仮想通貨サイバー攻撃対策の新組織「JPCrypto-ISAC」設立へ=報道
ジャパンクリプトアイザック、年内設立予定
日本国内の暗号資産交換業者が、仮想通貨(暗号資産)関連のサイバー対策を強化するための新組織となる「一般社団法人JPCrypto-ISAC(ジャパンクリプトアイザック)」を年内に設立することが日本経済新聞の報道で明らかになりました。
JPCrypto-ISAC(ジャパンクリプトアイザック)は、暗号資産業界のサイバーセキュリティーに関する情報共有・分析で安全性を高めるための新組織であり、2024年内に設立して2025年から活動を開始する予定だと報じられています。
ISAC(アイザック)とは、サイバーセキュリティ情報を収集・分析・共有する組織のことであり、金融・電力など様々な業界ごとに存在していますが、今回は暗号資産交換業者を中心としたISACが設立されます。
暗号資産交換業者や関連企業などの参加を予定
この新組織は仮想通貨関連の自主規制団体である日本暗号資産取引業協会(JVCEA)や日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)などが設立を検討していたもので、今後はJVCEAやJBCAの会員企業に参加を募り、暗号資産交換業者をメンバー迎えて年内設立を目指すとされています。
また、暗号資産交換業者だけでなく「ブロックチェーン分析企業」や「ウォレット開発企業」などにも賛助会員として参加するよう呼びかけが行われる予定で、金融庁などの関係当局にもオブザーバーとして参画してもらう計画だと伝えられています。
日本の暗号資産取引所では定期的にハッキング事件や暗号資産の巨額流出事件が発生していて、2024年5月には暗号資産取引所「DMMビットコイン」でもビットコインの巨額流出事件が発生していました。
事件発生後は金融庁からの業務改善命令が出されており、さらなる被害を避けるための対策も講じられていますが、依然として仮想通貨の不正流出事件は発生しているため、業界関係者間でサイバー攻撃に関する情報や知見を共有することによって、仮想通貨関連のサイバー攻撃被害を減らすことができると期待されています。
なお、ジャパンクリプトアイザックでは、サイバー攻撃に関する知見の共有が行われるほか、適切な顧客資産管理を外部の監査人が点検する仕組みの導入も視野に入れるとのことで、仮想通貨業界へのサイバー攻撃が世界的な課題となっていることから、海外の組織とも連携しながら安全性を高めるとされています。
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Souce:日本経済新聞報道
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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