「幻の利上げ」に揺れる市場、経済鈍化で金融相場復活 News

「幻の利上げ」に揺れる市場、経済鈍化で金融相場復活

[東京 16日 ロイター] - 米国の「幻の利上げ」に市場は揺れている。世界経済が鈍化し、米利上げ観測が後退。金融相場が復活する中で、利上げに備えていたポジションが、各市場で巻き戻されている。一方で先行きは不透明さを増し、緩和マネーを背景とした短期筋主導の相場展開が続き、一段と振幅が激しくなっている。

中国経済、一般に言われているより悪い=渡辺JBIC総裁 News

中国経済、一般に言われているより悪い=渡辺JBIC総裁

[東京 16日 ロイター] - 国際協力銀行(JBIC)の渡辺博史総裁(元財務官)は16日、銅価格の下落を根拠に「中国経済は一般に言われているよりも減速している可能性が大きい」と指摘した。先週末ペルーで開かれ自身も参加した20カ国(G20)財務相・中銀総裁会合では、7─9月の国内総生産(GDP)成長率が従来の7%から大幅に減速する公算が大きいとの見解を示した。記者団との懇談で語った。

景気大きく下振れなら機動的対応で内需喚起を=諮問会議提案 News

景気大きく下振れなら機動的対応で内需喚起を=諮問会議提案

[東京 16日 ロイター] - 政府は16日開催の経済財政諮問会議で、アベノミクス第2ステージに向けた政策方針について議論した。民間議員からは、スローガンの「1億総活躍社会」実現には、好循環の拡大・成長の加速を実現すべきとして、景気が大きく下ぶれする恐れが生じた際には、再びデフレに戻さないよう機動的に対応し、消費や設備投資を喚起すべきとの提案がなされた。

TPP対応、対策費より成長事業に財政投入=諮問会議民間議員提案 News

TPP対応、対策費より成長事業に財政投入=諮問会議民間議員提案

[東京 16日 ロイター] - 政府は16日、経済財政諮問会議を開催し、TPP(環太平洋連携協定)合意を受けて国内対応策のあり方などを検討した。基本的な考え方として民間議員から、農業への打撃緩和のためのいわゆる「対策費」という考え方はとらず、成長に向けた攻めの事業に歳出を充てるべきとの方針が示された。

アングル:ドル/円に年初来安値更新の警戒感、需給均衡崩れる余地も News

アングル:ドル/円に年初来安値更新の警戒感、需給均衡崩れる余地も

[東京 16日 ロイター] - ドル/円下落に対する警戒感が、外為市場で浮上してきた。大型のM&A(合併・買収)や年金基金、投資信託による外国株買いなどの「円売り」需要は根強いものの、経常黒字拡大や円ショート巻き戻しなどの「円買い」規模が急拡大。円高が進みやすい年末にかけて、年初来安値の115.85円を更新して円高が進む可能性もささやかれている。

来週のドル/円は戻り鈍い、中国経済指標に注目 News

来週のドル/円は戻り鈍い、中国経済指標に注目

[東京 16日 ロイター] - 来週の外為市場で、ドル/円は戻りが鈍い展開が予想される。米国ではさえない経済指標が多く、早期利上げ観測が後退している。日銀への追加緩和期待が下支えとなっているものの、週初に発表される中国の経済指標が総じて弱い内容となれば、リスク回避ムードが再燃し、ドル安/円高の圧力がかかりやすい。

市場からの「倍返し」を警戒。甘い認識は 捨てよ!ドル/円は115.89円へ向け始動!? ブログ

市場からの「倍返し」を警戒。甘い認識は 捨てよ!ドル/円は115.89円へ向け始動!?

■米ドル/円は115.89円に向けて動き始めた? 米ドル安が一段と進んでいる。

 昨日(10月15日)の市況でいうと、ドルインデックスは一時94の節目を割り込み、米ドル/円は118円の節目割れ寸前だった。

ドルインデックス 日足  (出所:CQG)

米ドル/円 日足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)

 米ドル/円に関して、昨日(10月15日)の値動きは、前回のコラムで指摘した中期スパンにおける115.89円のターゲットへ向けての始動とも言える。

【参考記事】

●日銀追加緩和は「最後の一手」として封印、米ドル/円は115.89円をめざして下落か 

米ドル/円 日足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)

 もっとも、115.89円は米ドル/円の8月24日(月)安値にすぎず、同安値の打診自体はサプライズとは言えなくなっている。ただし、8月24日(月)の暴落はあまりにも強烈だったので、同安値の再打診があれば、米ドル/円がより本格的な反落を加速していく公算が高いと見なされ、ひとつの目安にはなると思われる。

 米ドル/円の反落が、ドルインデックスの反落とリンクする値動きが強まっていることから考えると、米ドル全体のトレンドがより鮮明にとらえられる。

 米ドル全体の一段安の警戒サインとして、目先、ドルインデックス日足の50日移動平均線が、200日移動平均線を下回っていることに注意が必要だ。何しろ、これは2014年7月以来の出来事であり、米ドルがさらに一段調整することを暗示、米ドル/円と同じく、8月24日(月)安値92.62の再打診があれば、一段と反落の余地を拡大する公算が大きい。 

ドルインデックス 日足(出所:CQG)

■ファンダメンタルズが脆弱なのにユーロの堅調さが目立つ 2015年年内の米利上げ観測が急速に後退している中、米ドル高を支えてきた材料の剥落がメインシナリオとなり、いわゆるリスクオフの恩恵が見られなくなってきたことが、6月以来の為替マーケットの基調だと思う。

 対照的に、ファンダメンタルズが脆弱でQE(量的緩和)の拡大もあり得るというのにユーロは堅調さが目立ち、よりいっそう米ドルの軟調が浮き彫りになっている。 

ユーロ/米ドル 日足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 日足)

 EU(欧州連合)サイドの問題は、従来の構造問題以外にもっとも気になるのが、やはり大規模なQEがあっても物価水準がECB(欧州中央銀行)のターゲットに届いていないということだ。

 このような頭痛の種について、ドラギECB総裁以外で、もっとも共感できる人は黒田日銀総裁というほかあるまい。日銀がQEの先発組だっただけに、黒田さんの悩みはもっと深いと言えるのではないかと思う。

 ところで、前回のコラムで述べたように、日銀が…