで、「猫も杓子もソロス、ソロスと騒いでいる間は危機はいったん緩和」といった見方を示したが、少なくとも日銀決定待ちの現時点(※)では筆者の想定どおりの展開だ。

【参考記事】

●猫も杓子もソロス!ソロス!李万ショックはまだなのに市場がパニックした理由とは?(2016年1月22日、陳満咲杜)

(※編集部注:「現時点」というのは、執筆者・陳満咲杜さんが本記事のこの部分を執筆していた時点。その後、本記事の執筆終了までに日銀の金融政策決定内容は発表された)

 米ドル/円もNYダウも日経平均もいったんリバウンドし、ベア(下落)トレンドにおけるスピード調整を先行させた。

米ドル/円 日足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足) 

NYダウ 日足(出所:CQG) 

日経平均 日足(出所:株マップ)

 もっとも、ソロス氏はご自身の影響力をよく知っている。ゆえに、老獪な同氏が自身の発言を利用しないわけがない。

 ソロス氏は中国のハードランディングが避けられないと主張し、米国株、アジア通貨のショートに賭けていることを明らかにしていた。当然のように、マスコミが一斉に報道し、中国政府も躍起になって反論している。

 しかし、冷静に考えてみれば、それは氏のポジショントークにすぎないこと、そして、そのポジショントークを通じて市場の反応、中国政府の反応を探っていることも間違いないだろう。

「中国のハードランディングが避けられない」というのはソロスのポジショントークにすぎないのか…。 (C)Bloomberg

■中国政府はソロスの「孫子の兵法」に翻弄された!? この真意をおわかりいただくために、ポジショントークの定義から見る必要があるかと思う。以下、ウィキペディアの記述を引用。

ポジショントークとは、株式・為替・金利先物市場において、買い持ちや売り持ちのポジションを保有している著名な市場関係者が、自分のポジションに有利な方向に相場が動くように、市場心理を揺さぶる発言をマスメディア・媒体などを通して行うことを指す和製英語

 和製英語だから、このままでは「外人」に通じないかと言えば、そうではないようだ。そもそもこの単語、バブル前に外資系銀行のディーラー同士がだまし合いをしているのを見て、日本人が作った造語。だから、和製英語でも、「外人」もよく知っているそうだ。

 いずれにせよ、ポジショントークとは虚実ないまぜで相手の本音を引出し、また相手をだますための戦術だと理解すればよいだろう。

 だから、このことに中国政府が躍起になっているのを見て、筆者は中国出身者として恥ずかしい思いが一杯だ。

 ソロスとはいえ、一介の民間人。それを国レベルが相手にするとは何ごとだ、大国の風格云々はもちろん、相手は「孫子の兵法」を使っているのではないか。それを見抜けないこと自体、中国官僚の劣化を象徴する出来事であり、また、祖先に申し訳ないのではないかと…。

■ソロスのファンドは実は上海株の下値を拾っている ちょっと脱線したが、要するにソロスが公の場で自分の手の内を見せてきたら、少なくとも短期スパンにおいては、逆のことを考えないとバカだ、ということである。

 案の定、上海株は、ソロス氏の発言に刺激されたかどうかは定かではないが、一昨日(1月27日)13カ月ぶりの安値を更新したところ、ソロスのファンドが実は下値を拾っているといった情報が浮上してきた。 

上海総合指数 日足(出所:CQG)

 祖先の教えを忘れた中国官僚は、人民元のショート筋に大打撃を与えたと自画自賛しているが、本当にそうであるかは疑わしい。

 少なくともソロス氏は発言する前にショートポジションを決済し、場合によってはロングポジションを積み上げていたに違いない。何しろ、メンツを重じる中国政府のお買い上げが容易に想定できたからだ。お見事としか言いようがないが、複雑な気持ちだ。

 だから、筆者は先週末(1月22日)から円のショートポジションを持ち始めた。理屈は簡単だ。前述のように、ソロス氏が手の内を見せてきたら、その反対に行かないと逆に怖いからだ。そして、相場の真実とは、「値動きが先行して、材料が後でついてくる」。

 米ドル/円でみると、1月20日(水)のチャートが…