イーサリアム、次期アップデート「Pectra」のテストネット実装日を設定

イーサリアムの「Pectra」テストネット実装日を設定

イーサリアム(Ethereum)の次期大型アップグレードである「ペクトラ(Pectra)」のテストネットへの実装日が設定された。イーサリアムのコア開発者のティム・ベイコ(Tim Beiko)氏が自身のXアカウントにて2月6日報告した。

ベイコ氏によるとテストネット「ホルスキー(Holesky)」では2月24日21:55:12(UTC)、テストネット「セポリア(Sepolia)」では3月5日7:29:36(UTC)になる予定だという。

なお「ペクトラ」はハードフォークを伴うアップグレードであり、「ホルスキー」ではスロット3710976で、「セポリア」ではスロット7118848でフォークされるとのこと。

ちなみにスロットとは、イーサリアムで用いられる12秒ごとに区切られた時間単位のこと。各スロットで、ブロックを提案する単一のバリデータが選ばれ、ブロックを1つ生成する。各「セポリア」の実装時間はスロットにて予測された時間である。

そしてメインネットの実装日については、「セポリア」実装が順調に進むことを前提に、3月6日に行われる「Ethereum All Core Developers(ACD)コール」にてスロットを決定するとのこと。

なお開発者らは、メインネット実装は4月初旬に行われると予想しているとのことだ。

「ペクトラ」の主なアップグレードとして「EIP-7702」と「EIP-7251」の2つの実装がある。

「EIP-7702」は、イーサリアムの共同創業者のヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏が提案したウォレットのユーザー体験を向上させるアップグレードだ。これにより通常のアカウントとして利用されているEOA(外部所有アカウント)を、一時的にスマートコントラクトとして扱える仕組みを導入し、既存のスマートコントラクトに追加の実装を行わずにEOAに様々な機能を導入可能になる。

「EIP-7251」は、バリデーターがステークできる最大量を32ETHから2,048ETHに増加させるというものだ。これにより32ETHよりも大きな額をステーキングしたいユーザーが、これまでのように複数のノードに分割せず、1つのノードで行えるようになる。そのため、新しいノードの構成をする必要があり、数週間の待ち時間が必要とされることもあったステーキングの開始がよりスムーズに行えるようになると予想されている。

ちなみに「ペクトラ」は、実行層(EL)の「プラハ(Prague)」アップグレードおよびコンセンサス層(CL)の「エレクトラ(Electra)」アップグレードを合わせた名称である。 

画像:iStocks/Cemile-Bingol

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参照元:ニュース – あたらしい経済

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