現在のドル/円日足チャートはユーロ/ドルが 6月に上昇し始めたときと同じサインが点灯! ブログ

現在のドル/円日足チャートはユーロ/ドルが 6月に上昇し始めたときと同じサインが点灯!

■目先の米ドル高が次なるトレンドの推進を示唆 米予算決議案可決が伝わり、現在、米ドル全面高が進んでいる。

ドルインデックス 1時間足(出所:Bloomberg)

 昨日(10月19日)の波乱があったからこそ、目先の米ドル高は次なるトレンドの推進を示唆していると思う。

 昨日(10月19日)はスペインのカタルーニャ独立問題で市場の警戒が再度高まり、米メディアによる次期FRB(米連邦準備制度理事会)議長人事報道(パウエル氏が有力といった内容)もあって、NYダウは一時、100ドルの下げを演じ、日経平均先物の反落とともに、米ドル/円も一時、112.30円まで急落した。

米ドル/円 1時間足(出所:Bloomberg)

 しかし、NYダウが再度史上最高値で大引けしたことからもわかるように、リスクオンはなお、メイン・センチメントとして市場を支配している。

■NYダウ史上最高値更新のたびに市場が警戒するのは健全 もっとも、米国株は連日高値を更新し(※1)、日経平均も昨日(10月19日)まで13連騰を達成(※2)、1988年以来のパフォーマンスとなったから、市場関係者は過熱を警戒し、何らかの材料に過敏に反応してしまうのも理解しやすい。

(※1 執筆者注:S&P500は2017年年初から50回以上の高値更新を果たし、NYダウの史上最高値更新自体も、もはやニュースにならないほど日常化している)

(※2 編集部注:10月20日(金)、本記事寄稿後の編集中に日経平均はまた前日比で上昇して大引け。歴代1位タイの14連騰を記録した)

 が、史上最高値を更新するたびに市場の警戒が強まってきた米国株の経緯からすると、警戒されているうちはまだ健全だ、とも言えるから、目先はトレンド・フォロー、つまり、順張りしかできない。

 ゆえに、米国株のトレンドが修正されると証明されるまで、日本株高・日本円安とセットになったトレンドに、追随するしかない。

 米国株の歴史的な連騰は、単純にテクニカルの視点からみれば、逆張り派(空売り筋)の大損が背景にあったことも容易に推測されるから、前轍を踏まないことは重要だ。

■10月19日の米ドル/円下落は押し目買いの好機だった 米ドル/円に関しては、週明け(10月16日)からの切り返しは明白なトレンドの方向を示唆してくれた上、一昨日(18日)の値動きをもって確認のサインを点灯していた。

 だから、昨日(10月19日)の反落も、出遅れたロング筋にとって押し目買いの好機であった。

 理屈は昨日(10月19日)書いたレポートをもって説明する。本文は以下のとおり。

米ドル/円 日足(10月19日作成、クリックで拡大)(出所:FXブロードネット)

16日に陽線、6日高値を起点とした反落波の底打ちを決定、GMMAにおける「鰯喰い」のサイン(調整一服)を点灯していた。同サインの確認、昨日にて10日高値112.83のブレイクをもって行われたと見る。

というのが、6日の弱気サインが点灯され、その後の反落につながっていたが、10日~12日罫線で形成した「インサイド」の下放れがあったからこそ、16日の安値打診があった。本来、同下放れが指示するターゲットはもっと下方に位置、また6日罫線の意味合いに鑑み、大幅な下値打診があってもおかしくなかったから、前記「インサイド」の「母線」に当たる10日高値のブレイクは底打ちを確認、また「鰯喰い」サインの蓋然性を証左している

わけだ。

もっとも、6日の罫線、弱気「リバーサル」に「フォールス・ブレイクアウト」のサインを点灯していたから、大幅かつ本格的な下落をもたらすリスクもあった。この場合、同日罫線が「フェイクセットアップ」のサインとして点灯する恐れもあるが、昨日の続伸、反落波の一服、または上昇波への復帰を示唆したから、6日高値が再度ブレイクされることも射程圏に収める。

弱気サインを点灯してから、限られた反落幅しか達成できず、再度高値更新になれば、6日罫線の意味合いを一転させる可能性がある。詰まる所、弱気のサインが否定されると、「ダマシ」として解釈され、一転してブル基調の継続や加速を示すサインと解釈されるから、高値更新後の上昇モメンタムに注意。

米ドル/円 週足(10月19日作成、クリックで拡大)(出所:FXブロードネット)

週足では、先週高値のブレイクも重要のサインとみる。4月安値から繰り返してきた「週足四連陽後の陰線引けがあれば、反落が続く」といった変動リズムの打破を証明しているからだ。高値更新があれば、一層強気基調の維持また加速につながる。

 GMMAの「鰯喰い」のサインは筆者の命名で、長期移動平均線グループ(ピンク色)に短期移動平均線グループ(水色)や価格が接近したものの(場合によってはいったんクロスしたものの)、結局、元のトレンドへ復帰してしまうのを示唆するサインを指す。トレンド途中のスピード調整と見なせばわかりやすいかと思う。

 そして、「フェイクセットアップ」はプライスアクションの用語で、トレンドを反転させる可能性を示唆するサインであるだけに、昨日(10月19日)のレポートの指摘どおり、ここから10月6日(金)高値113.44円のブレイクがあれば、一転してトレンド継続、また加速させるサインと化す。したがって、円安トレンドに弾みがつくのは、これからではないかと思う。

 相場のことは相場に聞くしかないので…
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