アングル:ゆうちょ銀、マイナス金利と限度額上げの二重苦 News

アングル:ゆうちょ銀、マイナス金利と限度額上げの二重苦

[東京 12日 ロイター] - 日銀のマイナス金利政策による金融機関経営への打撃が懸念されるなか、ゆうちょ銀行は一段と苦境に陥りそうだ。金利低下に伴う運用難に加え、4月の限度額引き上げで貯金の流入が本格化すれば、運用は一層厳しくなるとみられるからだ。マイナス金利下での運用戦略の構築が急務となりそうだ。

<i style=”font-style:normal;font-size: 97%;”>行き詰まったアベノミクス。ヘッド&ショルダー</i> 完成のドル/円は105円台へ下落の公算 ブログ

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■「ドイツ銀行」の経営難でリスクオフ加速 みなさん、こんにちは。

 2016年年初からの急激な「株安・円高」の流れに呼応し、マーケットの予想どおり、G7(先進7カ国)は協調してマーケットに介入。

 ECB(欧州中央銀行)は3月の緩和予告、FOMC(米連邦公開市場委員会)はハト派のコメント、そして、日銀は「マイナス金利」を導入しました。

【参考記事】

●第2のリーマン懸念!? ドイツ銀行ショック!? 円高・株安はさらに加速してしまうのか?(2月9日、西原宏一&松崎美子)

 一時は黒田総裁のシナリオどおり、米ドル/円は一気に121円台まで急騰。日経平均も大幅反発。

【参考記事】

●日銀のマイナス金利導入で相場大荒れ! 米ドル/円は急上昇→急反落→ジリ上げ

米ドル/円 日足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)

日経平均 日足(出所:株マップ.com)

 あとは、投資先を失った中長期資金が、少しずつリスクアセットに投入されるのを待つという流れだったのですが…グローバルマーケットでは「ドイツ銀行の経営難」という、さらなる要因が追加され、再びリスクオフが加速。

【参考記事】

●第2のリーマン懸念!? ドイツ銀行ショック!? 円高・株安はさらに加速してしまうのか?(2月9日、西原宏一&松崎美子)

ドイツ銀、過去最大8500億円の赤字に 15年決算見通し

【ベルリン=共同】ドイツ銀行は20日、2015年通年決算の純損益が67億ユーロ(約8500億円)の赤字になる見通しだと発表した。DPA通信によると、年間での赤字は金融危機当時の2008年以来で、過去最大の赤字幅となる。

昨年10月に事業再編計画を発表。中南米や北欧など10カ国で業務を取りやめ、40億ユーロの資産を売却し、グループの約2万9千人の社員を減らす。赤字見通しは人員削減のコストなどがかさんだためとしている。

短期金利の国際的指標であるロンドン銀行間取引金利(LIBOR)の不正操作に絡み、昨年4月に罰金約25億ドル(約2900億円)を支払うことで米司法省や米英金融当局と合意したことも影響したとみられる。

ドイツ銀は15年決算を28日に発表する。

出所:日経新聞

 この報道でドイツ銀行のみならず、欧州株が急落。

ドイツ銀行株価 日足(出所:CQG)

独DAX指数 日足(出所:CQG)

 加えて、日銀の「マイナス金利効果」を帳消しにしたのが、米国の利上げ予測の後退…。

 マーケットの予測は、米国は今年(2016年)あと1回すら利上げできないというものにすでに変わっており、対ユーロでも急速に米ドル安に傾いています。

ユーロ/米ドル 日足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 日足)

  この米ドル安の流れの中、本邦当局が死守しようとしていた…
黒田バズーカ3の自爆でアベノミクスは 終わったか。米ドル/円は近々106円台へ! ブログ

黒田バズーカ3の自爆でアベノミクスは 終わったか。米ドル/円は近々106円台へ!

■予想を遥かに超えたスピードで円高が進む 黒田日銀総裁のおかげで、筆者の「春」はどうやらだいぶ早く来たようだ。というのも、前回のコラムでは、桜が咲くころ、米ドル/円の110円打診を予測していたが、昨日(2月11日)、一時111円割れを果たしたから、もう桜が咲いてもよいだろうと思っている。

【参考記事】

●マイナス金利はなぜ逆効果だった?急落の米ドル/円は桜の咲くころ、110円台打診!?(2016年2月5日、陳満咲杜) 

米ドル/円、1時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 1時間足)

 もちろんこれは冗談だが、円高が市場関係者の予想を遥かに超えたスピードで進行していることは間違いない。本日(2月12日)、日経平均は1万5000円を割り込んでいるから、足元の株安・円高はアベノミクスの終焉を示唆するサインだと見るべきであろう。

日経平均 日足(出所:株マップ.com)

 皮肉にも、その引き金を引いたのは、日銀のマイナス金利付きQQE(量的・質的緩和策)なのだから、黒田さんのバズーカ3は明らかに自爆したと言える。

■世界的リスクオフと中銀不振により、マイナス金利が裏目に 日銀のマイナス金利導入が「見事に」裏目に出た背景と根幹は、ほかならぬ世界範囲のリスクオフの流れと中銀不信であろう。

 特に日銀に対して、マーケットの審判は厳しかった。実際、日銀がQQE政策を推進して以来、本来の目標をまったく達成しておらず、唯一もたらした株高・円安の実績も今はすべて帳消しとされてしまったのだから、何のためのQQE政策か、そして、アベノミクスとはいったいなんだったのか、これから厳しく問われるだろう。

 何回も指摘したように、日銀のQQE政策で成功したところがあるとすれば、マインドの改善のみ挙げることができたが、それは結局、株高・円安に大きく依存しているから、今度は相場のごとく逆回転、逆噴射のリスクが大きい。

 その上、アベノミクスも構造改革云々と言いながら、結局、日銀の金融政策頼みばかりで大した中身なしで終わっているから、そろそろ政局にも影響がある時期に差しかかるかと思う。

 日銀の失敗、あるいはアベノミクスの失敗については、これからよく論議されるだろう。

 今回、「黒田バズーカ」がなぜ逆噴射したかについて、すでに多くの解釈がなされているから、ここでは深入りしないが、強調しておきたいのは、そもそもアベノミクスと日銀政策がもてはやされたことで、日銀と政府に「自信過剰」がもたらされたということだ。言い換えれば、今回の黒田さんの大失敗は偶然ではなく、必然的な出来事だ。

 日銀政策にしても、アベノミクスにしても、その時、効いていたように見えたのは政策自体、あるいは中身自体が良かったわけではなく、外部要素、外部環境に大きく依存していたところが大きかった。この点については、QQE2と今回のQQE3の時期や世界金融市場の状況を見れば一目瞭然だし、アベノミクス構造が打ち出された時期を思い出せば、納得できるかと思う。

 アベノミクスという単語は、最初、「近いうち解散」と呼ばれた…
コラム:黒田日銀が導く「1億総ディーラー化」=斉藤洋二氏 News

コラム:黒田日銀が導く「1億総ディーラー化」=斉藤洋二氏

[東京 12日] - 2016年が始まってから、ふた月にもならないが、円相場の乱高下が続いている。相場が動くことが飯の種である為替ディーラーには当たり年のようなものだが、経済成長とともに市場安定を目指す政策当局そして一般の個人・企業には迷惑な局面が続くことになりそうだ。