Solana上のDEX「Raydium」、トークンローンチパッド「LaunchLab」リリース

Raydiumが独自トークンローンチパッド「LaunchLab」をローンチ

Solana(ソラナ)上の分散型取引所(DEX)であるRaydium(レイディウム)が、独自のトークンローンチパッド「LaunchLab(ローンチラボ)」を4月17日にデプロイした。これは約1カ月前に、Solana上のトークンローンチパッドのPump.fun(パンプファン)がレイディウムとの提携を解消し、独自のDEXをローンチしたことを受けた対抗措置とみられている。

「LaunchLab」は、「Pump.fun」のシンプルなアプローチに比べ、より高度なトークン作成プロセスを提供する。具体的には、トークン供給量の調整や、ボンディングカーブで販売されるトークン量、Raydiumの自動マーケットメーカー(AMM)に流動性を移行する前に調達する必要があるSOL量などをカスタマイズ可能だ。

さらに「LaunchLab」は、トークンベスティング(権利確定)や移行手数料シェアリングオプションも提供している。なおPump.funでは、ユーザーにデザイン等の変更のみを許可し、トークノミクスやボンディングカーブの調整は許可していない。

また「LaunchLab」は「JustSendIt」モードを提供しており、トークンを立ち上げて流動性が85SOLに達すると、流動性がRaydiumのAMMに即座に移行するシームレスなオンチェーントークン作成が可能だ。トークンクリエイターに対しては、流動性プールの移行後に取引手数料の最大10%を獲得できるインセンティブを提供している。また、新規ユーザーを紹介した場合にSOLトークンを受け取れるリファラルプログラムも導入されている。

さらに「LaunchLab」で発生する取引手数料の25%はRaydiumのネイティブトークンであるRAYの買い戻しに使用され、残りの75%はコミュニティプールとプログラム手数料に充てられるとのことだ。

Raydiumの匿名チームリードであるTom(トム)氏は、今回リリースしたローンチパッドはより広範な「LaunchLab」スイート(製品)の最初の製品に過ぎないと明言している。なお同氏は以前、ローンチパッドは4月2日までにリリースされると述べていたが、BullX(ブルエックス)やJupiter(ジュピー)などのRaydiumの取引パートナーからのサポートを確保するために延期したと暗号資産メディアの「ディクリプト(Decrypt)」に語ったとのことだ。

またRaydium開発チームは、サードパーティ開発者に対してもローンチパッドインフラを提供しており、開発者自身がボンディングカーブや配布モデルを設計することが可能だ。Raydiumの匿名コア貢献者であるStendhal(スタンダール)氏は「Decrypt」に対し、現在約10の外部グループが「LaunchLab」のトークン作成インフラを使用して独自のアプリを構築していると語っている。

この発表に反応し、RaydiumのRAYトークンは過去24時間で約10%上昇し、トラッキングサイトのCoinMarketCap(コインマーケットキャップ)によると時価総額は約6億7,900万ドルとなり、全暗号資産中78位となっている。

なお、RAYは2月にPump.funがRaydiumとの提携解消を計画しているという噂が最初に流れて以来、約42%下落した。過去にはPump.funのトークンが一定の条件を満たすとRaydiumで取引可能になっていたが、3月20日以降、Pump.funのトークンは独自のPumpSwap分散型取引所に移行した。

今回の「LaunchLab」のリリースは、このRaydiumとPump.funの対立をより加速させるものとなったといえる。 

参考:ドキュメント
画像:iStocks/neyro2008

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参照元:ニュース – あたらしい経済

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