アプトス、ステーキング報酬を半減か|利回り低下でバリデーターに懸念広がる
ステーキング報酬削減で資本効率向上を目指す
アプトス(APT)ラボの開発者は2025年4月18日に、ステーキング報酬を大幅に引き下げることを提案しました。
同提案(AIP-119)では、アプトスのステーキング報酬を現在の7%から3.79%に引き下げることが提言されています。
Super excited to see another strong community led proposal, for community.
Reducing staking reward rate from 7% to 3.79% is a bold move, looking forward to collaborate with moon to gather community feedback and iterate on this proposal.
Please go leave your feedback!
https://t.co/hhTPFZAOaU
— sherry.apt (@sherry_apt) April 18, 2025
コミュニティ主導の強力な提案がまた1つ発表され、とても嬉しく思います。
ステーキング報酬を7%から3.79%に引き下げるのは大胆な動きですが、この提案についてコミュニティの意見を集め、改善を重ねていくことを楽しみにしています。
アプトスラボの開発者は提案を行った背景として、現状のステーキング比率が高すぎることで、ネットワーク全体の資本効率が低下している点を挙げました。
同提案では、比較的リスクの低いステーキング報酬を引き下げることで、リスクやコストが発生するDeFi、DePINなどのエコシステムに資金が循環する効果が期待できると記載されています。
また、ステーキング報酬の引き下げで長期保有者のモチベーションが低下する懸念については、今後導入される新たな報酬制度で緩和されるとしています。
この提案は現在GitHub上で公開されており、約1ヶ月間コミュニティからの意見を募集します。その後、メインネット上で投票にかけられる予定です。可決されれば、まず6ヶ月間影響を評価したのち、3ヶ月にわたって毎月1%ずつ段階的に報酬が引き下げられます。
バリデーターから懸念の声
同提案に対して、特に小規模バリデーターへの影響を懸念する声がコミュニティから挙がっています。
ソラナ(SOL)でも最近同様の提案が議論されましたが、小規模バリデーターへの報酬が大幅に減少し、ネットワークの分散化を脅かす可能性があるため、最終的に却下されました。
コミュニティメンバーおよび独立バリデーターとして、この提案に対して懸念を表明します。現状ではAPTの価格とステーキングレベルの高さから、小規模バリデーターは既に収益を出すのが困難です。
この懸念に関しては提案文書内でも「小規模バリデーターの淘汰によりネットワークの分散性が低下する可能性がある」と認められており、対策として「小規模バリデーター向けの助成金や報酬の必要性」が示されています。
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Source:提案
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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