ロシアの電力会社、違法マイニングで1400万ドルの損失か
ロシアの電力会社が違法マイニングの損失報告
ロシア現地メディアのタス通信が2025年2月18日に報じた内容によると、違法マイニングによってロシアの電力会社であるロセッティ社に損失が発生していることが分かりました。
報道によると、違法マイニングによるロセッティ社の損失は、総額1,400万ドル(約21億円/13億ルーブル)程度と推計されています。
複数の地域にわたって違法マイニングが確認されており、特に被害が大きかった北コーカサス地域では、660万ドル(約10億円/6億ルーブル)の被害が確認されました。
ロセッティ社によると、マイニングに関連する不正な送電を累計で130件発見しており、各事案を当局へ報告しています。これまで、40件以上が刑事事件に発展しました。
最も大きな事案では、ノボシビルスクにおいて3,200台のマイニング装置が押収されています。
一方、ロセッティ社はマイニング関連のプロジェクトを検討していると見られています。タス通信が1月に報じた内容によると、同社は需要の低い地域の余剰エネルギーを活用して、合法的なマイニングを行うプロジェクトを発表しました。
ロシア、マイニング環境を整備
ロシア政府は2024年12月、エネルギー不足などを理由に、2025年1月から6年間にわたり一部地域でマイニングを禁止する方針を発表しました。
また、2025年2月上旬にはマイニング機器の登録を義務付ける計画も発表されました。タス通信の報道によると、制度が導入された場合、登録されていない機器でマイニングを行うことは不可能になるとのことです。
一方で、ロシア政府はマイニング関連の税制・法規制を整備し、規制の明確化を行っています。2024年には、一定の条件下においてマイニングを合法化しました。また、マイニングされた資産には15%の税金が課せられています。
上記の背景から、ロシアではマイニング機器の需要が高まっていると見られています。ロシア現地メディアPrimeが2025年1月に報じた内容によると、2024年のマイニング機器の需要は2023年と比較して3倍に増加しました。
ウクライナ侵攻以降、ロシア政府は仮想通貨に寛容な姿勢を示しています。ロシアのプーチン大統領は2024年12月にモスクワの国際投資会議で「ビットコインを誰が禁止できるのか」と述べ、仮想通貨に対して肯定的な主張を行いました。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=151.9円)
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Souce:タス通信
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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