デジタル資産サービス提供企業ジェネシス、第3四半期のOTC取引が2兆8,000億円と発表
デジタル資産に関するサービスを提供しているジェネシス(Genesis)は11月4日、2021年第3四半期におけるレンディングやデリバティブ、カストディなどに関するレポートを発表した。その中で、第3四半期にはOTC取引で約250億ドル(約2兆8,000億円)の取引があったと明かしている。
ビットコイン(BTC)のOTC取引450%以上の増加
ジェネシスのレポートによると、2020年第3四半期のOTC取引の取引額は、50億ドル(約5,700億円)未満だった。このため、2021年度第3四半期のOTC取引の取引額は、前年同期比で450%以上増加したことになる。2021年度第3四半期について同社は、7月を5月中旬に発生した市場崩壊の最終段階と捉えており、7月中旬には市場の底を迎え、8月は最も忙しく2021年第3四半期の活動の43%以上を占めていたという。
また、OTC取引を行った銘柄の内訳としては、ビットコインの占める割合が増加している。2021年第2四半期のOTC取引におけるビットコインの割合は47%だったの対して、第3四半期では約61%に増加していた。この要因について同社は、ビットコイン ETFの上場に対する期待感からの市場の関心の高まりだったと分析した。
レンディングサービスではイーサリアムの利用増加
ジェネシスでは、2018年3月から仮想通貨のレンディングサービスも行っている。利用額は14四半期連続で伸びているという。その金額は2021年第2四半期には250億ドル(約2兆8,000億円)だったのに対して、第3四半期には357億ドル(約4兆円)にまで増加した。
また同社は、貸付を行っている銘柄にも変化が起こっていることも報告している。ビットコインの利用額は全体的には増加しているものの、2020年末では全体の53.9%を占めていた割合も2021年第3四半期では32.4%までの減少となった。
一方で、利全体を占める割合を大きく伸ばしたのがイーサリアムだった。2020年末時点のイーサリアムの貸付利用割合は15.5%で、そこから2021年第2四半期では27.9%、2021年第3四半期では32.0%と増加している。同社は、イーサリアムの貸付利用増加の理由について、DeFi(分散型金融)プラットフォームへの参加をしている機関からの需要が増加したと説明している。
参考
・Genesis Q3 2021 Q3 Market Observation
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文:かにたま
参照元:CoinChoice