ステーブルコインのTerraがECサイトなどで商用利用されている理由とは?
本コラムでは複数回にわたって急成長するステーブルコインプロジェクトであるテラ(Terra)について取り上げます。
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ECサイトなどで商用利用されるTerra
ステーブルコインと一言にいってもさまざまな種類があります。多くのステーブルコインが分散型金融などの金融アプリケーション上で使われていますが、TerraはECサイトなどで利用されおり、他のステーブルコインは異なる点を持っています。
Terraは2名の起業家であるDaniel Shin氏とDo Kwon氏によって創業されました。2人とも実績を残している連続起業家で、このうち一人のDaniel Shin氏がTerraの前に創業したTicket Monsterというサイトでは、2019年時点で35億ドル以上のGMV(プラットフォーム流通の総額)を持つ韓国有数のEコマースサイトです。このように創業者がEコマースビジネスに精通しているという点も影響しているでしょう。
8月時点で同ブロックチェーン上のデータを参照すると、直近30日で約14億円相当の韓国ウォンのステーブルコインがやりとりされています。このデータは、厳密には全て決済での利用されたものではなく、ブロックチェーンのトランザクションですが、利用が高まっていることが分かります。下記の図は、ローンチからのトランザクションの伸び率を示したものです。
参照:https://station.terra.money/
決済アプリCHAIも既にiOSとAndroidでリリースされており、韓国や利用されているほか、モンゴルのチャットアプリと連携したMeme Payでも送金に使えます。
参照:https://terra.money/products.html
商用利用を活性化させるEコマースアライアンス
Terra Moneyは、Eコマースやマーケットプレイスでの使用を重視しています。創業者のDaniel Shin氏によると、使われる電子マネーは常にそれを使用する市場と共に成長してきたと発言しています。それは例えばPayPalとEbay、AliPayとTaoBaoがそれぞれ同時に成長したというような関係です。
Terra Moneyは、Eコマースアライアンスを作っており、韓国や東南アジアのECサイトやマーケットプレイスが多く加入しています。これらのプラットフォームでTerraを使えるようにすると言います。
参照:State of the Terra Alliance
アライアンス企業合計のGMV(総流通総額) は約2兆5,000億円であり、これは相当な規模です。参考までに日本国内最大規模のマーケットプレイスであるメルカリは、2018年6月期のGMVが約3,700億円程度と発表されています。
さらにアライアンスのEコマースサイトでユーザーがTerraを使用して買い物をする場合、数%の割引を受けられるといいます。このディスカウント分は、「シニョレッジ」つまり新規発行から捻出されます。Terraは最初から担保資産がある設計ではなく、「最後の買い手」としてアルゴリズムが常に機能すれば問題ないという理論で設計されています。
これによってトランザクションが多くなり、LUNAの価格が高まれば、結果的に価格も安定をするという考えのもとディスカウントプロジェクトも設計されていると考えられます。
本コラムでは、Terraの商用利用・決済利用が進んでいる背景について解説しました。今後のさらなる成長が期待されます。
プロジェクトをもっと知るには
日本語Discord:https://discord.gg/SPXxnuu
Twitter:https://twitter.com/terra_Japan
公式サイト:https://terra.money/
ホワイトペーパー:https://terra.money/static/Terra_White_Paper.pdf
参照元:CoinChoice