テザー社、2024年の純利益130億ドル達成。米国債保有額は過去最高の1130億ドルに
Tether社の米国債保有額が約17.5兆円に
USDTなどのステーブルコイン発行企業テザー(Tether)社が、2024年第4四半期の財務情報を1月31日に公開した。
公開情報によると、同社の年間純利益は130億ドル(約2兆円)を超え、グループの自己資本は200億ドル(約3兆円)を上回ったとのこと。
また米国債の保有額は1,130億ドル(約17.5兆円)に達し、過去最高を記録したという。さらに昨年にはUSDTの発行額が年間で450億ドル(約6.9兆円)に達し、そのうち第4四半期だけで230億ドル(約3.5兆円)が発行されたとのことだ。
なお同社は、金とビットコイン(BTC)の保有による未実現利益が50億ドル(約7,769億円)に上り、米国債とレポ取引(現金を担保とした債券の貸借取引)からは70億ドル(約1兆円)、その他の伝統的資産への投資からは10億ドル(約1,553億円)の利益を得たと報告している。
テザー社は今年1月13日、同社の需要な施策の一つとして、本社をエルサルバドルへ移転する計画を発表していた。エルサルバドルは、2021年9月に世界で初めてビットコインを法定通貨として採用した国家であり、同社CEOパオロ・アルドイノ(Paolo Ardoino)氏は、同計画にあたり「暗号資産取引のハブとなることを目指すエルサルバドルに注目している」と発言していた。
しかし今年1月29日に、エルサルバドルの立法会議で「ビットコイン法」の改正が承認され、ビットコインは同国の法定通貨ではなくなったことが報道されている。
この法改正には、国際通貨基金(IMF)との14億ドル(約2,203億円)の融資交渉が影響を与えた可能性があるという。エルサルバドルは昨年12月18日に、IMFからの融資を受ける条件として、ビットコインの利用拡大策の見直しや公式デジタルウォレット「チーボ(Chivo)」への関与の段階的な撤退について同組織と合意していた。
参考:テザー社
画像:Reuters
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参照元:ニュース – あたらしい経済