イスラム金融・シャリア法におけるブロックチェーンの重要性:Haqq Network共同創設者
ブロックチェーン技術は世界中の様々な分野で活用され始めていますが、Haqq Networkの共同創設者であるモヘメド・アルカフ・アルハシュミ氏は「ブロックチェーン技術はシャリア法(イスラム教の法典)に適合するための最適なフィンテック技術である」と語っています。
Haqq Networkは、Proof-of-Stake(PoS)を採用したイーサリアム完全互換のブロックチェーンネットワークであり、20億人のイスラム教徒を巻き込むWeb3エコシステムを構築しています。
今回の発言は仮想通貨メディア「Cointelegraph」とのインタビューで語られたもので、ブロックチェーン技術はシャリア法への適合性を確保する最善の方法であると伝えられています。
同氏によると、シャリア法には金融関連の厳格な規定が含まれているとのことで、具体的には保証された金利での貸付・高利貸し・ギャンブルなどの金融活動はイスラム教におけるハラム(禁じられている行為)に該当するとされています。
しかし、高い透明性・追跡可能性・コミュニティガバナンス構造を備えたブロックチェーンを用いて取引を検証すれば合法的に収入や資金を得ることができるとのことで、シャリアの倫理観や価値観とも適合すると説明されています。
ブロックチェーンはシャリアの倫理観や価値観と最も適合する技術です。透明性、コミュニティガバナンス、追跡可能性を考えると、それを実現する最善のツールがブロックチェーンです。
現在世界には約20億人のイスラム教徒が存在すると報告されていますが、その多くは寄付・株式ベースの住宅ローン・シャリア準拠の投資戦略といった金融ソリューションが利用できない状況にあるとのことです。
しかし、ブロックチェーン技術を活用すれば合法的に金融サービスを提供することができるため、今後はムスリムの間で仮想通貨やブロックチェーンの利用がさらに拡大する可能性があると期待されています。
なお、Cointelegraphの報道によると、アルハシュミ氏は「シャリア金融業界の市場規模は約4兆ドルだが、今後5年間でその規模が倍増する可能性がある」とも語っているとのことです。
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Souce:Cointelegraph報道
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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