BINANCE創業者CZ氏、ミャンマー・タイ地震支援に1,000 BNB寄付を表明
チャンポン・ジャオ氏、9,000万円相当のBNBを寄付
大手仮想通貨取引所Binance(バイナンス)の共同創業者であるチャンポン・ジャオ(CZ)氏は2025年3月29日に、ミャンマーとタイで発生した大地震の被災者支援のため合計1,000 BNB(各国に500 BNBずつ)の寄付を行うことを表明しました。
寄付額の1,000 BNBは日本円に換算すると約9,000万円相当(1 BNB=約89,500円)となり、仮想通貨による緊急支援として大きな注目を集めています。
CZ氏は、寄付金の送付方法について「もし寄付に利用できる透明性の高いオンチェーン寄付プラットフォームが見つからなければ、Binance本社およびBinanceタイランドを通じて資金を配布する」と自身のX(Twitter)に投稿しています。
I will donate 500 BNB each to Myanmar and Thailand.
Is there a transparent on-chain donation system with DID? If not, I will rely on @Binance and @Binance_TH_ to distribute.
— CZ
BNB (@cz_binance) March 28, 2025
ミャンマーとタイにそれぞれ500 BNBを寄付します。
DIDを活用した透明性の高いオンチェーン寄付システムがあれば教えてください。なければ、BinanceおよびBinanceタイランドに配布を依頼します。
モロッコ地震時もBNBを寄付
ミャンマー・タイ地震の発生と被害状況
今回の地震は2025年3月28日午後(現地時間)に発生し、震源はミャンマー中部の主要都市マンダレー近郊と推定されています。地震の規模はマグニチュード7.7に達し、周辺地域に甚大な被害をもたらしました。
震源に近いマンダレーでは建物の倒壊が相次ぎ、数百年前に建立された仏塔の一部も崩壊するなど深刻な被害が報告されています。ミャンマー国内では6つの地域・州で非常事態宣言が発令されましたが、地震の影響で通信網が不安定となり被害の全容把握は難航しています。
ミャンマーの軍事政権が3月29日に発表したところによると、この地震による死者数は1,002人、負傷者数は2,376人に上りました。被害規模が明らかになるにつれ死者数は増え続け、翌30日までに1,600人以上に達したとの報道もあります。
隣国タイでも強い揺れが観測され、首都バンコクでは建設中の高層ビルが倒壊して多数の作業員が下敷きとなりました。報道によるとこれまでに11人が死亡し、依然として76人の安否が不明であり、倒壊ビルの下に取り残されており、救出活動が続けられています。
こうした状況を受けて、ミャンマーの実権を握るミン・アウン・フライン国家最高責任者は各国に対し「可能な限りの国際支援を求める」と呼びかけました。被災地では現在も懸命な救助・支援活動が行われており、被災者への迅速な支援が求められています。
広がりを見せる仮想通貨による災害支援
仮想通貨(暗号資産)コミュニティによる今回の支援は、近年広がりを見せる仮想通貨による災害支援の流れの一例でもあります。
Binanceはこれまでも自社の慈善団体「Binance Charity(バイナンス・チャリティ)財団」を通じて各国の自然災害や人道危機に対する寄付活動を行っており、ブロックチェーン技術を用いることで寄付金の流れを高い透明性で公開してきました。
今回のCZ氏の表明を受けて、仮想通貨業界内でも支援の輪が広がりを見せています。
国際的なブロックチェーン技術顧問であるアンディ・リアン氏(Anndy Lian)は、自身のSNSでミャンマーの支援活動を行う非営利団体に対し44 BNB(26,444ドル/400万円相当)の寄付を約束し、フォロワーにも寄付協力を呼びかけました。
仮想通貨を用いた寄付は、ブロックチェーン上で資金の使途を追跡できるという利点があり、今後も災害支援や人道目的での利用拡大が期待されます。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=150.06円)
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Souce:チャンポン・ジャオ氏X投稿
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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