バイナンスのCEO「DeFi(分散型金融)は従来の取引所をリプレイスする」
世界最大の暗号資産取引所のバイナンス(Binance)の最高経営責任者(CEO)であるCZはロサンゼルスで開催されたブロックチェーンイベントで、DeFi(分散型金融)はCeFi(従来の取引所を始めとするザービス)をリプレイスするだろうと語りました。
バイナンスは既にDeFiに対して数多くの動きを見せています。この1~2ヶ月で見せた動きは下記のようなものです。
- 数多くのDeFiトークンの上場
- DeFiの銘柄に一括投資ができるDeFi Indexの上場
- イーサリアム互換の独自ブロックチェーンBinance Smart Chainのローンチ
- Binance Smart Chain上のDeFiプロジェクトに対する投資プログラムのスタート
- バイナンスのインターフェース上で流動性提供やDeFiのファーミングプールができるLaunch Poolのスタート
中央集権型取引所は、Netflixのレンタルビデオビジネス
CZがロサンゼルスで登壇したイベントで語った内容によると、彼にとって中央集権型取引所は、Netflixのレンタルビデオビジネスのようなものだといいます。つまり過渡期のビジネスだということです。
Netflixは2000年代の時点で、今のようなビデオストリーミングは構想していたものの、当時はブロードバンドが一般的でななかったため実現しませんでした。コンテンツを集めて将来にストリーミングビジネスに振り切ることは考えながらも、レンタルビデオビジネスを始めたのです。
つまりバイナンスは暗号資産の金融取引の中心は将来DeFiにあるだろうと想定しながらも、中央集権型取引所に取り組んでいたということです。
DeFiはサードパーティとの統合が容易
2020年9月の時点で分散型取引所の中央集権型に対する取引高は13%まで上昇しています。わずか数ヶ月前は1-2%であったもが急上昇している形です。
ブロックチェーン上で行われる金融取引であるDeFiはサードパーティとの統合がしやすく、ネットワーク効果が働きやすい特徴があります。これに対して中央集権型取引所のサービスは他のサードパーティのサービスとの統合は難しいです。ネットワーク効果が働くほうが参加者は活発になり取引高が大きくなります。そして金融サービスにおいて取引高が大きい市場のほうが利用者にとっては確実に使いやすい現実があります。
こういった点を考えればDeFiの影響に寄って中央集権型取引所の役割が変わってくることは間違いないでしょう。業界のリーディングプレーヤーであるバイナンスは既にこの変化に対して既にさまざまなアクションを起こしています。
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参照元:CoinChoice