アービトラム、ガバナンス投票権買収で懸念広がる|従来のDAOモデル崩壊か

アービトラムでガバナンス投票権の買収が問題視され、DAOモデルの崩壊懸念が浮上(Concerns rise over governance vote buying in Arbitrum, risking DAO model collapse)

アービトラムDAO、1万ドルで650万ドルの投票権購入か

仮想通貨アナリストのイグナス氏は2025年4月8日に、アービトラム(ARB)のガバナンスで投票権が買収されており、従来のDAOモデルが崩壊していると指摘しました。

同氏はXを通じて、アービトラムのガバナンスにおいて、約1万ドル(約145万円)で650万ドル(約9.5億円)相当の投票権が買収されたと報告しました。

買収は、ガバナンスにおける投票権のマーケットプレイスを提供するロビーファイ(LobbyFi)を通じて行われました。

ロビーファイはガバナンス投票権を貸し出すことで、利回りを得られるサービスを提供しています。貸し出された投票権を利用することで、ガバナンスの投票結果に影響を与えることも可能です。

古いDAOモデルは崩壊しています。先週末、hitmonlee.ethはロビーファイに1万ドル弱を支払い、650万ドル相当(1,930万ARB)の投票権を購入しました。

これは、WintermuteやL2Beatといったガバナンスにおける主要な主体の投票権を上回っています。

(中略)1トークン=1投票権という従来のモデルからの大きな転換が必要です。

同氏は、投票権の買収はDAOにとって重大なセキュリティリスクをもたらすと警告しました。過去にDeFiプロトコルのガバナンスを標的にした攻撃が発生しており、ロビーファイを使った同様の攻撃がより容易になる可能性もあると指摘しています。

ロビーファイの主張

これに対してロビーファイは、一部の指摘を認めつつも「セキュリティ上のリスクはない」と反論しています。

唯一、同意できない点は「セキュリティ上のリスク」です。ロビーファイは、最も透明性の高いプラットフォームで、どのような提案をどのような価格で提供するかを公開しています。

私たちやコミュニティが重大な危険があると判断した場合、該当する提案を取り下げます。また、オークションモデルを調整することによって、できるだけ安全なものにしました。

また、ロビーファイの目的は「ガバナンスにおける金権政治の脱却や、ガバナンス参加を促すことにある」と主張し、存在意義を強調しました。

一方、アービトラムのDAOフォーラムでは、買収された投票権に対する対策が活発に議論されています。対策の一例として、買収された投票権の無効化などが挙げられました。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=145.1円)

>>最新の仮想通貨ニュースはこちら

Source:イグナス氏X投稿
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル:AIによる生成画像

参照元:ニュース – 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です