ヴィタリック、Ethereumコミュニティからの「財団中心メンバーへの辞任圧力」に反論

ヴィタリック、コミュニティの声に反論

イーサリアム(Ethereum)の共同創業者ヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏が、イーサリアム財団(Ethereum Foundation:EF)の中心メンバーの刷新を求めるコミュニティからの声に対し、その反論を1月21日にXで投稿した。

ブテリン氏は19日にXへの投稿で、EFのリーダーシップ体制に「大きな変更を加えるプロセス」が進行中であることを明かしていた。ただしこれに伴いコミュニティでは、財団の中心メンバーに辞任の圧力をかけようとする声が上がっていた。

これは、元EF研究者でイーサリアムメインネットの大型アップデート「マージ(The Merge)」を監督したダニー・ライアン(Danny Ryan)氏と、イーサリアムフランスの社長ジェローム・デ・ティシェイ(Jerome de Tychey)氏を財団の指導者に推薦し、現在エグゼクティブディレクターである宮口あや氏を辞任させようとするものであった。

このような声に対し、ブテリン氏は「これはゲームのやり方ではありません。新しいEFのリーダーシップチームを決定するのは私だ。現在進行中の改革の目標のひとつは、EFに『適切な理事会』を与えることだが、それが実現するまでは新しいEFのリーダーシップチームを決定するのは私だ」と述べ、「『圧力をかけ続ける』と、優秀な人材にとって有害な環境を作り出していることになる」と反論している。また宮口氏への誹謗中傷に対しては「純粋な悪だ」と批判した。

なおブテリン氏が19日に投稿した、EFのリーダーシップ体制に「大きな変更を加えるプロセス」では、以下の目標を掲げられている。

  • 「EFのリーダーシップにおける技術的専門知識のレベル向上」
  • 「EFのリーダーシップと、新旧のエコシステム関係者との双方向のコミュニケーションと連携の改善」
  • 「新しい人材の確保による、実行能力とスピードの向上」
  • 「アプリ開発者への積極的支援による重要な価値観と不可侵の権利実現の確保」
  • 「決済や財務管理、分散型技術やプライバシー技術、イーサリアムチェーンの利用の継続的拡大」

ブテリン氏はEFの中核的なミッションは変わらないと明言し、イーサリアムのために規制当局や有力な政治的指導者に対して積極的にロビー活動を行うべき、という意見に反対の姿勢を表明していた。

画像:大津賀新也(あたらしい経済編集部)

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参照元:ニュース – あたらしい経済

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