ブロックチェーンがもたらす全く新しい概念を3つのポイントで解説

ブロックチェーンがもたらす全く新しい概念を3つのポイントで解説

ブロックチェーンが変革するのはビジネスだけではない

ブロックチェーンはあらゆる産業でビジネスを変革すると期待されます。例えば、ガートナーによるとブロックチェーンは、決済分野・企業や部署間の協業ネットワーク・自動化・公共デジタル証跡で効力を発揮して、2030年までに3兆1,000億ドル(約320兆円)の価値を創出するといいます。

ブロックチェーンが変革するのはビジネスだけではありません。そもそもブロックチェーンの概念の元となるビットコイン(BTC)は、ビジネスではなく通貨やデジタルコモディティの概念を変えています。通貨の変革はビジネスの変革とは異なりますが、大きな変革です。ブロックチェーンはこのような大きな変化を人類にもたらします。3つのポイントにわけて解説します。

ブロックチェーンがもたらす全く新しい3つの概念

デジタル空間での公共財

ブロックチェーンはデジタル空間に公共財をもたらしました。ビットコインは突き詰めれば256bitの整数値で、誰かが管理するでもなくその希少性が信じられています。

ビットコインは既に従来の金融業界からもデジタル・ゴールドと認識されつつあり、アセットクラスとしての地位の確立をしています。イーサリアム(Ethereum)もまたプログラムが可能なP2Pのコンピュータとして公共財にように機能しています。いずれもインターネット上で価値を持つ自然物のように扱われていますが、これはビットコイン以降に生まれた新しい概念です。

新しい形式の人間の協調形態

ブロックチェーン業界においては、会社ではない新しい人間の協調形態が一般化しつつあります。それは会社や非営利組織ですらなく、さまざまな経済インセンティブなどによって集まる不特定多数の離合分散的集団でDAO(Decentralized Autonomous Organization)と呼ばれます。このDAOがプロジェクトのシェアをトークン(暗号資産)で分かち合い、自立分散的なソフトウェアを作るという概念が誕生しています。これは未来の話でなく、新しい概念として既に成立していることです。

例えば、ヤーンファイナンス(Yearn Finance)やスシスワップ(SushiSwap)などのプロジェクトでは、ローンチ時点からファウンデーションも存在していません。また組織に属していない不特定多数の個人がプロダクトの改善提案を行い、コミュニティ基金を分散的に管理し開発者に報奨金を拠出しています。

企業に帰属しないプログラムがお金を稼ぐ概念

企業に帰属しないプログラムがブロックチェーン上にデプロイされて、そのプログラムがお金を稼ぐという概念が成立しています。例えば、分散型中央銀行とでも呼べるようなメイカーダオ(MakerDAO)は、イーサリアム上では2年以上稼働し収益を生み、企業ではない不特定多数のステークホルダーによってガバナンスされています。

このような新しい概念は2020年現在、暗号資産の狭い業界の中で浸透しつつありますが、これからソーシャルネットワーク・ゲーム・セキュリティなどさまざまな領域にこの概念が広まることも考えられます。

まとめ

このような新しい概念を生み出しているということこそが、ブロックチェーンの面白さではないでしょうか。この新しい概念は既に成立しているものの、規模はまだ小さいです。しかし、これらの規模が今後10年や20年で大きくなると、金融システムや人の働き方に影響を与えていることを想像するのは難しくありません。

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参照元:CoinChoice

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