203_神田

ブログ

今夜の注目材料は?6/20

 東京市場のドル/円は、日本株が上昇する中、111.70円台までじりじりと上値を伸ばして月初来高値を更新。ただ、その後はやや伸び悩んでおり、欧米市場の動きが気になるところです。まずは今夜の注目イベントを確認しておきましょう。
 
6/20(火)
16:15☆ フィッシャーFRB副議長、講演
16:30☆ カーニーBOE総裁、講演
17:00   ユーロ圏4月経常収支
17:00   南アフリカ1-3月期経常収支
17:30   コスタ・ポルトガル中銀総裁、講演
21:15   ローゼングレン米ボストン連銀総裁、講演
21:30   カナダ4月卸売売上高
21:30   米1?3月期経常収支
未定  NZフォンテラ乳製品電子入札
28:00☆ カプラン米ダラス連銀総裁、講演
※☆は特に注目の材料
 
昨晩のドル高の原動力となったダドリーNY連銀総裁が米連邦公開市場委員会(FOMC)の「ナンバー3」なら、本日講演予定のフィッシャーFRB副議長は「ナンバー2」です。「ナンバー1」のイエレンFRB議長も先週のFOMC後の会見で金利とバランスシートの正常化に前向きな姿勢を示しており、フィッシャー副議長も同様のスタンスなら、FOMC「トップ3」の足並みが見事に揃う事になります。ただ、講演はオランダ中銀主催のマクロプルーデンス政策に関する協議会で行われるため、金融政策には言及しない事もありえます。
 
(欧米時間のドル/円予想レンジ:111.100-112.200円 )
 
 
 
ブログ

昨日のドル円相場ときょうのひとこと(6/20 火)

WS000659.JPG 
 
----------6/19ドル円相場概況---------------------
 
OP 110.804
HI 111.597
LO 110.783
CL 111.520
 
 
東京市場は、加計問題を他所に進んだ株高を好感して111円台を回復。やや伸び悩む場面もあったが、午後には111.20円台へと上昇した。欧州市場では株価の小反落につれて110.90円台に差し込むも下値は堅かった。NY市場に入り、ハト派のダドリー総裁がタカ派発言を行うと米長期金利とともにドルが上昇。NYダウが史上最高値を更新するなど株高が進む中で円売りも進み、111.597円まで上値を伸ばした。
 
 
-----------6/19主な出来事----------------------------

18日の仏下院選決選投票、マクロン大統領の「共和国前進」過半数を確保
 
08:48 ロウRBA総裁
・豪経済はより力強い成長が可能
・今後数年間の豪成長はやや力強さを増す見込み
 
08:50 (日) 5月貿易収支 -2034億円
前回+4817億円→+4811億円
予想+433億円  
 
16:55 格付け会社ムーディーズ、大手4行を含む豪銀行12行の長期格付けを引き下げ
 
21:05 ダドリーNY連銀総裁
・失業率が4.3%に低下し、インフレ率が1.5%程度で推移する現在の状況は『極めて良好』
・労働市場の引き締まりが続き賃金も少しずつ持ち直すことで、2%の目標に緩やかに回帰するだろう
 
25:47 デービス英EU離脱担当相
・BREXITの議論は非常に生産性があった
 
------------6/19株式・債券・商品----------------------
 
WS000664.JPG
 
---------6/20きょうの注目材料-------------------------
<国内>
特になし
 
<海外>
08:00    エバンズ米シカゴ連銀総裁、講演
10:30    1-3月期豪住宅価格指数
10:30    RBA理事会議事要旨
15:00    5月独生産者物価指数
16:15    フィッシャーFRB副議長、講演
16:30    カーニーBOE総裁、講演
17:00    4月ユーロ圏経常収支
17:00    1-3月期南アフリカ経常収支
17:30    5月香港消費者物価指数
17:30    コスタ・ポルトガル中銀総裁、講演
21:15    ローゼングレン・ボストン連銀総裁、講演
21:30    4月カナダ卸売売上高
21:30    1-3月期米経常収支
28:00    カプラン・ダラス連銀総裁、講演
 
--------6/20きょうのひとこと-------------------------
 
昨晩のドル円の上昇はやや意外感が残るものでした。ダドリーNY連銀総裁の発言があったとはいえ、先週金曜日の失速の後味が悪かっただけに、その金曜高値をこうもあっさり超えるとは思いませんでした。ドル円は、先週のFOMCをまだ消化し切れていないという事かもしれません。ただ、FOMCのハト派の中心メンバーの明るい見通しが米株式市場を勇気付けたのは、ドル円にとって心強い動きと言えるでしょう。なお、昨日のNYダウは史上最高値で引けています。ドル高よりも円安がドル円上昇のメインエンジンになりそうな気配も漂っています。
 
 
 
本日もよろしくお願いいたします。
 
 
 
ブログ

いよいよ英とEUの離脱交渉がスタート!

英国の欧州連合(EU)離脱が決まった国民投票から1年、英国がEUに離脱を通知してから3カ月が経過し、いよいよ本日から両者による交渉がスタートする。もっとも、先日の英総選挙で与党・保守党が想定外の敗北を喫した事で、メイ首相の求心力は低下しており、首相が掲げる「強行離脱(ハード・ブレグジット)」路線の遂行にも不透明感が漂っている。実際に与党内からも「ハード・ブレグジット」の見直しを求める声が上がるなど、政権の離脱に対するスタンスが揺らぎ始めた。
 
その意味では、本日の会合は英国のデービス離脱担当相とEU側の交渉責任者であるバルニエ委員の「顔見せ」的なものになると見られ、離脱の条件や今後の関係性などの核心的な協議に進む可能性は低いと考えられる。「顔見せ」会合を無難に終えれば、ポンド相場には大きな影響はないのかもしれない。とはいえ、もしキックオフの段階で躓くようだと、ただでさえ難航が予想される今後の交渉の見通しは全く立たなくなる。念のため会合後の共同記者会見には注目しておきたい(会見は25時頃からとの報道あり)。 

ブログ

16日のドル円相場ときょうのひとこと(6/19 月)

WS000657.JPG
 
----------6/16ドル円相場概況---------------------
 
OP 110.895
HI 111.413
LO 110.649
CL 110.871
 
 
東京市場は、日本株の堅調推移に支えられてじり高の展開。「出口」を示さなかった黒田日銀総裁の会見中には111.30円台へと上昇し、欧州市場でも米長期金利の上昇を眺めて111.413円まで上値を伸ばした。しかし、NY市場に入り弱い経済指標が続くと長期金利が急低下する中、110.60円台へと反落した。その後は下げ渋ったものの111円台へは戻せず、ほぼ横ばいの110.80円台で取引を終えた。
 
-----------6/16主な出来事----------------------------
 
12:00 (日) 日銀金融政策決定会合
・マイナス金利0.1%維持
・7対2で金融政策の現状維持を決定
・長期国債の買い入れ額は概ね現状程度(年間80兆円増) 
 
15:30 黒田日銀総裁
・現時点で出口での収益試算公表するのはかえって混乱招く
・現時点で出口の具体的な手法・順序を示すのは難しい
・ETF購入はできるだけ早期の物価2%実現に必要な政策
・ETF購入は特定水準実現のため実施しているわけではない
 
18:00 (ユーロ圏) 5月消費者物価指数(HICP)・確報 (前年比) +1.4%
前回+1.9% 
予想+1.4% 
 
21:30 (米) 5月住宅着工件数 109.2万件 
前回117.2万件→115.6万件
予想122.0万件 
 
21:30 (米) 5月建設許可件数 116.8万件
前回122.9万件→122.8万件
予想124.9万件  
 
22:08 フォーブス英中銀金融政策委員会(MPC)委員
・外的ショックがインフレに影響を与え続けるだろう
・為替レートがインフレに対して持続的な影響を与える
 
23:00 (米) 6月ミシガン大消費者信頼感指数・速報 94.5
前回97.1 
予想97.0  
 
24:33 カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁
・物価指標がさらに出るまで利上げを遅らせるべきだった
 
27:00 カプラン米ダラス連銀総裁
・追加利上げには非常に慎重で忍耐強くあるべき 
 
------------6/16株式・債券・商品----------------------
 
WS000658.JPG
 
  
---------6/19きょうの注目材料-------------------------
 
<国内>
08:50    5月貿易統計(通関ベース)
 
<海外>
08:01    6月ライトムーブ英住宅価格
08:30    ロウ豪準備銀行(RBA)総裁、講演
18:00    4月ユーロ圏建設支出
21:00    ダドリー米ニューヨーク連銀総裁、講演
 
--------6/19きょうのひとこと------------------------
 
米住宅着工件数の下振れを受けて(先行指標である許可件数も下振れ)、アトランタ連銀やNY連銀のGDP予測(4-6月期)が下方修正されました。先週、FOMCが示した年内もう一回の追加利上げには、早くも懐疑的な見方が広がっており米長期金利が低下。FOMCで息を吹き返したかに思えたドル強気派は再び苦しい状況に追い込まれてしまいました・・・
 
 
本日もよろしくお願いいたします。
 
 
 
 
ブログ

今夜の注目材料は?6/16

 東京市場のドル/円は、昨晩の上昇基調を引き継いでじり高で推移。今月2日以来、2週間ぶりに111円台を回復し、一時111.20円台まで上値を伸ばしました。欧米市場に入る前に注目イベントを確認しておきましょう。
 
6/16(金)
18:00   ユーロ圏5月消費者物価指数・改定値
21:30   4月対カナダ証券投資
21:30☆ 米5月住宅着工件数
21:30   米5月建設許可件数
23:00   米5月労働市場情勢指数
23:00☆ 米6月ミシガン大消費者信頼感指数・速報値
25:45☆ カプラン米ダラス連銀総裁、講演
-----  EU財務相理事会(ルクセンブルク)
18日   仏下院選決選投票
 
※☆は特に注目の材料
 
昨日からのドル/円の上昇を支援しているのは米長期金利の持ち直しです。これには米連邦公開市場委員会(FOMC)の緩やかな引き締め姿勢を再評価しているという見方もあるようです。そうした中、5月住宅着工件数などの米経済指標も重要ですが、カプラン米ダラス連銀総裁の講演も気になるところです。
 
ブログ

昨日のドル円相場ときょうのひとこと(6/16 金)

WS000655.JPG 
 
----------6/15ドル円相場概況---------------------
 
OP 109.594
HI 110.982
LO 109.274
CL 110.938
 
 
東京市場は、トランプリスクで小緩む場面もあったが、時間外取引で米長期金利が上昇する中、109円台後半へと値を戻した。欧州市場ではBOEのタカ派化を受けて急伸したポンド円の影響もあって110円台を回復。NY市場でも、6月分の経済指標に好結果が続く中、ドル買いが継続。米長期金利の続伸とともに110.982円まで上値を伸ばした。
 
-----------6/15主な出来事----------------------------
 
07:30 モラー特別検察官が米大統領を司法妨害の可能性で捜査
 
07:45 (NZ) 1-3月期GDP (前年比)+2.5%
前回 +2.7%
予想 +2.7%  
 
10:30 (豪) 5月就業者数 +4.20万人
前回+3.74万人→+4.61万人
予想 +1.00万人  
(豪) 5月失業率 5.5% 
前回5.7% 
予想5.7% 
 
17:30 (英) 5月小売売上高 (自動車燃料含む:前月比)-1.2%
前回 +2.3%→+2.5%
予想-0.8%  
 
18:00 (ユーロ圏) 4月貿易収支(季調前)+179億EUR 
前回 +309億EUR 
予想+285億EUR 
 
20:00 (英) BOE政策金利を 0.25%に維持
20:00 (英) BOE議事録
・5対3で金融政策の据え置きを決定(サンダース、マカファーティー、フォーブス氏が利上げに投票) 
・ポンド安によってインフレ率が従来の想定よりも大幅に目標の2%を上回る可能性がある
 
21:30 (米) 6月NY連銀製造業景況指数 19.80
前回-1.00 
予想5.00  
 
21:30 (米) 新規失業保険申請件数 23.7万件
前回24.5万件 
予想24.1万件  
 
21:30 (米) 6月フィラデルフィア連銀製造業指数 27.6 
前回38.8 
予想24.9 
 
21:30 (米) 5月輸入物価指数 (前月比) -0.3%
前回+0.5%→+0.2%
予想-0.1%  
 
21:30 (加) 4月製造業出荷 (前月比)+1.1%
前回 +1.0%→+0.8%
予想 +0.9%  
 
22:15 (米) 5月鉱工業生産 (前月比) 0.0%
前回+1.0%→+1.1%
予想 +0.2%  
 
22:15 (米) 5月設備稼働率 76.6%
前回76.7% 
予想76.8%  
 
23:00 (米) 6月NAHB住宅市場指数67
前回 70→69
予想70  
 
28:00 ユーロ圏財務相とIMF、85億ユーロのギリシャ向け融資に合意
 
29:00 (米) 4月対米証券投資 +18億USD 
前回+598億USD→+597億USD 
 
------------6/15株式・債券・商品----------------------
 
WS000654.JPG
 
---------6/16きょうの注目材料-------------------------
<国内>
未定    日銀金融政策決定会合
15:30    黒田日銀総裁、定例記者会見
 
<海外>
18:00    5月ユーロ圏消費者物価指数・改定値
21:30    4月対カナダ証券投資
21:30    5月米住宅着工件数
21:30    5月米建設許可件数
23:00    5月米労働市場情勢指数
23:00    6月米ミシガン大消費者態度指数・速報値
25:45    カプラン米ダラス連銀総裁、講演
----  EU財務相理事会(ルクセンブルク)
18日   仏下院選決選投票
 
--------6/16きょうのひとこと------------------------
 
中銀ウイークのトリを務めるのは我らが日銀です。先日、米大手通信社が「日銀が出口論のスタンスを修正して市場との対話へ」とする観測記事を報じた事で円高に振れる場面がありました。ソースの不明瞭さなどから「眉唾」的な内容ではありましたが、ECBがフォワードガイダンスから「利下げ」を削除、FRBが利上げ継続に加えてB/S縮小姿勢、BOC(カナダ中銀)も利上げ姿勢を表明、BOEはインフレ警戒で利上げ支持が増加、と先進国の中央銀行がいずれも緩和姿勢を修正する中、我らが日銀の姿勢も気になるところではあります。15:30からの黒田総裁の会見に注目しましょう。
 
 
本日もよろしくお願いいたします。
 
 
 
ブログ

米6月FOMCレビュー

昨夜の米FOMCは、利上げは想定どおりとはいえ、B/S縮小計画の開示と年内開始宣言を盛り込んだ点がややサプライズ。経済見通しや金利見通しについても目立った下方修正はなく「概ね3月見通しを維持」、さらにはイエレン議長のインフレ鈍化は「ノイズ」発言もあり、市場の目には総じて「ややタカ派的」と映った模様。今回のFOMCの主なポイントは以下のとおり。
 
1)政策金利であるFF金利誘導目標レンジを0.75%-1.00%から1.00-1.25%に引き上げ
・Fed Wacthによると96.8%織り込み済みであった
 
2)声明で楽観姿勢を維持
・「5月FOMC以降に入手した情報は、労働市場が引き締まり続け、経済活動が今年ここまで緩やかに拡大していることを示している」「金融政策の運営姿勢の緩やかな調整により、経済活動が緩やかなペースで拡大し、労働市場の状況はさらにいくらか力強さを増すと引き続き予測している」 
 
3)4.5兆ドルに膨らんだB/S(バランスシート)の正常化計画を正式にアナウンス
・年内に月100億ドル規模で圧縮を開始、その後3ヵ月ごとに100億ドルずつ上積みし、圧縮額を月500億ドル規模へ

 
4)経済見通しは大きく変えず
・17年見通しで、GDPと失業率を上方修正一方、インフレ率を下方修正、その他は失業率見通しを全期間で上方修正したくらいで概ね3月予想を維持
  
WS000649.JPG
  
5)金利見通しもほぼ3月を踏襲
・年末時点の予想中央値を1.375%に(1.25-1.50%)据え置いて年内あと1回の追加利上げシナリオ維持
 
 WS000651.JPG
 
 
6)イエレン議長「インフレ指標はノイズが付き物」
・質疑応答で「一部のインフレ指標に過剰反応しないことが重要であり、指標はノイズ伴う可能性」と述べて、足元のCPIの鈍化などを重視しない考えを示した
 
 
米5月消費者物価指数と米5月小売売上高の弱い結果を受けて108.787円まで売られていたドル円は、FOMC後に109.862円まで反発。2.10%近傍まで低下した10年債利回りも2.15%程度まで戻したが、いずれも指標前の水準(110.30円前後、2.22%前後)を回復する事はできなかった。FOMCが年内あと一回の利上げとB/S縮小の方針を示したとはいえ、その「実際の道筋は経済データ次第」としているためだろう。市場は、FOMCの見通しとそれに沿った金融正常化スタンスを懐疑的に見ている事になる。FOMCが市場の信頼を取り戻せるかどうかも「経済データ次第」という事になるのだろう。 

WS000653.JPG
ブログ

今夜の注目材料は?6/15

 東京市場のドル/円は、一時109.20円台まで下落しましたが、時間外取引の米長期金利が持ち直した事などから109.80円台まで反発。もっとも、110円台復帰の壁は厚く、その後は109円台半ばに押し戻されています。欧米市場に入る前に注目イベントを確認しておきましょう。
 
6/15(木)
16:30☆ スイス中銀、政策金利発表
17:30☆ 英5月小売売上高
18:00   ユーロ圏4月貿易収支
20:00☆ トルコ中銀、政策金利発表
20:00☆ 英中銀(BOE)金融政策発表
20:00☆ BOE議事録
21:30   カナダ4月製造業出荷
21:30☆ 米6月NY連銀製造業景気指数
21:30☆ 米新規失業保険申請件数
21:30☆ 米6月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
21:30   米5月輸入物価指数
22:15☆ 米5月鉱工業生産
22:15☆ 米5月設備稼働率
23:00   米6月NAHB住宅市場指数
29:00☆ カーニーBOE総裁、講演
29:00   米4月証券投資動向
----- ユーロ圏財務相会合(ルクセンブルク)
 
※☆は特に注目の材料
 
米FOMCは「ややタカ派的」と市場に受け止められましたが、その前に発表された米5月消費者物価指数と米5月小売売上高の弱さを打ち消す事はできませんでした。FOMCが、今後の利上げやバランスシート縮小の道筋については「経済データ次第」としているため仕方がないのかもしれません。きょうのドル/円の動きも「経済データ次第」となる可能性がありそうです。新規失業保険申請件数や5月鉱工業生産などの米経済指標に注目です。
 
ブログ

昨日のドル円相場ときょうのひとこと(6/15 木)

WS000638.JPG 
 
----------6/14ドル円相場概況---------------------
 
OP 110.030
HI 110.338
LO 108.787
CL 109.544
 
 
東京市場は、FOMC前の様子見ムードが強く110円を挟んで小動き。欧州市場では、薄商いの中、ポジション調整的な円売りが優位となり110.338円まで上昇した。ところが、NY市場に入るとCPIと小売売上高のダブルパンチでドル売りが激化。その後も長期金利の低下が止まらず10年金利が2.10%台まで低下する中、109円台を割り込んだ。FOMCは、利上げ+利上げ見通し維持(年内あと1回)+バランスシート縮小計画が示され、イエレン議長もインフレ鈍化は「ノイズ」と指摘するなど総じてタカ派的。ドルに買戻しが入り109.801円台まで値を戻したが、110円台には戻せず109円台半ばで取引を終えた。
 
 
-----------6/14主な出来事----------------------------
 
 
11:00 (中国) 5月鉱工業生産 (前年比) +6.5% 
前回+6.5% 
予想+6.4% 
11:00 (中国) 5月小売売上高 (前年比) +10.7%
前回+10.7% 
予想+10.7% 
 
17:30 (英) 5月失業者数 +0.73万人
前回+1.94万人→+2.20万人  
(英) 5月失業率 2.3%
前回2.3% 
1(英)2-4月週平均賃金(前年比)+2.1%
前回+2.4%→+2.3%
予想+2.4%
 
18:00 (ユーロ圏) 4月鉱工業生産 (前月比)  +0.5% 
前回-0.1%→+0.2%
予想+0.5%
 
 
21:30 (米) 5月消費者物価指数 (前月比) -0.1%
前回+0.2%
予想 0.0%  
(米) 5月消費者物価指数 (前年比) +1.9%
前回+2.2% 
予想+2.0%  
(米) 5月消費者物価指数 (コア:前年比) +1.7%
前回+1.9% 
予想+1.9%  
21:30 (米) 5月小売売上高 (前月比) -0.3%
前回+0.4% 
予想0.0%  
(米) 5月小売売上高 (前月比:除自動車) -0.3%
前回+0.3%→+0.4%
予想+0.1%  
 
27:00  FOMC、政策金利を1-1.25%に引き上げ
・雇用の伸びは緩やかだが堅調で、失業率はここ数カ月で低下
・金融政策スタンスの段階的な調整に伴って経済活動は緩やかなペースで拡大
・労働市場の状況は幾分さらに強まると予想
・保有債の償還資金再投資については当初3ヵ月は月100億ドルのペース
・カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁はFF金利を据え置くことが望ましいとして反対
 
27:00 FOMC経済見通し
 
成長率  (3月時点)
17年 2.2%(2.1%)
18年 2.1%(2.1%)
19年 1.9%(1.9%)
長期 1.8%(1.8%)
 
失業率 
17年 4.3%(4.5%)
18年 4.2%(4.5%)
19年 4.2%(4.5%)
長期 4.6%(4.7%)
 
コアPCE 
17年 1.7%(1.9%)
18年 2.0%(2.0%)
19年 2.0%(2.0%)
 
27:00 メンバーによる金利見通し(ドットチャート)
2017年末
1.125% 4人
1.375% 8人
1.500% 0人
1.625% 4人
※中央値1.375% 年内あと1回の利上げ
 
 
27:30 イエレンFRB議長、会見
・適切な時期になれば保有資産の正常化に着手
・今後数年にわたって段階的な利上げが妥当
・今年からバランスシートの縮小に着手すると予想
・株式市場が昨年大幅に上昇したことは認識している
・数回のインフレ指標に過剰反応しないことが重要
 
------------6/14株式・債券・商品----------------------
 
WS000643.JPG
 
---------6/15きょうの注目材料-------------------------
 
<国内>
08:50    対外対内証券売買契約等の状況(週次・報告機関ベース)
 
<海外>
07:45    1-3月期NZ国内総生産
10:30    5月豪雇用統計
15:45    5月仏消費者物価指数・改定値
16:15    5月スイス生産者輸入価格
16:30    スイス中銀、政策金利発表
17:30    5月英小売売上高指数
18:00    4月ユーロ圏貿易収支
20:00    トルコ中銀、政策金利発表
20:00    英中銀政金融政策委員会(MPC)
20:00    英MPC議事要旨
21:30    4月カナダ製造業出荷
21:30    6月米NY連銀製造業景気指数
21:30    米新規失業保険申請件数
21:30    6月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数
21:30    5月米輸入物価指数
22:15    5月米鉱工業生産指数
22:15    5月米設備稼働率
23:00    6月米NAHB住宅市場指数
29:00    カーニーBOE総裁、講演
29:00    4月対米証券投資動向
-----  ユーロ圏財務相会合(ルクセンブルク)
 
--------6/15きょうのひとこと------------------------
 
FOMCに対する市場の評価は「思ったよりタカ派的」といったところでしょう。そこについては想定通りでしたが、その前の米5月消費者物価指数と米5月小売売上高の弱さは全くの想定外でした。FOMCは、追加利上げもB/S縮小も「データ次第」としているので、その「データ」が弱いとなると、タカ派姿勢自体を信用できないという事になってしまいます。米長期金利やドルの動きにもそうした受け止め方が反映されているように感じます。その受け止め方を肯定するのも否定するのも「データ次第」という事になるわけで、きょうの米経済指標が注目されます。
 
 
本日もよろしくお願いいたします。
 
 
 
ブログ

昨日のドル円相場ときょうのひとこと(6/14 水)

WS000636.JPG
----------6/13ドル円相場概況---------------------
 
OP 109.850
HI 110.270
LO 109.825
CL 110.079
 
 
東京市場は、動意限定も109円台の底堅さはキープして110.10円台まで小じっかりの展開。欧州市場は110.270円まで上伸したが後が続かず、110.00円前後まで押し戻された。NY市場は米生産者物価指数の結果を受けて米長期金利の上昇とともに再び110.20円台へ。しかし、またしてもこの水準で抑えられると109.90円台に反落するなど一進一退の動き。その後も110.00円を挟んだもみ合いが続き、110.00円台で取引を終えた。
 
-----------6/13主な出来事----------------------------
 
17:30 (英) 5月消費者物価指数 (前年比) +2.9% 
前回+2.7% 
予想+2.7% 
 
17:30 (英) 5月小売物価指数 (前月比) +0.4% 
前回+0.5% 
予想+0.3% 
 
(英) 5月小売物価指数 (前年比) +3.7%
前回+3.5% 
予想+3.5% 
 
17:30 (英) 5月生産者物価指数 (前年比) +3.6%
前回+3.6% 
予想+3.6% 
 
18:00 (独) 6月ZEW景気期待指数 18.6
前回20.6 
予想21.7 
 
18:00 (ユーロ圏) 6月ZEW景気期待指数 37.7
前回35.1   
 
21:30 (米) 5月生産者物価指数 (前月比) 0.0% 
前回+0.5% 
予想0.0% 
(米) 5月生産者物価指数 (前年比) +2.4%
前回+2.5% 
予想+2.3%  
(米) 5月生産者物価指数 (コア:前年比)+2.1% 
前回+1.9% 
予想+1.9% 
 
------------6/13株式・債券・商品----------------------
WS000635.JPG
  ---------6/14きょうの注目材料-------------------------
 
<国内>
13:30    4月鉱工業生産確報
 
<海外>
07:45    1-3月期NZ経常収支
11:00    5月中国鉱工業生産
11:00    5月中国小売売上高
15:00    5月独消費者物価指数・改定値
16:15    コンスタンシオECB副総裁、講演
16:30    クノット・オランダ中銀総裁、講演
17:00    ハンソン・エストニア中銀総裁、講演
17:00    バイトマン独連銀総裁、講演
17:30    5月英雇用統計
18:00    4月ユーロ圏鉱工業生産
20:00    4月南アフリカ小売売上高
21:15    ビスコ・イタリア中銀総裁、講演
21:30    5月米消費者物価指数
21:30    5月米小売売上高
23:00    4月米企業在庫
23:30    EIA週間原油在庫統計
26:30    リムシェービッチ・ラトビア中銀総裁、講演
27:00    米FOMC政策金利発表
27:00    FOMC、経済・金利見通し発表
27:30    イエレン米FRB議長、定例記者会見
 
 
--------6/14きょうのひとこと------------------------
 
FOMC待ちで動きそうにない相場展開ですが、そのFOMCは今後の利上げペースとB/S縮小計画が焦点でしょう。ドルの浮沈もここがカギになりそうです。利上げペースについては、3月FOMCで示した今年3回の見通しが維持されるのか注目です。今のところ市場は、インフレ鈍化や政局不透明感などから今年3回目の利上げは五分五分と見ているようなので、3月見通し維持なら「ややタカ派的」と受け止める可能性があります。B/S縮小については5月議事録で計画の詳細を「近く発表する」としています。今回発表されれば9月に縮小開始の可能性もあるため要注目です。縮小が始まった場合に、利上げとの兼ね合いをどう取るのか(同時進行ではタカ派的すぎるとの見方が根強い)という点も気になります。
 
 
 
本日もよろしくお願いいたします。