イーサリアム2.0最新情報、テストネットでトラブル ローンチは遅れる?
どうも墨汁うまい(@bokujyuumai)です。イーサリアム上での非中央集権金融(DeFi)が白熱しており、裏ではイーサリアム2.0の最終テストネット「Medalla」のテストがローンチに向けて行われています。本稿では2020年8月のイーサリアム2.0の最新情報について解説を行います。
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イーサリアム2.0テストネットでバグ発見
14日、Medallaイーサリアム2.0テストネットでスロットが長時間ファイナライズされないバグが発覚。これは複数存在するイーサリアム2.0クライアントのうち、最も高いシェアを誇るPrysmatic Labsの「Prysm」のノードが時刻同期を行うNTPサーバーに接続した時、4時間先の未来に同期していたことが原因となっています。
クライアントで表示された警告は、「WARN roughtime: Roughtime reports your clock is off by more than 2 seconds offset=4h0m0.028854657s.」となっており二秒以上で出る警告と見られますが、4時間以上のズレがあったことが分かります。
Medallaクラッシュの原因
Prysmは6つのNTPサーバーを介すことで、このような事態には陥らないと見ていましたが十分ではなかったということです。現在はこのバグは既に修正済みとなっています。
スロットを同期するためには正しい時間の取得が必須であり、Cloudflareが提供しているNTPサーバーが4時間進んでいたことが直接の原因となります。
結果としてPrysmを使用しているバリデータは、Casperのスラッシュ対象となるアテステーション(署名)をスロットに行うことになり、8割近いバリデータがスラッシュ(最終的に全バリデータ)されてしまいました。
ETH2ローンチへの影響は?
Prysmクライアントのバグにより、同クライアントを使用していたバリデータがスラッシュされたことでその他のクライアントごとにBeacon Chainがフォーク、スロットがスタックした状態になってしまっています。
またEtherscanによると、Medallaはスロット83103でスタックしており、同期には1日以上かかります。これらのことから、イーサリアムファンデーションは別のマルチクライアントテストネットを最初からローンチするかを考えることになると見られます。
出典:Etherscan
現時点ではまだ方向性は決まっていないもの、最低2〜3ヶ月の安定稼働をローンチ条件としているため、12月頃にずれ込む可能性が考えられます。
イーサリアムのFUDに注意
イーサリアムは年始から4.5倍に高騰しており、多くの根拠の無い批判やFUDが見受けられます。今回のMedallaのバグによるスロットのスタックを
「イーサリアム2.0テストネットがクラッシュ、正式ローンチをさらに18ヶ月後ろ倒し」
という根拠の無いツイートが拡散されています。このようなFUDでは元の記事URLを貼らずに画像のみを貼り付けるなどしており、元の情報を必ず確認するようにしましょう。
ethereum 2.0 testnet crashes, sets back launch date another 18 months pic.twitter.com/E87318dWWV
— Elon Moist ✪ u/4 (@coinyeezy) August 16, 2020
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参照元:CoinChoice