KlimaDAO JAPAN、カーボンクレジットマーケットの実証実験開始。オプテージ・みずほFG支援で

KlimaDAO JAPANがカーボンクレジットマーケットの実証実験

KlimaDAO JAPANが、ブロックチェーン基盤のカーボンクレジットマーケットプレイス「KlimaDAO JAPAN MARKET」のベータ実証の開始を11月18日発表した。

今回の実証実験では、KlimaDAO JAPAN本体のKlimaDAOがグローバルで既に稼働中のスマートコントラクト「Carbonmark API」を活用し、ブロックチェーンを活用したカーボンクレジットのトークン化市場の有益性について日本のJクレジットを活用して検証するという。

同実証では「Carbonmark API」にて、Jクレジットをパブリックチェーン上で「Jクレトークン」としてトークン化し、取引を可能にするとのこと。なおこの取り組みは世界初の試みになるとのこと。

「Jクレトークン」は、ポリゴン(Polygon)ブロックチェーンでERC-20規格として発行されるという。1トークンが1トンのCO2削減量「1t-CO2」に対応するとのこと。

「KlimaDAO JAPAN MARKET」における「Jクレトークン」販売側は、Jクレジットのトークン化および「KlimaDAO JAPAN MARKET」での販売を行い、一方で購入側は「Jクレトークン」購入後に、ウォレットでの「Jクレトークン」保管、スマートコントラクトを経由した無効化処理、無効化証明書の受領およびウォレットでの保管、Jクレジット管理口座への移転、二次販売を実施するといった実証内容となる。

また今回の実証には、オプテージ・みずほフィナンシャルグループ・PBADAOが参加しているという。

同取り組みにおいて、オプテージは企業向けウォレットの提供、みずほフィナンシャルグループはプロジェクトの実務サポート、PBADAOはプロジェクト管理・開発支援を行うとのことだ。

「Jクレトークン」売買実証は、まずは実証参加企業・自治体のみによるクローズドの環境下で2025年2月末まで実証を行うとのこと。一般公開については来春を目指すとのことだ。

また本実証では随時参加法人を募集しているという。現在のところ、Blue Lab社、電源開発社、エナリス社、ソフトバンク社、ウフル社、JPYC社、脱炭素化支援社、Sustineri社、TBWA HAKUHODO社、FINBEST社、長崎県西海市、西海クリエイティブカンパニー社が参加しているとのこと。ちなみにJPYC社は今回の実証において、自社で秘密鍵の管理を行うEVMウォレットを利用した取引の検証を行うと発表している。

「KlimaDAO JAPAN MARKET」で期待されること

なおKlimaDAO JAPANは、「KlimaDAO JAPAN MARKET」で期待されることとして、以下を挙げている。

  • ブロックチェーン技術の活用により、カーボンクレジット市場の信頼性と透明性を高め、Jクレジットを含む既存のカーボンクレジットが直面する課題(流動性の低さ、取引の不透明性、複雑な手続き等)の解決
  • ブロックチェーンベースのMRV(測定・報告・検証)システムとの連携により、将来的にはクレジットの発行から流通までをブロックチェーン上でシームレスに行うことも可能になる
  • ブロックチェーンで発行されたログラマブルな「Jクレトークン」活用による、各種サービスへの応用や従来のカーボンクレジット市場では困難だった革新的なサービスの創出。例:スマートコントラクトやステーブルコインを用いた自動取引、クレジットの分割・統合、他の金融商品との連携など。
  • 上記によるカーボンクレジット市場の活性化と、より柔軟な気候変動対策の実現に貢献。

KlimaDAO JAPANは今回の取り組みについて、将来的には、法人だけでなく、個人も売買可能なプラットフォームにすることで、カーボンクレジットの民主化を促進し、すべての人が環境への貢献を安心して行える環境を目指すとしている。

また「KlimaDAO JAPAN MARKET」を、KlimaDAOがグローバルで展開するグローバルマーケットプレイス「Carbonmark(カーボンマーク)」とサービス統合し、「EcoRegistry」や「International Carbon Registry(ICR)」等で認証された国際的なカーボンクレジットの取り扱いも目指すとKlimaDAO JAPANは伝えている。

画像:iStocks/Funtap

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参照元:ニュース – あたらしい経済

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